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20.全体は青。稀薄な澄明な空気に満たされてる感じ。ベトナム少女がローラースケートで光の中を横切りつつ滑る部屋なんかね。ほとんどのカットで何らかの動きが続いており、近寄っていったり、横移動したり、回り込んだり、迷宮感というか、不思議な世界を作っていく。決して人間を描かない。生臭さを異常に怖れている。監督を含む、現代都市生活者の心象風景なんでしょうか。社会心理学で解説しようなんて押し付けがましさがないのがいい。ただ淡々と自分の世界を描いていったという感じ。それで感動したかっていうと、物足りなさのほうが先に来てしまったのが映画の難しいところ。廃工場の取引のシーンなんかはドキドキした。わけもなく人形の楽隊が置いてあったりして。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-06-01 09:38:37) |
19.80年代映画の宿命か、音楽や演出、ストーリーやキャラクター、映像センス、全てが古臭くて野暮ったい。サスペンスの展開にもなんか緊張感がないし、アルバちゃんの変なドレスは動くたびにガサガサ音がするし。と、センスを酷評してみたが、この評価の高さを見るとセンスがないのは俺なのか…としょんぼり。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-05-24 11:05:30) (良:1票) |
18.↓【longsleeper21】さん、なんとうらやましい。これをタイムリーに(もしくは同時代に)観れるっていうのは、いいなあ・・10年近く経ってからビデオで観たのとではまた随分違うんだろーな、と羨ましく思います。雰囲気、映像だけについ目が向けられがちですが、単純に面白い!というのもこの作品の魅力です。 【タマクロ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-12-02 12:41:32) |
17.20年ほど前、すごーい小さな映画館で観客が私1人、という贅沢な状況で鑑賞いたしました。輸入レコード屋さん(レコードです!レコード!)で必死にサウンドトラックを探して宝物のようにして聞いておりました。 |
16.表のストーリーは陳腐だし、四半世紀も前のフランス的ギャグは、「あっと驚くため五郎」的だし、、、、、映像の斬新さ、革新性は、60年代、70年代の映画を丹念に見てきた人でないと、おそらく理解することは難しいのだろうし、、、、。(ちなみに、私には判断できません)、、、そうした点からは、博物館でしか価値が見いだせない作品と思われても仕方ないでしょう。だから、映画は消費されるべき娯楽だ、と考える人は見てはならない作品だと思います。でないと、ピカソを見て、なんじゃこりゃ、というのと同じになる。(もちろん、それも一つの判断ですが)、、、、、、、私が個人的にこの作品が素晴らしいと思うのは、1. 作り手が映画を、音楽、絵画とおなじ芸術だと考え、2. 芸術がどのようにして成り立つのかが真剣に考えられ、様々な実験が行われている、と思うからです。、、、、、、例えば、なぜ主人公は郵便屋なのか。、、郵便は人々のコミュニケーションの象徴です。そこからモダンな社会でのコミュニケーションのあり方が問題視されていることがうかがえる。そして彼の部屋の造形。またバイク、ローラースケートといった新しい道具たち。、、、なぜ衣装を盗み、返すのか。それはfetishな発想と芸術とを区別したいから?、、、、そして歌姫はなぜレコードをださないのか。それは芸術が人と人とが共有する場の中で、共感のコミュニケーションとしてしか成り立たないと考えているからではないのか。などなど、、、、、、、このような点では、この作品は、普遍性を持ち、常に新しい作品だと思いました。とにかくこの作品はアートです。 【王の七つの森】さん 9点(2005-02-22 09:56:40) (良:1票) |
《改行表示》15.ガラクタの山からクズ鉄を何個も拾い集め、それらをくっつけて青いスプレーを吹きかけた芸術作品。 こんな映画をリアルタイムに観ていたとしたら、映画に対する価値観は1080度ひっくり返ったとすら思える。 有限の物語と無限の音楽、夢幻の色彩。 すべてが胸をグッと震わす。 【紅蓮天国】さん 8点(2004-05-22 15:55:41) |
14.ストーリーは少し無茶があるが、それを補って余りある映像美と音楽、満足!! 【ゆきいち】さん 10点(2004-05-04 03:00:35) |
13.出てくる人物達が、黒人オペラ歌手、ベトナム人少女、台湾のレコード業者、悟りをひらいたという謎の男、警察に売春組織の殺し屋とバラエティ豊か。そしてストーリーは純愛ロマンスでありながら、カーチェイス(バイクチェイス)あり、サスペンスありとエンターテイメント性を重視しながら、オペラや部屋の内装、オブジェに芸術に対するオマージュもしっかり描く。下手すりゃごちゃ混ぜすぎて見れないものになってもおかしくないものを全然すっきり見せてくれます。ただ、謎の男がかっこよすぎる。話がうまくまとまりすぎる。 今作のポスターを見ているだけでもそそられるスタイリッシュさも一つの売り。魅力を感じる反面、命を狙われる恐怖感や純愛ストーリーの中での不安感が少し損なわれているような気がしないでもない。何度も観ているせいで、私が安心しきって観ているせいかもしれませんが。 【R&A】さん 7点(2004-03-16 11:21:30) |
【ボバン】さん 7点(2004-01-10 01:46:31) |
