28.ヒッチコックが「ヒッチコック手法」で撮る。後の作品ほど、観る側もどうしても、「ああ、またやってるなあ」というやや醒めた目で観てしまう。当然そこにジレンマがあるわけだけど、それでも本作は敢然と、「恐怖」の手法に挑戦する。老境のヒッチコックが奮い立たせた情熱を感じることができます。殺人シーンではグロの要素を盛り込み、その一方では「被写体のないカメラ」という不気味な演出も。特に、カメラが屋内の階段を降りてきた後、そのまま屋外に出て行ってしまうシーン、技術の進んだ今なら簡単に撮れるかもしれませんが、ここでは当時の技術で苦心して撮っています。殺人や死体遺棄の様子をじっくり描いている分、ストーリーの方はやや単調な部分もあるのですが、後半俄然面白くなります。それにしても、視覚からでも不味さがヒシヒシと伝わってくるあの料理、スバラシイです。 【鱗歌】さん 7点(2004-07-02 23:03:34) (良:3票) |
27.ロンドンの雰囲気とカメラワーク、喧噪の音響が特にすきです。スコットランドヤードの人々の会話もツボ、警部の奥さんは推理の天才だけれど、お料理が・・・おかしかったです。ところで原題どおりに「狂気」とかにしなかったのはどうしてでしょう、珍しく邦題がなぜかとっつきにくいなあと単純な疑問でした。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-12-16 07:30:20) (良:2票) |
26.結末がわかってても何度でも見返したくなるヒッチコック作品は?と問われたら、私の場合「サイコ」は別格として「北北西」「泥棒成金」「鳥」ちょっと出来は落ちるけど「引き裂かれたカーテン」あたりという事になる。この作品はテレビで一度観ただけ。ところどころ巧い演出だなあと思いつつもそれ以降見返した記憶が全くない。絞殺シーンの悲鳴を市場の喧騒に紛らわすシーンとか特に巧い。そもそも私の好きなヒッチコックの映画の定義というのは、きらびやか且つ華やかなスター連中が恐れおののく表情と、ユーモアセンス溢れるヒッチコック演出の二枚岩が双方とも観られる事。晩期ヒッチコック映画には、前者が徹底的に欠けている。時代が時代でスター然としたスターが皆無になった事が一因だとは思うが。この映画は、不調だったヒッチコック復活作のように巷では評価されているが、印象としてはまるでロンドンの天気のように灰色にくすんでいて、何度も見返したくなるような愉しさには欠けていたように思う。陰性な主人公にも魅力に欠けイマイチ感情移入出来ない。従って私の評価も必然的にこの点数くらい。 【放浪紳士チャーリー】さん [地上波(吹替)] 5点(2009-06-08 15:00:04) (良:2票) |
25.まさにヒッチコックの本領発揮ともいえる作品だと思う。「トパーズ」ではかなりこけたが、この作品でまた名誉挽回というところでしょうか。運の悪い男の悲劇と、残酷な殺人鬼、そしてブラック・ユーモア。 この作品もヒッチコックの作品の中では時を置いて繰り返し見たくなる作品のひとつです。 あの料理好きの奥さんの細長いパンをパキッと折るシーンと、ジャガイモの袋の中の死体の指をパキッと折るシーンが皮肉にからんでいるところなんか、思わず唸ってしまいました。 推理のカンは冴えている奥さんですが、料理のカンはかなり怪しいようです。警部が職場でガツガツランチを食べてるシーンがあとで生きてきます。・・・ 【JEWEL】さん 8点(2004-04-17 23:06:57) (良:2票) |
24.「マーニー」以降スランプに落ちたヒッチコックが久々に復活したといわれている秀作。地味だが、かつての傑作「見知らぬ乗客」や「ロープ」に匹敵するほどのスリラーとしての見応えは十分ある。しばらくの間「ラブリー、ラブリー」という不気味なセリフが耳から離れなかった。 【nizam】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-05-30 17:16:39) (良:1票) |
23.ヒッチコックらしさが存分に楽しめる、ラストの演出もたまらん。 【PAD】さん 7点(2004-09-08 20:05:36) (良:1票) |
22.ヒッチコックにしては、死体等の残酷なシーンが目立つ。ただ、一番残酷な目に遭っているのは、奥さんの「ゲテモノ料理」を食べなければならない警部。 【STYX21】さん 6点(2003-11-13 20:26:54) (笑:1票) |
