1.シカゴでの日々から時は流れ、アルカトラズを出所し、フロリダで過ごしたアル・カポネの人生最晩年のドラマですが、
残念ながらドラマというほどのストーリーも無く、カポネ本人も家族も、彼が見る幻覚に悩まされ、
そんなカポネの姿を見ているのがひたすらしんどい100分間でした。
カポネは48歳でこの世を去っていますが、その姿はとてもまだ40代には見えなかった。
しかしスカーフェイスの異名をとり暗黒街の顔役と恐れられた過去を十分に感じさせつつも、
あまりにも哀れな晩年のカポネに身も心もなりきったかのようなトム・ハーディは凄かったと思う。
特にオムツを履かされ、葉巻の代わりにニンジンをくわえさせられた哀れな姿とは裏腹に凶暴な全盛期を思わせるような、
マシンガン乱射シーンはカポネの今と過去を見事に体現していました。