1.税金を払う事を誇りに思い、真面目に生きてきた男が病気で働けなくなった事によって、社会からつまはじきされていくという物語。
どこの世界でもお役所はあんな感じですよね。本当に市民の事を考えてくれているのか。
そんな社会に不満を持つ主人公ダニエル・ブレイクの、静かな戦いが淡々と描かれる。
彼は決してヒーローではない。しかし、彼が投げかけたメッセージは同じような不満を持つ者の心に大きく響いただろう。
それだけでも、彼のとった行動は報われるのではないだろうか。
決して感動を煽ったりせず、常に乾いた視線で綴られる物語はケン・ローチ監督らしい語り口だった。