21.ヒッチコックの中でも特に好きな作品のひとつです。何が好きといって、あの開巻からむせかえるような英国ムードがいい。この強い雰囲気と、ツボをこころ得きった演出(と脚本)とが相俟って、なにか上等な犯罪小説でも読むような完成度を持ったと思う。スリラーとしても怖いし、随所にある皮肉でブラックなユーモアもいいし、この監督には珍しい人間的な味もある。ラストシーンも味わい深い。ヒッチコックは根っからのロンドンっ子なのだとあらためて認識した。 【アンドロ氏】さん 9点(2003-01-15 20:50:21) (良:1票) |
20.どこまでもツキに見放され挙句の果て殺人犯に仕立てられる男と、実に要領よく世間を渡り歩き殺人を繰り返す男と、そして事件の真相を探る警部とがそれぞれの運命の糸に引き寄せられるように、一同に会する皮肉なラスト。実に巧みな話術とストーリーの構成力には思わず唸らせられる。警部と奥さんの手料理のシーンは一服の清涼剤として笑わせられる。 【ドラえもん】さん 8点(2000-11-26 23:25:02) (良:1票) |
19.ブドウを踏み潰した時は、こいつ相当危ないやつやなと思った。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-08-29 15:22:05) |
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18.演出は色々と凝らしているんでしょうが、あまり意外性のない気取ったサスペンスにマンネリと作り物っぽさを感じます。 【ProPace】さん [地上波(吹替)] 5点(2014-12-06 23:00:49) |
17.それなりにテンポもよくて面白いとは思うけど、(犯人に間違えられる)主人公に感情移入出来ないので高評価はしにくい映画。 【simple】さん [地上波(吹替)] 5点(2014-12-06 22:06:17) |
16.主人公の巻き込まれストーリーとしては、テンポがあって面白いのですが、結局、主人公は、ただのダメ男で、最後まで何もしないので、感情移入できません。 【クロエ】さん [地上波(吹替)] 5点(2014-12-04 05:04:03) |
15.かなり後期のヒッチコック作品。 推理ものではないので、過程のスリルとサスペンスを楽しむ作品なのだが、 ヒッチコック独特のキレのある演出はかなり薄い。オチもオーソドックスな見せ方で、 刑事ドラマの1エピソードのような、テレビ向けのB級サスペンスといった感じ。 ヒッチコックの作品と言われなければ、わからない人もいるかもしれない。 彼の映画はいくつか楽しませてもらったが、才能やモチベーションを持続させることも 難しいんだなぁと感じた作品だった。 【MAHITO】さん [地上波(吹替)] 4点(2011-08-12 16:24:54) |
14.相変わらず撮影技法で楽しませてくれるし特に長回しのインパクトは絶大。ただ殺人犯の狂気性と比べてそれほどスリルを感じるところは無く、ドキッとしたところは死体のアップのところくらいでお化け屋敷のような感覚でした。それでも話のまとまりは良いのでそこそこ面白かったです。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-04-25 09:11:20) |
13.ヒッチコック、をはずすとまったく普通の映画かも。 一度は見れるけど、もう一回見てみようかなという気にはならない映画。 女性が見たら気分悪いでしょうね。 |
12.観客は成り行きを見守るしかない内容なので、ある意味駄作と言ってもよいのでは。 しかしながら、すれ違いの妙などのおかげで案外観れる。 【カラバ侯爵】さん [地上波(吹替)] 3点(2007-10-10 11:16:07) |
11.展開的にはドキドキしたのに主人公が結果的になにもしてないのにがっかり。 【とま】さん [地上波(吹替)] 5点(2007-05-27 21:53:32) |
10.ヒッチコックが復活した的な見方がされるらしいですが、意図が見えすぎて、テンポも悪く感じました。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-01-03 23:51:58) |
9.殺人鬼が「ラブリー!」と何度も叫びながら犯すシーンがたまりません。奥さんかなりの巨乳だし繰り返し見ちゃいます。このシーンかなりヒッチコックの願望が出てます。 セクハラヒッチコックの悪評でもう有名女優は出てもらえない腹いせに無名女優で好き勝手に演出したのでしょう。「フレンジー」と「ファミリー・プロット」の最後2作は良い。変に作り物っぽくなくて。 |