59.改訂前のレビューを発見したのでまた戻します。 ギリアムはずーっと、幻想と世知辛い現実の関係をテーマにしてきたんですな。『悪戯Q』では幻想が勝って、『ブラジル』では現実が勝った。『バロン』は何となく幻想の勝ちっぽく終わって、『フィッシャー』は双方が歩み寄って対立が解消する。『ラマンチャ』は映画になる前に現実に負けた(だからノンフィクション形式とは言え、これもギリアムの劇作品の流れではあるのよ)。『12猿』『ラスベガス』は観てないので評価なしだけど…。 んで『グリム兄弟』なんすけど、今までの彼の作品テーマを《魔法の豆》というわっかりやすぅ~いキーワードに集約して、冒頭2分で終わらせてしまったワケですよ! いわゆるギリアム・ワールドの「これまでのあらすじ」ですね。彼は過去に一旦決着をつけちゃったんだと思います。これからは「幻想界」と「現実界」の勝ち・負け・和解の3パターン以外の手法でやるぜ! …という宣言だと思うワケで。 それから始まる物語は、まるで自分の総決算みたいに《魔法の豆》の周囲を巡り続けます。幻想と現実のせめぎ合いが問題なんじゃなく「その両者が結託してビジネス(詐欺)やってる」という最初のニセ水戸黄門みたいなノリは、日本のボケとツッコミのメカニズムになってて最高でしたわぁ~。しかぁし、ギリアムはここに毎度お馴染みジョナサン・プライスを突っ込んで、支配関係を幻想<現実<権力にしやがります。それがやがて権力<幻想という三すくみとなり、この関係を最後まで守り抜く事で「勝者はない」という結論に導きました。それぞれを代表するキャラ(レジャー=幻想担当、デイモン=現実担当、ストーメア=権力担当)がこの力関係を理解し、理解しなかった者が倒れて(プライス=権力担当、ベルッチ=幻想担当、へディの親父=現実担当…これはどうかな…)、ハッピーエンドがやってくる…シンボル的にはそんな仕掛けに思えます。 勝手な想像だけど、おそらくヒロインはこの「新ギリアム界のバランス法則」を知っている人間だったんじゃないですかね。そうすっと、気になるんだ…次作『タイドランド』は少女が主人公で、今回のヒロインの姿には次回への「予告編」が嗅ぎ取れます。ギリアムは次作で新たな領域に行くつもりなんじゃないか。そのための練習、そして予算稼ぎが本作の位置付けのような気がしてきます。 【エスねこ】さん [DVD(吹替)] 7点(2006-05-02 11:24:54) (良:1票) |
58.ギリアム監督作品はあまり見たことないのでよくは分からないが、素直にストーリーを追っても面白くはない作品を撮る特殊なタイプの監督なんでしょうか。 ストーリー自体は極めて平凡。どこにも驚くような仕掛けや展開もなければ、兄弟愛を謳った感動するようなストーリーでもない。 また、ファンタジー作品とみても、昨今同種のあまたある作品群の中からあえて特筆すべき点はどこにも見当たらない。 しかし、面白い点を探せば、この映画はどうやらコメディとみるのが妥当ではないかというところ。ファンタジーの名を借りたコメディというのは恐らく彼のような特殊なタイプの監督でしか撮れない映画なのかもしれない。 そうはいっても、この監督の笑いは恐らく理解できる人は限られていると思われる。映画館で観るよりも、家で一人で細かい笑いを楽しむような部類の映画なのかもしれない。ツボに嵌まる人は少なからずいるだろうが、このような一般受けしない映画にそこそこの大金を注ぎ込むアメリカの製作会社の気持ちが全く分からないな。観客を呼べそうな面白そうな題材で、観客を呼べる俳優を使っているのに、この調理方法はどうなんだろうか。 たぶんギリアム監督とは感性が違うと思われるので、よほど前評判が高くない限り、彼の監督作品を観ることはないでしょう。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-11-07 01:04:57) (良:1票) |
