36.文字通り“一発”の弾丸レーゼンビー。 007シリーズにおいて異色とされる本作だが、むしろ小説からして見ればコネリー版007が異色というか“異常”である(褒めてる)。 イアン・フレミングもビックリだろうぜ。まさかボンドが野獣みたいな(賛辞)ゲドゲドの悪党面(大絶賛)のショーン・コネリーになろうとは(だからコネリーはカッコ良いのだ)。 映画ファンにとってはコネリーが唯一絶対のボンドになってしまった。そしてアホ(褒めてる気がする)のテレンス・ヤングのせいでハードボイルド風ギャグ映画になってしまった(そこがボンドシリーズの良いところです)。 そんな007ファンにとって本作「女王陛下の007」と「カジノ・ロワイヤル(2006)」は異質に見えたのだろう。 だが俺はその異質と言われる誰よりも“普通の人間臭い”ジョージ・レーゼンビーの「007」が好きなのだ。 冒頭の曲の掛かり方が素晴らしいじゃないか。 スキーによる格闘戦なんか超カッコ良いじゃないか。 ラストシーンのレーゼンビーの演技はシリーズ屈指、いやレーゼンビーにとってもベストな演技だと思う。 そうだ、これは「007」じゃない。紛れもなく「007」だ(どっちだよ)。 誰でもショーン・コネリーのような野生やプロース・ビアスナンのような中年ダンディズムに達せられるワケじゃない。 かといって、ダニエル・クレイグのような屈強な戦士になれるワケでもない。みんながスーパーマンになれるワケないじゃないか。 コネリーやブロスナン、クレイグにできない事をレーゼンビーはやってくれたと思う。誰よりも普通で、誰よりも哀しみを背負ったリアルな「007」として。 え?ジュン・ヒューストンの「カジノ・ロワイヤル」?何ソレ?オーソン・ウェルズには美味しいの? 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-03-13 17:57:36) (良:3票) |
35.ボンドの結婚式で涙にくれる「心の恋人」マネーペニー。心中を気遣うMやQに健気に微笑む彼女にボンドが投げ与えるシルクハットが心憎い。彼が幾多の美女たちを摘み、愛し、失い、あるいは捨てても、変わらずボンドと共に在るのは彼女である。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-11-30 19:29:43) (良:2票) |
34.個人的にはBGMも含めてシリーズ中一番好きかも。山頂にあるブロフェルドの要塞からスキーで脱出するシーンとBGMが特に好き。ブロフェルドの要塞となったスイスのシルトホルンは今では人気観光地で、よくこんなところにロープウェイを架けたなと思うところ。ここでロケしたくなる気持ちがわかった。 【きーとん】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2010-07-26 20:57:05) (良:1票) |
33.この一作だけに登場し、降板したジョージ・レーゼンビー。役者としての存在感はショーン・コネリーに比べてグッと落ちる気がするのだが、ジェームズ・ボンドというキャラクターの中味を感じさせてくれる作品ではあった。主人公の内面を描くという意味では、普通の映画である。よくよく考えると、事件が起こるたびに関係する女性を片っ端からモノにするボンドという奴はとんでもない下半身偏重人間で、国家の仕事に就いていなければただのスケコマシ。今作のように、一人の女性と正面から向き合う姿勢にこそ人物としての共感は生まれるし、それは作品の完成度に跳ね返ってくるものの筈なんだけど、そんなキャラではシリーズとして長続きしないというのも事実だろう。次の作品でショーン・コネリーが復帰したことも含めて、今作は「番外編」という印象で、自分の中では何人もの俳優が受け継いでいるボンドの流れに組み入れて捉らえられない。ちなみに、ダニエル・クレイグのボンドは、今作のような湿っぽい部分を持ったボンド像をシリーズキャラクターへ取り込む試みだと思います。 【アンドレ・タカシ】さん [地上波(吹替)] 6点(2010-04-18 01:18:19) (良:1票) |
32.シリーズ1,2を争う作品。 アクションシーンも上々の質だし、ロマンスはボンドに似合わず純情一直線だから見ていて面白い。 とにかくバランスが良く出来ていて、何回観ても楽しめる。 戦闘シーンの音楽もボンドのテーマばかりではなくて良かった。 今作以前へのオマージュも含まれてるのでそこも嬉しい。 きっと時代を先取りしすぎてしまった映画なのかもしれない。 スーパーマンとスパイの違いを区別出来るようになった現代だからこそ、面白いのだと感じられるに違いない。 【タックスマン4】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-07-10 18:40:56) (良:1票) |
31.「007はやっぱり新兵器」なんて思っていたガキの頃、この映画は衝撃だった。アクション・ドラマ・小道具いろんな意味で勉強になる作品で、自分のリアル志向はこの映画が原因と今でも思う。 最初に見たときしびれたのは、夜明けのヘリによる攻撃の場面のジェームズ・ボンドのテーマ。自分の秘密基地が爆発するのを見たブロフェルドの泣きそうな顔も良かった。原作に忠実なので小説ファンにもたまらない作品だろう。 【みみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-12-12 01:25:55) (良:1票) |
