24.起承転はとりとめなく結は無い。人間や物事の本質を見抜く力は人生経験の積み重ねによるものですが、本作からは芸術臭が鼻につくくだらなさしか感じません。恥とも解ろうとも思いません。スタジオ撮影でのモデルさんの見惚れる肉体美に加点。あまりに酷い邦題は特筆もの。 |
23.原作フリオ・コルタサルの数ページの短編を膨らましまくった作品あり、アントニオーニ監督の中でも最もポップに楽しめる作品だと思います。ストーリーの筋の良さというよりも、「芸術における現実とは?そして現実における芸術とは?」と、観ている側が自問自答するうちに訳が分からない世界に没入していく感じのサスペンスに仕上がっています。 |
《改行表示》22.抽象画を見て感心する人もいれば、何だこりゃわからんという人もいる。この映画もまさしくそれだろう。 途中で見るのを止めようかと思ったが、音声解説とそれ用の字幕があることに気づき、後半は解説付きで見た。すると急に興味深く見ることができた。邪道かも・・・ この映画を思ったのは、真実とは何か、自分が見たことか、自分以外の誰かと複数で見たことか、それとも写真で撮ったものなのか。写真にしてもなくなってしまえば・・・。 結構考えさせられたり想像させられたりした映画だった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-05-27 00:12:02) |
《改行表示》21.人間の欲に対する執着時における盲点を、スタイリッシュな感覚で表現した作品。 序盤は主人公の性格描写を中心に、中盤はサスペンス調へと展開、 終盤は抽象的な映像演出でテーマをまとめてます。とても変わった構成で想像力も使うけど、 すべて一本の線で繋がっているので、そこを見失わなければ、理解はできるかと。 TVドラマなどでは、まずお目にかかれない作りの映画。面白い。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-04-07 07:58:17) |
20.こういう映画は、基本的に、大好きなんだが、どうもミケランジェロ・アントニオーニの映画はロンドンの穢い街との相性が悪いと思う。白黒だったらまだ良かったのかも。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-06-25 12:25:23) |
19.オープニングがかっこいい。こんな点数でいうのも何だけど、すごく好きです。一部は。ただ全体として観るとほんとつまらん。モデルにまたがって写真撮るとことか、何だかよくわかんない白い顔の集団とか、テニスシーンとか、好きなシーンはたくさん有るのに。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-02-01 01:01:52) |
18.私の鈍い感性からすると、考えるな、感じろという映画がどうもピンとこないです。タイトルもなんか違うと思いました。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-09-05 22:12:10) |
17.申し訳ありませんが面白くありません。なんで謝らないといけないのか謎ですが。芸術的と言われるわりには随分説明的に感じました。ジェフベックのギターのシーンとか。 【デフォルトモード】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2008-12-17 20:34:00) |
16.このような映画を芸術作品というのでしょうか。私には楽しめませんでした。世間一般での評価は高いようですが、楽しめる人を選ぶと思います。60年代のヨーロッパ映画に多いタイプですね。 【shoukan】さん [DVD(字幕)] 3点(2008-05-06 00:03:32) (良:1票) |
15.サスペンスフルな哲学ワールドを、青いギンガムチェックのシャツと白いパンツ姿のD・ヘミングスが迷走する。花形ファッション・カメラマンの地位にも倦んだ彼がふと手にした1本のネガは、退屈な日常から奇妙な世界への扉の鍵となる。V・レッドグレーヴの謎の美女、クラブで演奏するツインリードのヤードバーズ、グルーピーよろしくカメラマンに纏わりつくJ・バーキンといった布陣も華やかに作品を彩るが、本質は極めて観念的。見えたもの見えないもの、在るもの在ったはずのもの。見慣れた風景も突如新しい顔を見せ、彼は自分が物事の表層しか見ていなかったことに気づく。わずか一夜でその世界はまた閉じるのだが、一度中に入った彼には開かれたままであり続けるのだろうか。オースティン・パワーズにも影響を与えたスタイリッシュな幻惑。(この映画のJPはまだ使用前て感じですが、ジェフは殿堂入りした今でもこの頃と全然変りませんね) 【レイン】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-07-16 13:24:21) |
