《改行表示》14.私がこの作品に10点をつけない理由があるとしたら、「↓すでに何人も10点つけてるから、もういいか」ぐらいのもんで。いやホントにこの作品、見終わって何ともうれしくなり、何ともしみじみしちゃう。また10点を増やしちゃいますけど、勘弁してください。 アメリカから故郷のアイルランドの小さな村に帰ってきたジョン・ウェイン、これが実にイイ男。知り合ったモーリン・オハラは気の強いところもあるけれど、お互い憎からず、というわけでトントン拍子に結婚へと向かいたいところ、しかし彼女の兄が偏屈者で、ジョン・ウェインを滅法、嫌ってて。 そういう、人間関係やら、田舎らしい因習やら、主人公の過去やらが、物語に起伏を生じさせるのだけど、全体的な基調はおおらかで、なんと言ってもユーモラス。彼らを取り巻く面々のやることなすこと、とにかく可笑しくて、あともう少し誇張してやれば、ショートコントのネタにも使えそうな。 豊かな自然も見どころだけど、馬のレースなんかのアクションも交えたり。 見てると、ほとんどお膳立ては整っていて、義兄弟同士が殴りあえば解決しそうな雰囲気が漂っているのだけど、そこになかなか踏み込めないのが人間。人間だけが、最後の障壁。しかしもう、行くしかないよね。というわけで、あとはもう、盛大に殴り合い、盛大に馬鹿騒ぎ。この肯定感が、たまりません。 【鱗歌】さん [インターネット(吹替)] 10点(2021-04-25 14:58:05) |
《改行表示》13.キャメラの美しさにまず圧倒。アイルランドの美しい景色の中を男が2人延々殴り合う のだが、それをこんなに爽やかに抒情実を称えて描けるのはやはりジョン・フォードしかいないでしょう。 大傑作!!文句なし!! 【ひろみつ】さん [DVD(字幕)] 10点(2015-12-05 16:48:54) |
《改行表示》12.この映画はね、「脂ぎったオッサンたちが延々と殴り合う」という図式が好き(?)という人間のためにある映画です。 アイルランドの美しさとか、ギシアンでベッドがひしゃげているとか、そんな些細な事はどうでもええんです。 個人的には「鉄腕ジム」とか「赤い河」みたいなハードなド突き合いの方が好きだし、フォードにしても「果てなき航路」とか「我が谷は緑なりき」の方が好きだ。 ウェインにしたって脂ぎったワンマン中年より、若気の至りで拉致されて仲間に助け出される人間臭いウェインの方が好きだ。人間らしい弱みを見せる男気の方が惹かれるしさ。 だが、このお祭り騒ぎみたいなエネルギーの塊!こういう映画が好きな俺にはたまらん。 御託はいい、乾いた殴り合いもいいが、たまには湿り気のあるウェットな殴り合いも悪くない。 確かにノリはアイドル映画だな(笑) と言っても「狂った果実」じゃなくなり「黒部の太陽」になった石原裕次郎と三船敏郎が殴り合うような(違うか~) 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-03-27 15:44:43) |
《改行表示》11.タイトルの「静かなる男」が虚しく思えてくる、コミカルタッチの妙な作品。 アイルランドの田舎の風景や、ほのぼのとしたシーンはいいんだけど、 勝ち気なヒロインが無骨で不快だし、主人公も男らしそうで実はいい加減。見ていてカッコ悪い。 最後はドタバタに終始していて笑うに笑えなかった。ジョン・ウェイン主演のアイドル映画か? 日本の映画に例えれば、昔の石原裕次郎作品や、加山雄三の若大将シリーズのような・・・。 そんな印象しか残らない映画だった。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 2点(2011-08-08 10:44:54) |
10.共感できない人ばっかり登場してる感じ。なんとまあ殴り合いの好きな人たちなんだろう。この人たちの心境が伝わってこない。良かったのはアイルランドの風景ぐらい。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 4点(2010-07-28 19:06:05) |
《改行表示》9.これはつまらない。 乱暴な男に、がさつな女。 そんな二人のラブストーリー。 終わりそうで終わらず、変に寄り道するストーリー展開にイライラ爆発。 このままエンドレスかと思いきや、無理矢理ハッピーエンド。 なんじゃこりゃ。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 1点(2009-09-06 23:07:09) |
8.正直申せば、○○ファミリーとかって徒党を組む輩が好きじゃありません。コルレオーネじゃあるまいし。一緒にしちゃ悪いかも知れませんが、昨今の日本でいうところの橋田壽賀子さん率いる橋田ファミリーとかって、ハッキリ言って気色悪いです。何なんですか、あの内輪ノリ野暮ドラマは。確かに、イーストウッド&シーゲル、みたいな名コンビは映画史上たくさんありますよ。いいんですよ、鮮度あるエネルギーを生み出せる陣営を作るのなら。でも、ファミリーはどうでしょう? ファミリーなんて名前がついちゃうのって・・・、気持ち悪いです。・・・というわけで、フォード一家総出演と呼ばれるこの作品も、ハッキリ言って気持ち悪いです。どこが? 例えて言うなら、つまんねーギャク連発しているオヤジと、それに閉口しているオネェちゃんのくだらんコントを見ている感じです。アイルランドが好きで、この映画を見ました。ビジュアル的には美しい自然に黒ビールに陽気な人々に可愛らしい建物などは良いとしても、内容的にはなんのセンスもないドタバタをラブコメなんて言われても「はぁ?」です。・・・でも、どういうわけか、橋田ファミリーものも、フォード一家のこの作品も、世間の評価は高いのです。もしかして、世間もファミリーの一味なのかしら? ファミリーに加わっていないのは、私だけだったりして。ま、加わりたくもないので構わないのですが。高得点オンパレードのなかスミマセンがこの点で。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-06-09 14:28:10) |