30.シリーズ第6作。今回はとにかくスタントとカメラマンが良い仕事をしたとしか言いようが無い。凍結した道の上でのカーチェイス、車相撲やスキーチェイス、ボブスレーチェイス、ロープウェイでの綱渡りとアクションがバラエティに富すぎ。印象的なラストシーンまで含めて第2作と並ぶシリーズ最高傑作のうちの一つでしょう。第2作よりも機知に欠けていたので2作目よりは点数を低くしてありますが並ぶほど面白い作品です。ボンドが単発代打になったが特に問題なし。スキー場で感じるあの白々広々とした清涼的な開放感に溢れる作品です。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-29 19:23:40) (良:1票) |
29.曲が印象的。レーゼンビーのただ1作ではあるものの、シリーズ中でも存在感のある1作。ラストのせいなのか曲のせいなのか、全体的に少し物悲しい印象を受ける。なかなか味があり、数あるシリーズの中でも優先的にもう1度みたいと思える作品。 【えいざっく】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2005-07-01 12:52:38) (良:1票) |
28.主役がショーンコネリーでもロジャームーアでもなかったので期待しないで観たら結構面白かった。というか007シリーズで一番感動した作品かもしれない。もっとジョージレーゼンビーの007作品を観たくなったのにこの作品しか無いなんて残念。 【くうふく】さん 8点(2004-06-12 00:10:11) (良:1票) |
27.ショーン・コネリー降板後初の007シリーズなので、少し違和感が有りましたが、良く出来ている方だと思います。前作で秘密兵器が色々登場しましたが、本作は少々抑え気味にして、本格アクションスパイ映画を目指しています。ボンド・ガール(トレイシー)と恋に落ちて行く様子も描かれていてよかったとおもいます。最後は悲しい結末になってしまいましたが。 【みんてん】さん 7点(2004-06-09 16:39:39) (良:1票) |
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26.仕事に恋にマジメなボンド。作りもマジメなアクション映画で、007の割には(?)結構ハードボイルドで硬派な作品になっている。おもちゃも使わず、マジメに戦ってます。よってQの出番が無いのはちょっと残念ですが。ボンドのサポート要員みたいな男は前半頑張ってたけど、捕まって簡単に情報漏らし過ぎ!最後の終わり方は解せないなあ。「えー!なんでー!」と叫んでしまった。 |
25.出来だけなら一番良いかもしれませんよこれ。レイゼンビーボンドもDVDのパッケージよりは劇中の方がしっくりきてます。…パッケのはダメですね。音楽もカッコイイし、アクション~アクションの間も程よい長さで、強いていうなら途中のラブラブシーンが長いかな~?ってくらいです。良作。 【グリギンドン】さん 6点(2003-05-09 23:05:23) (良:1票) |
24.先日久方ぶり(と言うか20数年ぶり。前回は当然TV?)に見ました。因みに,一応当シリーズは番外編とも言うべき「カジノ・ロワイヤル」と「ネバーセイ・ネバーアゲイン」も含めて全作見ているのですが,今回がDVDによる初めての鑑賞となりました。34年前とは思われないほど鮮明な画像に思わず驚き,室内や暗がりのシーンでもさして落ちない解像度に感服しました。尤も,いくらディジタル処理したところで,もとが悪けりゃ意味ない訳でしょうが・・。さて,当シリーズの評価となると,自分自身の思い入れとノスタルジーが働いてしまうので,その点を差し引いて考えなくては,といつも思います。とは言え,ここのReviewで酷評されてきた「私を愛したスパイ」や「ムーン・レイカー」をお気に入りと言って憚らない程図々しい私のReviewですので,毎度のことながら当てにならない,と思われるかも知れませんが悪しからず(いつもいつも無責任で済みません)。自殺未遂のおねいさん助けたり闘牛見たりの前半はちょっとだるいかも知れませんが,後半の連続アクションへの伏線と考えると良いのかも知れません。匙を投げずに我慢しましょう(何のこっちゃ)。後半の手に汗握る(私だけか・・)スキー・チェイスも今のハリウッド製ジェット・コースター・ムービーを見慣れた若い人にすればちゃちいかもしれませんが,私としてはあの時代ならではの優雅な身のこなしを感じてしまいました。この延長線上に「私を愛したスパイ」の冒頭があったことを当たり前ですが再認識。その後のボブスレー・チェイスもまた良かれ。テリー・サバラス(今となっては「刑事コジャック」が懐かしい)の悪役ぶりも板に付いているし,女を取り合うというおバカさも脳天気な当シリーズらしいと思います。ラスト・シーンは賛否両論でしょうが,是非は各々が決めれば良いこと,と思います。全編を通して妙なギミックもなく正統派のアクションとして良いでき,と言っても良いかと・・??そして,肝心のジョージ・レーゼンビー唯一のボンドは如何に・・・。個人的には,おっさんくさいけどいいかな・・って感じです。コネリーのタフさと助平ったらしさ,ムーアの颯爽とした印象とはまた違った英国紳士然とした物腰は,悪くないと思いました。尤も,レーゼンビーはオーストラリア出身で,もともと俳優ではなくモデルだったそうですね。クイーンズ・イングリッシュがなかなか抜けずに苦労したそうです。という訳で,若い人にはかったるいかもしれませんが,私としてはシリーズ中でも合格点かな,と・・・。おっと,差し引いてないか。 【koshi】さん 8点(2003-04-27 23:11:11) (良:1票) |
