《改行表示》11.1981年の作品。この頃のアメリカって、女子プロレスの興行なりタイトルなりはあっても、まだ「女子プロレス団体」ってのは無かったのでは。日本の方が進んでたのです。 というワケで、女子プロレスラー2人とそのマネージャーのオッサン、という3人組が織りなすロードムービー、人間模様。ほとんど、旅芸人みたいな感じ。いや、ちゃんとした団体に所属してたって大変だとは思うけど、完全フリーランスで、これじゃあトレーニングなんてマトモに出来ないでしょ。 客層も何だか下品で、ちゃんと試合をみてるんだかどうなんだか。そりゃま、今ほどハイレベルな試合でもないし、どうしてもイロモノ扱いされる面はあって。意に沿わない泥んこキャットファイトをやらされる屈辱も。 しかし「そんな彼女たちだってリングを降りたら普通の女の子なんです」みたいな描き方はこの映画ではなされていない。時には弱さが垣間見えても、根底にあるのは奇妙な逞しさ。いい加減極まりないようなピーター・フォークもまた彼なりの逞しさを持ってて、何とも言えぬバランスを保ってます。 そしてクライマックスのタイトルマッチ。先にも書いたように、試合のレベルは高くはないのですが、この試合を20分くらいかけて、これでもかと描きまくる。演出も見事ですが、演じ手の熱意も伝わってきて、試合に引き込まれ、圧倒されます。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 9点(2022-08-06 18:36:16) (良:3票) |
《改行表示》10.アルドリッチファンはこういう映画を待っていたんじゃなかろうか。 「何がジェーンに起こったか?」や「キッスで殺せ」に登場した禍々しいくらい無骨な女性像と、アルドリッチ映画の豪快極まる野郎的な精神が結びついたらどうなるのかと。 女子プロレスラーは己の肉体ただ一つで戦う。敵レスラーとの戦い、精神面での己との闘い。コーチとレスラーなんて正に反骨精神の真骨頂。 それにしてもアルドリッチ映画の女は男勝りすぎて色気がねーなー(褒めてる筈)。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-03-21 14:22:33) |
《改行表示》9.なかなかDVDにならず、自分の中でまぼろしだった今作。嗚呼いいですねぇ~。売れないプロレスラー2人にマネージャーがオンボロ車に乗ってドサ周りのロードームービー、もう胸をグッと掴まれました。文字通り泥んこになりつつも、終盤のキラキラ衣装に身を包んで挑む試合には思わずドールズコールがわき上がりました。 余談ですが、見終わった後、画面に向かって「ドールズありがとー!」と叫んだ観客のおっちゃんにもホッコリしました。いや~映画館っていいですね。 【泳ぐたい焼き】さん [映画館(字幕)] 8点(2013-11-04 00:33:39) |
8.プロレスの素晴らしさ。画も演出も平凡だが、なぜか惹きつける。特に最後の試合でのドールズの入場シーンは爆笑すると同時に感動すら覚える。 【Balrog】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-12-18 10:14:05) |
《改行表示》7.成功を夢見て奮闘する、スマートでも器用でもない下積みの人間模様。これはかなり自分好みのジャンルの作品。かなりツボにはまりました。本作はアルドリッチ監督の遺作になるんですね。男臭い反骨の映画職人というイメージの人ですが、最後の作品は女子プロタッグチームの2人に、中年マネージャー、3人の戦友がオンボロ車で町から町へ、場末のリングを転戦し、辛苦の果てにベルトを掴むまでの戦いを描いた奮闘記。これもアルドリッチらしい作品じゃないかと思います。 序盤から3人が宿賃やガソリン代にも苦労する描写がかなり長く続きますが、3人の戦友ぶりがいいし、ピーター・フォークが飽きさせない。哀愁が漂いつつも人間味あふれる中年マネージャー。このキャラにピーター・フォークが見事にはまっていました。よくぞコロンボ警部をこの役に持ってきたことと思います。勿論、ピーター・フォークとの掛け合いも、試合も、ドールズの2人も素晴らしかった! 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-09-18 16:21:56) |