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14.最初にお断りしておきます、ストーリーはよく理解できません。でもDVDを購入してしまいました。理由はストーリー以外のところが良すぎるから(笑)。ファッションオタクなら序盤の撮影シーンはヨダレものでしょう(ペギー・モフィットのゴテゴテメイクがカッコいい)。これ、約40年前の映画ですが、ライブシーンとか、俳優のファッションとか、ロンドンってあんまり今と変わらないように見えますね。今見てもおしゃれです。ロンドンのストリートファッションって「流行」じゃないんだなぁ。建物も変わらないしね。デヴィッド・ヘミングス、カッコいいなあ。ヴァネッサ・レッドグレーブ(若い!)きれいだなあ。申し訳ないんですけど、個人的にはモッズ期まっさかりのロンドンを切り取った貴重な映像として位置づけさせて頂いております。あ、チョイ役のジェーン・バーキンはまだ、やや魅力ないなあ。ゲンズブールに出会う前だからかなあ? 【ミカエル】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-01-05 22:07:49) |
【アンダルシア】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-07-25 21:55:14) |
12.放浪三部作の始まりはロンドンを舞台とする。音楽とファッションとアートを背景にジェフ・ベック、ジミ-・ペイジの在籍時のヤードバーズのライブという貴重映像を盛り込みながら(けしてピルグリムさんと月麻呂さんのお仲間に入れてもらおうとして書いたわけではなく..ってこともなく..笑)、ゴダールのソニマージュにも通じる音楽と映像の融合からなる独特の世界観を作り上げたアントニオーニの真骨頂。あると思っているものが実は無い。幻想や夢や勘違いといったものではなく、存在するもの全てに存在の可能性を問うている。そんなこと言い出したらサスペンスなんて成立しない。しかし、そんなことお構いなしにストーリーを消し、最後には主人公まで消し去る。この映画自体がもともと無かったかのように。衝撃的です。『マトリックス』の原型はコレだった!! ウソですけど。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-05 16:34:32) (笑:1票) |
11.え・・・今回、我輩が紹介する映画は『欲望(’66)』です。本作は色々な意味で凄いため、感想を上手く言葉に出来ません!よって多くの事はあえて語りません。ご了承ください。(中略) さて次に印象に残ったところを語っちゃいましょう。我輩のReviewを定期的に読まれている方、我輩がどういう人間かを大体知ってる方は予想が付くかもしれません。何々?付かない?それは困りましたねぇ・・・では、よ~し、バラシちゃいます。ズバリ、ヤードバーズのライヴであります!なんとぉ、、、ジェフ・ベック大先生、そしてジミー・ペイジ大先生が出てるじゃありませんか!コノ2人の競演が見られるだけで・・・我輩の様な重症ファンは失禁モノなり(笑)ジェフはギターを壊す!壊す!壊す!の3連発~!!!初めてギターを壊すシーン、見ました。そしてアンプも壊す!壊す!壊す!の3連発~!!!恐ろしいベック先生でした。ジミーは地味だな(笑)とはいえ細くてカッコいいよ!今じゃ・・・中国人説が流れるくらいアジア人ぽいオヤジになっちゃったからねぇ(苦笑)点数は合格ラインの8点です。もしエリック(・クラプトン)師匠が出てたら文句なしに9点!まあコノ時点で彼はバンドのポップ路線が嫌で脱退してて無理たけどね・・・あはは(苦笑) ≪追伸≫ ヤードバーズについて語るのは我輩と月子さまの2人だけですね。いやはや嬉しいですわ(?) 【ピルグリム】さん 8点(2004-08-11 20:58:48) (笑:1票) |