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《改行表示》7.強烈に目に焼きつく色彩、た~くさんの緑とその中に映える赤、アイルランドの風習に根ざしたユーモアと情感が、たっぷりとそして絶妙なバランス感覚で描かれた大傑作。 ジョン・ウェイン、モーリン・オハラ、ヴィクター・マクラグレン・・・この魅力的なキャスティングと胸はずむ音楽の楽しさ。この地、この家、この人々への憧憬が、心の中でどこまでも膨らんでくる。自分にとってもジョン・フォード監督の数々の傑作の中でも1、2を争うくらい、たまらなく好きな作品。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-07-23 09:40:13) (良:1票) |
6.すっと登場人物たちの心情に入り込んでいける清々しさがあります。まあ、日本人の感性という観点からするとやや不可解だったりする場面が(ただのドメスティック・バイオレンスでは? など)あったりするのですが少し難点でしょうか。「人物の感情の機微」というより、「文化の相違による価値観の違い」の要素のほうがやや強く出てしまっていることは否めない気がします。 【K】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-13 22:05:53) |
5.どうやったら緑があんなにも緑になるんだろう。ほぼ原色に近いくらいの緑に被われた美しいアイルランドの町並みと、その国の風習に沿って生きる人達の描写は、一歩間違えれば閉鎖的に映し出されてもおかしくないのに、ここでは風習の本来持っている素敵な面、つまりその国で幸せになるために生み出された風習というものがイヤミなく描き出されていて、誰もがその地で暮らしたいとさえ思わせる幸福感で溢れている。その国の、その町の一員となるためのケンカを誰もが祝福する。皆が楽しそうだ。見てるこちらが楽しくないわけない。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-29 17:02:41) |
《改行表示》4.アイルランド旅行の前のお勉強と思って、まったく期待せずに借りてみたら、もう最高でした。 とにかくお約束的なエピソードと演技の連続でありながら、不思議に斬新で展開が読めず、やたらと盛り上がるのはどうしてなんでしょう。 女優さんの表情の作り方とかは、最近のディズニー映画そのもので、相当この映画を研究したんだろうという感じがしました。ちょっと男まさりだけど、実はけなげでかわいい、みたいなキャラクター設定も、そのまま借りてきちゃっている感じですし。 あと、脇役の動かし方や、殴りあって仲良くなるみたいなところは、宮崎映画の源流だなあと感じました。 ちなみに最初に書いたような事情でアイルランドの近代史などを勉強していると、この映画に描かれるプロテスタントとカトリックの融和が100%おとぎ話の理想郷であることがわかるんですが、そういうところも含めて、良い映画だったと思います。 一緒に「クライング・ゲーム」や「マイケル・コリンズ」などのアイルランド人監督の映画を見ると、この映画のそうした意味での凄さが伝わるような気がします。 【小原一馬】さん 10点(2004-07-27 19:46:46) (良:1票) |
3.ケンカ好きの負けず嫌いでアイルランド魂のかたまりのようなレッド・ダナハーが、妹に近寄るジョン・ウェイン演じる主人公が気にくわずこう言います「手帳に書いてやる!」。これは(お前を俺のブラックリストに載せてやるぞ)というような慣用句だと思って観ていたら、本当に目の前で手帳を取りだしカキカキとなにやら書き込んでいる(笑)。そして「ほら、お前の名前を横線で消してやったぞ」などと得意になっているのです。これはされた方もかなり不愉快でしょうけれど、少なくともいきなり殴り合いになるよりはスマートな方法で、私もいつか真似してみたいと密かに思っています(笑)。頭にきたことを手帳に書いて線で消すだけでも結構イライラ解消に効果的なような気がするのです。映画では結局最後は殴り合いですが、最高に楽しい殴り合いです。それから「風と共に去りぬ」のスカーレットのあの気性がどうも、、という方も多いと思いますが、そういう方にも、この映画のケイトの、誇り高く気が強い悍馬のごときアイルランド女性の気質が魅力的に感じられるのではないかと思います。 【あまみ】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2004-02-03 00:37:05) (良:1票) |
2.ジョン・フォードで一本、となると私はこの映画を選ぶ。え、まじ?と言われようと、だって滅茶苦茶盛り上がるじゃん、としか言いようがない。この映画を前にしたら、ほんとに言葉がない。馬鹿じゃん、と言われようと、だって楽しいもん、としか答えられないっす。「カルフォルニア・ドールズ」「フレンチ・カンカン」と並んで、映画史上三大盛り上がり映画。 【まぶぜたろう】さん 10点(2003-12-04 02:40:17) (良:2票) |
1.作品的評価をひとまず置くなら、ジョン・フォード監督の作品中でも最も好きな映画。緑、緑、また緑の風景の中、愛すべき人物ばかりが登場して、酒にケンカに明け暮れるこの映画の中のアイルランドは、まさに本物のユートピアじゃないか。有名な延々と繰り広げられる殴り合いシーンも、野を越え山を越え、酒場でお互いひと休みして、また再開…といった、おおらかにしてユーモラスな名場面。何回見ても、あまりの幸福感に思わず嬉しナミダがにじんでしまう、本当に本当に本当に愛すべき映画です。ハレルヤ! 【やましんの巻】さん 10点(2003-11-13 12:41:55) (良:4票) |