57.ペテン師のグリムブラザーズが、ある村で起こっている女の子の失踪事件調査を無理やりやらされ、実はその村では本当の魔女による不思議な事件が起こっていて、それをドタバタしながら解決するとゆう、ノリ的には非常に「スリーピー・ホロウ」に近い映画やった。あんまりヒネリとかなくて、グリム童話のネタをちょろちょろいれながら、グリムの二人のドタバタアクションをふまえつつ、時にはコミカルに、時にはダークに、物語は展開していきます。ただ、事件の核心に迫っても、モタモタしてるグリムにはちょっとイラってくるかも。事件もちょっとコジンマリしてるし。すっげ~おもしろ~いって感じではなかってん。でもテンポいいし、映像は綺麗し、なにより、俺、スリーピー・ホロウみたいな雰囲気の映画好きやし。子供がさらわれるシーンが何回かあるけど、結構それぞれのシーンは不気味でよかったし、グリム二人のヘタレっぷりも嫌いじゃないし。普通におもろかった。できれば魔女との対決をもうちょいメインにしてくれて、もちょっと不思議な映像を増やして欲しかったかな~。 【なにわ君】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-10-31 12:19:23) (良:1票) |
【TERU】さん [DVD(字幕)] 4点(2024-03-01 20:44:55) |
55.ギリアムの燃え殻のような映画。ベルッチの妖艶さのみの映画 【にけ】さん [映画館(字幕)] 5点(2018-12-31 14:24:12) |
54. 正直言って期待外れ。ギリアムらしい風刺が所々あるものの、ストーリーも映像も退屈だった。 グリム兄弟のそれぞれのキャラもイマイチ弱いし、ヒロインのレナ・ヘディは『300』のスパルタ王妃といい、TVシリーズ『ターミネーター』のサラ・コナーといい、男勝りな気の強い役が多くて、今回もその路線で意外性ゼロ。見終わって印象に残るのはモニカ・ベルッチの美しさだけとは何と悲しい……。w いやいや、それより何より、まずはご都合主義とすら言えない穴だらけのお話は、ホンの時点で何とかならなかったのか? 特に前半のつまらなさは観ていて苦痛でさえある。まあ、後半になっても特別面白いワケではないが……。『いんちきオカルトハンターとして詐欺商売を働いてたグリム兄弟が遭遇するマジもんのオカルト事件』観たいな話なんだが、せっかく中世ファンタジー、御伽噺、魔法の森、剣と魔法といった魅力的な材料を与えられながら、ほとんど活かせていない。これだったら、ありがちだが、グリム童話を元に、真実のグリム童話……風な話にした方が良かったんじゃないか? とにかく、ギリアムだからと「ホラ吹き男爵」をモチーフにした『バロン』を期待するとガッカリする。むしろギリアムの回りクドさといった悪い面が全面に出てしまった作品。 【TERRA】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-07-14 20:36:51) |
53.面白そうだなあ、と観始めて、いつ面白くなるのかなーと待ちながら終わってしまった感じ。魔法も幻想も盛り込んであるわりに何故かそんなに気持ちが乗らない。ほんとなんでだろう。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-07-11 00:26:07) |
52.ギリアム+童話兄弟という事で期待して観てしまいましたが…ストーリー展開が残念でした。やはり商業ベースではギリアム色が薄まりますね。印象に残っているのは、皮を剥ぐシーンとイタリアの至宝モニカ・ベルッチの美しさのみ。 【movie海馬】さん [映画館(字幕)] 4点(2012-06-24 18:28:08) |
51.グリム兄弟である必然性もなければ、そもそも兄弟である必然性すらない。凝ったつもりでやたらてかっていて安っぽい映像関係も終始気になった。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-05-03 00:54:34) |
50.楽しめるレベルとは思う。が、やはり、中途半端な印象が強い。いっそグリムのオドロさは子供が大人から言葉で聞く形にして(実際に少女時代のアンジェリカが、父から鏡の女王について物語される時はそうしている)グロを減らし、子供向けに作った方がよかったのでは。 まあ兄弟をペテン師とした設定は面白かったし、カバルディのキャラもよかった。 ちょっと気になってしまったのが、兄弟関係の根底になっている、「ジャックと豆の木」。イギリスの童話で、グリム童話には含まれてないんだよね。 【あっかっか】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-09-15 21:21:29) |