23.私、007は原作のファンでもあるんです。映画版の荒唐無稽さも面白いですが、人間ボンドを描いている原作はもっと興味深いです。コネリーはちょっと脇においといて、そういった観点から見れば、非常に満足のいく作品です。アクションシーンも悪くないです。 【HALKA】さん 9点(2003-02-18 01:18:19) (良:1票) |
22.異色作といわれるOO7映画ですが、僕は映画のつくりからして悪くないと思いました。登場シーンも最初、顔は見せない演出もいいし。で、結婚する話ですが原作にもあるので違和感はないです。で、原作ではOO7は2度死ぬが次にきてます。女房を殺され酒びたりの毎日失意となったボンドはOOセクションを落とされ555となって日本へ潜入するわけです。ここまでリアルに描いてしまっていたら現在までのシリーズはないと思いますが・・・・主題曲をオープニングにもってきたり、化学兵器を出さないアクションシーンの連続は楽しめました。サッチモのWe have the all time in the world.はジョン・バリーが作曲したOO7テーマの中でも美しく、ジョン・バリーの特集には必ずといっていいほど入ってます。スキーのチェイスシーン、ボブスレー(この映画ではじめてそれがボブスレーだと知った)でのアクションは今見ても斬新ですねーー僕は10点で大満足です。 【うーたまん】さん 10点(2002-12-18 02:42:28) (良:1票) |
21.ハンドルネームは、最後のシーンで、ジョージレーゼンビーがダイアナリグを抱えながら、近寄ってきた警官に言う台詞を使ってみました。 この作品はあまりに長いため、テレビでは大胆にカットされていますが、ビデオで見ると、ストーリーが原作を忠実に再現していることがわかります。ロケットがロケットを飲み込んだり、宇宙ステーションで銃撃戦があることを思えば、このドラマはある意味でとても人間くさいもので、個人的には007の作品の中ではおすすめの逸品にあげられると思います。 サッチモの唄も確かにいいですね。個人的にはトム・ジョーンズの唄(Thunderball)と双璧だと思っています。 |
20.これだけ長年シリーズとなっているのにも拘わらず、そのコメント数の少なさは信じられないほど!このアクション映画の原点ともいえるこのシリーズをもっと観てコメントしてくださいっ!子供の頃からほぼリアルタイムで接してきた者にとって、J・ボンド=S・コネリーという固定されたイメージは拭いきれないけれど、本作で主演したジョージ・レーゼンビィだけは唯一の例外。彼はアクションの決め方にスピード感やパンチ力があり、コネリー=ボンドよりも好感がもてる部分が多い。僕的にはボンドの本来のイメージに一番近いと思っています。この作品、雪山が舞台だけに困難な撮影状況であったにも拘わらずカメラが素晴らしく、特にスキーチェイス(追っ手がラッセル車に巻き込まれ、吹き上げられた除雪が真っ赤に染まるショッキングなシーンもあります)や要塞を奇襲するヘリの朝焼けのシーンなど数多くが印象に残る。唯一という意味では、本作は見事なラブ・ストーリーとしても良く出来ていて、山小屋で一夜を明かし、翌朝揃ってスキーで下山するときの2人の歓喜の表情が印象的です。さらにボンドが結婚式をあげ、そしてやがて悲しい結末を迎えるというのも唯一本作だけであります。“邪道だ”とか“センチメンタルすぎる”とかいった批判もあったけれど、誰がナント言おうとこの作品を支持します。劇中の挿入曲、ルイ・アームストロングの“♪愛はすべてを超えて”はシリーズ中、最も好きな名曲でいつまでも耳に残っています。 【ドラえもん】さん 9点(2000-10-08 18:15:54) (良:1票) |
19.ジョージ・レーゼンビーの唯一の出演作のためボンドとして感情移入するのに苦労する。 【おさむ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2023-12-17 22:30:29) |
18.初見。雪崩シーンを筆頭にスキー追跡シーン、テレサ奪還突入シーンの超ド迫力、並びに、呆然状態のラストシーンにスパイ活劇として秀作。ジョージ・レーゼンビーに矜持を持って粋で洗練されたボンド像が見られないのがマイナス。序盤のモタついた展開も白けるところ。ホロリとなったマネペニーの涙以降の結末にシリーズ異色作として記憶に留まる評価に迷う作品です。 |
17.雪山での撮影は見どころだ。しかし、全体的に冗長さを感じる。娯楽性を高めようという意図も分かるが、現代からみると物足りさが残る。 【simple】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2020-01-18 22:41:15) |