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11.主人公の男の子が乗ってるスクーターとか、壁いちめんに映画を投影できるアパルトマンとか、そういうものがスタイリッシュに感じられる年頃に観たもので、これはカッコいい!と雰囲気に酔える作品でした。ストーリーそのものは、当時それほどマジメに理解してたわけではなかったと思うんですが・・・音楽と映像が気に入って、しょっちゅう環境ビデオ代わりに流してました。タマネギを刻むのに水中メガネとシュノーケル着けていたりね、そういうのがカッコよく見える年頃だったんですよ。これも雰囲気一発モノだと思いますけど、フランス映画のタルさっていいなあ、と思うきっかけになったというか、私はこの作品から英語圏以外の作品に入って行ったので、個人的にわりと重要な作品だったりします。フランス映画ってちょっとなあ、と抵抗を感じてる人には、手始めとしてちょうどいいかも、という感じです。 【anemone】さん 7点(2003-12-21 04:06:15) |
10.歌劇ワリーが始まるあたりから引き込まれてしまいますね。皆さんお書きの通り、何でも詰まっている所がいい。録音テープを狙う企業の二人組、原作では日本の会社のミハラさん。日本びいきのベネックスが海賊版で有名な台湾に変えてくれたのかな。 【Mr.MONK】さん 8点(2003-12-15 17:21:06) |
9.ジャン・ジャック・ベネックスの中ではこれが一番好き!ふたつの録音テープを巡り、警察とギャングとアジア人の海賊版を扱う怪しいけどなんかヘンな二人組みが絡む。そのテープをふたつとも所有するジュールがこの三者に追われることになるわけです。録音テープの声の主、ひとりはこの世から抹殺されもうひとりは自分の声を客観的に聞いたことがない、録音テープの存在さえ知らない。その黒人歌手シンシアに憧れ、追っかけをしているジュール、楽屋を訪ねた際に彼女の衣装をくすねる。その衣装を体に巻きつけシンシアの歌声に恍惚状態のジュール、黒人娼婦に衣装を着てもらうジュール、異常といえば異常だけど切なくて憎めない。ここでも声と衣装だけで本人は不在だ。これがこの作品のポイントなのかな、確かに存在しているのにそれを証明するものが不在とでもいったらいいのかな。後半シンシアとジュールがあてもなく歩く明け方のパリの街が美しい。声の主シンシアと一緒に録音テープを聞くラストはやっと不在が存在となったかのようだ。犯罪絡みのテープと黒人歌手への愛の証のようなテープ、これをめぐってサスペンスと愛の物語が同時進行していく。サスペンスのほうはあんまり期待しないほうがいいけどね。でもこっちに絡むリシャール・ボーランジェがなかなかシブイです。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2003-12-08 09:23:35) |
8.瀕死のジュールにベトナムの少女が語る不思議な物語が印象的。めくるめくような映像のマジックに見るたび何度も酔いしれる。 【mimi】さん 9点(2003-11-16 19:20:37) |
7.【STING大好き】さんの「゛色゛とは゛光゛であることを実感できる」に激しく同感。幻想的なブルーの部屋が目に焼き付いて離れません。ただ、前半のゆったりしたテンポに36分くらいで眠ってしまいました。世界観に入り込んでしまえばいいんですが、最初は主人公の男性がディーバに憧れる気持ちに怖さを感じておりまして、なかなか感情移入ができなかったんです。……改めて観ると、ディーバと過ごすゆったりとした独特の世界と、万引き少女が暮らす現実離れした世界、それから警察やテープを狙う人なんかがいる妙に現実的な世界が混ぜ合わさって、不思議な居心地のよさを感じることができました。 【元みかん】さん 7点(2003-10-26 05:25:53) |
6.この作品でもリシャール・ボーランジェが渋く極めてますね。悟りまで開いています。フランス映画独特のマッタリ感を心得ている方には堪らない作品でしょう。夜明け前の静寂を上手く使っていて、観ているこちらもリラックスしていく作品ですね。。。ゆったりとした時の流れを感じられる点では、「上質のフランス映画」と言えるのではないでしょうか。 【ムトゥ】さん 9点(2003-09-10 07:38:58) |
5.皆さん高点数なのに申し訳ないのですが、公開当時も、最近改めて見直しても、やはりそんなに大した映画じゃないな…と。ベネックスの作品って、なんかマンガっぽいんだよなあ。そしてこれなら、当時でも日本のコミックのほうが断然新しく、カッコ良く、スマートだと思う。上っ面だけおしゃれで才気走った映像も、「こんな程度のモン作っときゃ、観客なんざイチコロで騙されるさ」てな魂胆ミエミエでウザイし。つまり、少なくとも彼はホンモノじゃないってことです。まあ、当然ながらすっかり消え去ったからいいんだけど。 【やましんの巻】さん 5点(2003-08-12 17:01:07) |
4.好きな映画は、たいてい「わけのわからない迫力」のあるものなのだが、この「ディーバ」は例外。非常に真っ当な作りである。というより、ほとんど完璧な作品といってもいいのではないだろうか。サスペンスでもあり、ロマンスでもあり、ドタバタコメディでもあり、刑事ドラマでもあり、青春映画でもある。さまざまな要素を詰め込みつつ、一本スジの通ったストーリー展開。緻密に構築された端正な映像。ディーバと主人公との恋にリアリティを感じられるかが評価の分かれ目だと思うが、さすがにそれを感じられない無粋な人はここにはいないようで、嬉しい限り。フランス映画にありがちな、「話のわかりやすさよりも画の美しさを優先する」部分が見られたことだけが減点事由。そこがフランス映画のいいところ、という人もいるとは思うが。 【山の木屑】さん 9点(2003-08-01 21:07:29) |
3.公開当時はちょっとした話題になったんだけどなあ。前評判につられて観に行ったクチだけど、大正解でした。キレイで摩訶不思議で文化の香り溢れる傑作だと思います。パンにバターを塗ることに悟りをひらいてるゴロディシュのキャラクターがかっこいい! 【そうしょくみ】さん 10点(2003-06-20 00:31:13) |
2.すごくセクシーで香り立つような映画。音楽のエロスが高尚に映像化されているようです。J・J・ベネックスをチェックしないとと思ってしまいました。 【omut】さん 7点(2003-06-17 02:36:43) |