10.あの死体、あの女は、架空の物だったかもしれないと思ったのは私も同じ。いや、全てにおいて彼の妄想にすぎなかったかもしれん。結局、世の中道理にかなっていることは何もないっていうこと。人生不条理だらけだし。だからもしかしたら、道で何気なく通り過ぎた人だって、自分が勝手に居るんだと思い込んでるだけで本当は実在しないのかもしれない。 |
9.とても哲学的な映画ですね。真理の追究、意味、関係的と現象的、そういったことが要素としてあると考えられます。「人間は意味を求める動物である」とヴィクター・フランクルは言いましたけど、証拠や死体が消失する様はまさに意味の喪失だと言えます。トーマスは写真を並べて物語を構成し、意味付けを行う。それで殺人事件だと判断して、自分で公園に行って死体を見つける。だけど写真は盗まれ死体も消えてしまう。意味がなくなってしまった。それって不条理でしょう。現実というのは不条理の世界ですから。その後のギターを壊して、その破片を手に入れて外に出たら捨ててしまう、ていうのも、要するにあのライブハウスの中では貴重なものだという意味付けが、外へ出たらなくなって単なるゴミに変わってしまう。現実の不条理さを端的に表していると思う。その後で友人と死体を一緒に見に行ってくれと誘い、写真を撮ろうとする。これは現象的と関係的の要素があります。例えば、幻覚を見たら、それは関係的にはその幻覚で見えているものはないものだと言う事になるけど、現象的に言ったらあることになる。幻覚が見えている人にはそれは実存するわけです。トーマスは、自分の見たものは実際に存在するものだと証明するために、友人を誘って、写真を撮ろうとした。関係的証拠を求めた。だけど、断られ、一人で見に行ったら死体は亡くなってた。自分の見たものは果たして本当に存在したといえるのか?「誰もいない森で木が倒れたら音がするか?」というおきまりの哲学的問題がありますけど、この場合は、物的証拠がない場合、自分の見た殺人事件は、死体は、本当にあったと言えるのか?裁判だったら物的証拠がなければ裏付けがないので存在しないことになっちゃう。ラストの見えないテニスもそういう要素を含んでるし、最後は主人公がさーっと消えて終わる。あの最後によってこの問いが観客に向けられる。この主人公は、実際に存在したと言えるのか?例えば、世界には60億を越える人間がいるけれど、あなたはそのほとんどの人と出会ったことはない。出会ったことがない人を存在しているとどうして言えるのか?この映画は真理を求めようとして意味を喪失してしまうなんとも不条理な映画です。だから僕がこうやってこの映画に意味付けをしても、この映画はするりとその意味付けをかわしてしまう!まるで救い上げようとしても、手からこぼれおちる水のように。 【あろえりーな】さん 8点(2004-07-24 03:10:14) (良:2票) |
8.いいですねコレ。鮮やかな色彩と、静寂。ホントに「夢」の中にいるような感覚。おもしろいとは言いがたいけど、低い点はつけられないなあ。 【RITA】さん 8点(2004-06-05 11:53:28) |
7.カメラマンのちょっと変わった日常をカメラがたどっていった感じ。ドラマチックでもなくただ淡々と話が進んでいく。ただ映像には高級感があるし、くさい台詞もわざとらしい台詞もなく、自然な感じでそのへんはいい。ただ、ちょっと眠くなりますね。全然面白くはないけど、見とく価値はあったのかなあ程度には思う不思議な映画。 【りょう】さん 6点(2004-05-17 21:50:03) |
6.僕にとってワカルのはこの映画が凄い映画だということだけです。 【ヒロヒロ】さん 5点(2004-05-01 00:41:57) |
5.不条理にこそ本質があるだと語りかけているように感じた。「去年マリエンバートで」における記憶の曖昧さ、不確かさと同じような感じだった。日々流れ行く時間の中で、もがきながら生きている男が観たものは真実なのだろうか、はたまた幻想に過ぎないのだろうか、しかし、他の方が言うように、この映画には結論は重要ではないし、要求することも意味を持たない、ただ、我々は、ミケランジェロ・アントニオーニが作り出す「欲望」という名の無機質で人間味がまるでない映画に身を委ねさえすればいいのだと思う。そうすればなんともいえない高揚を得られると確信している。 いろいろ考えさせられる映画だ。 特にラストのテニスのシーンが鮮烈に印象付けられてしまった。 【たましろ】さん 10点(2004-01-29 23:50:06) (良:1票) |