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6.本作は、プロレスを楽しみたきゃプロレスを観ればいいというプロレスものとは一線を画す出来栄えです。決戦に到るまでの巧みな話の盛り上げ方、じっくり魅せてくれた決戦模様。三人組同様に観る者を楽しませる精神に満ち満ちた作品に大いに満足しました。 |
5.硬派な男性映画を作る人、といったイメージのアルドリッチの遺作が女子プロレスラーの話ってのが面白い。もちろん結果としての遺作でありますが。女性がメインで出ていても、やっぱり硬派で骨太な映画。ところどころで女性らしさがフッと出てきてハッとさせられたりもするから尚ニクイ。アルドリッチの映画はどれも娯楽に徹している。しかし数多のハリウッド娯楽映画とは何かが違う。面白いけどやりすぎない。感動するけど大袈裟じゃない。楽しいけど哀愁がある。高尚なものには絶対見せない。こういうのが高尚な娯楽映画なんだと思う。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-08-06 15:28:25) |
4.うん、そうそう。コレって「ロッキー3」の同時上映で見たんだ。アメリカの女子プロレスって日本の女子プロとちがって”男性向けのエロい見せ物”ってイメージがあって劇場で見た時はおバカ映画だと思ってた。それからしばらくしてTVで見たら、これがなかなかどうしてよく出来た映画でした。レビューの少なさといい、隠れた名作?いや佳作かな。P・フォークの演技はもちろんのこと、ドールスの2人もとても良い感じでした。そして監督がロバート・アルドリッチって!ぜんぜん気が付かなかった。と言いますか当時は小学生だったからそんなことどうでも良かったんですけど。しかしコレがアルドリッチの遺作になったんだ・・・でもそれでもおかしくない位の出来の作品だと思います。 【カズゥー柔術】さん 7点(2003-12-19 12:55:57) |
3.「ロッキー3」を見に行ったらこの映画と2本立てだった。すんごい力技的映画でこっちの方が面白い!と思った記憶があります。館内でコオロギが鳴いていて、売店ではリボンシトロンが売られていたあの映画館、今もあるのかなぁ。 【黒猫クロマティ】さん 7点(2003-12-19 11:38:17) |
2.例えば、バート・ヤングが髭をあたっているところにピーター・フォークがやってくる。ボディガードを間に挟む三人の構図とカッティングの冴え。例えば、安モーテルの一室、二人の女子プロレスラーがベッドに横たわって会話するシーンでは陰影の濃い80年代初頭とは思えぬ照明、などなどなどに魅了されていた、いくぶん冷静だった心は、クライマックス、ドールズの登場で一気にヒートアップし我を忘れ、アドレナリンやら脳内麻薬やらがどくどく体を駆け回る。もう言葉がないっす。リチャード・ジャッケルが全く台詞のない役で登場するわ、ピーター・フォークは指をくるくる回し、リング下で右往左往するわ、リングの上では手と手を高く掲げたハイ・タッチ、ジャッケルの目配せ、バート・ヤングの異様な笑い方、すべてが何もかもを超え、ただただただただ盛り上がる。アルドリッチがMGMホテルのリングで繰り広げるのは、全映画人生で会得した技量の粋と、映画が秘める謎の力だ。「単純に面白い映画」とか「理屈抜きに凄い」とは、こういう映画のことを言う。 【まぶぜたろう】さん 10点(2003-12-06 23:45:43) (良:1票) |
《改行表示》1.単純なストーリーなんだが、意外と燃える。 「それは単なるローリング・クラッチ・ホールドだろう!」 という突っ込みをどうしてもしてしまうわけだが、そこはそれ 何かひとつでも印象に残るのは大事なことなのかもしれないので.. 【あばれて万歳】さん 6点(2003-11-29 10:34:07) |