3. タイで麻薬密輸の濡れ衣を着せられた女性と、そのタイで行方知れずだった父が娘のために無実を突きとめようと悪戦苦闘する姿を同時進行で描いたテレビムーヴィーですが、まずはビデオのジャケットに騙されてはいけません。ニコール・キッドマンは表のジャケットのようなミステリアスな顔ではないし、裏ジャケの「ニコール・キッドマン、禁断のヌードが鮮烈に蘇るエロティック・ロマン」……嘘デタラメのキャッチコピーです。冒頭でシャワーシーンがあるのですが0,1秒乳首が見えるだけ。終始ロングスカートなので脚線美など全く見ることはできません。
ニコール・キッドマンが有名になったので過去の作品を掘り出して販売したようなものです。
作品そのものの出来栄えですが、やはりテレビドラマだけに「パピヨン」や「ミッドナイト・エクスプレス」のような壮絶なものもなく「チェーン・ヒート」のように看守にレイプされるなんてこともありません。
父親の追跡捜査と過去の記憶の葛藤が半分を占めていて、私には父親の方に感情移入してしまいました。
やはり、タイみたいな国では「真実は正義なり」とはいかないようです。
途中からエンターテイメントに変わっていきますが、2時間25分、テンポのいい展開で飽きることなく、なんとか観賞できました。
因みに、以前「女囚映画マニア」のサイトなんてものを偶然見つけて、覗いてみると管理人曰く「主人公の女は冒頭10分以内に刑務所に入らなければ駄作」と書かれてあったのを覚えています(笑)。本作はまあギリギリってところです。
「プリズン・ブレイク」の主人公は冒頭3分で刑務所に入っていましたけどね。