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49.毒気強いグリム童話よりアンデルセンの方が好みだけれど、「誰でも見られるギリアム作品」として貴重でしょ、あまりグリムにこだわらずに見たほうがよろし。 「映像派のコミカルな怪奇ファンタジー」なのはバートンの「スリーピー・ホロウ」にも似て。 それ自体が生命を持っていそうな深い森、エクリプス(月食)の月は赤く染まりて。 兄マット・デイモンはヘアメイクと衣装でイケメンに見え、彼の手の上でカエルたんがドテッとひっくりカエル場面は一番のお気に入り。 ヒース・レジャーのイジケ弟もかわいく、ピーター・ストーメアのワルになりきれない小悪党カヴァルディはアホでも憎めない人、ジョナサン・プライスはイヤ~な将軍に。 モニカ・ベルッチの女王様は絵になってますが、アンジェリカが好き。(ブルッキー似?) 最後は仲良く××をわけあってハッピーな2人でした☆ 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-01-08 00:05:26) |
【たこちゅう】さん [地上波(吹替)] 5点(2010-12-29 22:08:43) |
47.グリム兄弟の魅力の無さ、森を案内するレナ・ヘディのつまらなさ、モニカ・ベルッチの登場シーンの少なさ、あるいは森のイメージの面白味の無さ…と、一向に満足できないものだったのですが、どうもテリー・ギリアム監督の興味もこれらのことには端から無かったように思えます。では一体、監督は何を見せたかったのか?それは良く分かりませんが、ピーター・ストーメアが最も活き活きしていたのは確かです。しかし何にせよ、彼が一番目立っているのは、映画が不調に終わっている証でもあるでしょう。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-09-13 18:21:12) |
46.テレビで見る分にはいいんでないでしょうか でも、この映画をお金を払ってみたいと思うのは誰でしょうか。子供、大人? 映像はグロイく、汚いものだらけだし、いったい監督は何がしたかったのでしょうか。 安い映画です。 【杉下右京】さん [地上波(吹替)] 5点(2010-01-30 00:01:57) |
45.ヒロインがごついよ…。あんな棺くらい破壊できそう。 【しゃる】さん [地上波(吹替)] 5点(2010-01-21 15:53:43) |
44.普通にグリム童話を真っ向から再現した方が受ける気がします。遊び心も入れたい気持ちもわからなくもないですが。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 4点(2009-03-01 20:45:18) |
43.驚きも、緊張感も、恐ろしさも、何もない映画だった。無意味に騒ぎ続ける出演者たちにイライラした。いい役者使ってるのにね…。モニカ・ベルッチの魔女だけがはまり役と言えなくもない。 【アンドレ・タカシ】さん [DVD(字幕)] 3点(2009-01-15 00:20:27) |
42.なぜこの映画を撮ったのかがわからない。爆笑問題が勧めてるから観たが面白くなかった。 ちょっとした有名人の書いた落書きを見たような気分 【准将】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-03-24 16:01:27) |
41.何かあるかと思って期待していたら終わった。 先読みしにくい引き込まれるような話だと思っていたのに肩透かし食らった。冒険なのかファンタジーなのか子供向けなのか大人向けなのか中途半端でしょう。全く印象に残らない。敵は誰で誰が味方なの? 【Jane.Y】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-01-20 08:25:26) |
40.マット・デイモンはこれに出ちゃダメ!つまんないし・・・。 【ジダン】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-10-12 21:37:37) |