93.題材から、これならスコセッシも本領を発揮できるんじゃないかと、期待半分不安半分で鑑賞。オリジナル版を観ている者はまずマット・デイモンがアンディ・ラウのように「善」と「悪」の間で、いつ揺れ動くのかを待ち、結局ただ保身のためだけに行動することにがっかりするだろう。でも個人的にはそんなかっこ悪くてドラマチックじゃない脚色が気に入った。スコセッシをちょっと見なおした。 でも期待するものでもなかった。銃撃戦で『マイアミ・バイス』を思いおこした。『マイアミ・バイス』を彷彿させたのではなく、マイケル・マンならもっと派手でかっこいいシーンになったのにと思った。しかし『ゴッドファーザー』をリアルじゃないと断じたスコセッシなら当然ともいえる。じゃあ、『グッドフェローズ』のギャングの恐怖を、『タクシードライバー』の撃ちあいの衝撃を再現できたのかというと全くできていない。一方でディカプリオもニコルソンもかっこいい。でもそのかっこよさを前面に出さない。なぜならかっこいいことはリアルじゃないから。でもかっこいいではないか。ものすごく中途半端。スコセッシは観客に受け入れられる映画を研究していくうちに自分本来の持ち味を忘れてしまったように思う。と書いたがスコセッシに過剰な期待をしなければけっこう楽しめたような気もしないでもない。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-02-05 12:05:12) (良:3票) |
92.基本的なプロットは同じでも、描かれる舞台と作り手が違うだけで、こうも印象が変わるものかと、改めてハリウッド映画の底力と魅力を感じさせられた作品だ。ニコルソンのディモンとの親子のような師弟関係は、冒頭部分にさり気なく端的に描かれているのに比べ、ディカプリオへの信頼関係の成立ちへのプロセスには、かなりの時間を割いているのが良く見てとれる。スコセッシが目指したのは、“いつ正体がバレるか”といった、潜入捜査における手に汗握る“ヒヤヒヤ感”を描きたかったからに他ならず、そのあたりが希薄だったオリジナルに対し、難局を次々とかわしていくスリルと、ディカプリオの精神的な苦悩をポイントにしている以上、それなりの時間をかける必然性があったという事なのである。それは、マフィアと警察内部へと互いに潜入しているとは言え、ディモンの置かれた立場に対し、正体がバレることは死を意味するディカプリオを主体にドラマの興趣を盛上げていくのは当然だからだ。この囮捜査モノは、ハリウッドの伝統的な得意分野とも言え、そのあたりはさすがに面白く創られている。また、人間関係で言えば、アジア映画のひとつの特徴とも言える女性を話の中心に添えて物語を膨らませ、男女のエモーショナルで濃密な時間を描出したオリジナルに比べ、ハリウッド版はいかにも乾燥した土地柄の如く、そのあたりの味わいは実に淡白で、ラストへのお膳立ての為だけに存在しているようにすら感じる。むしろ警察内部での対立や、ギャング仲間の疑心暗鬼に興味を繋いでいくあたり、どこまでも男の映画だと言う事である。本作のディカプリオは、頭脳明晰だが経験の浅さからくる恐怖心や焦燥感を、他の捜査官などのヴェテラン組との対比でより際立たせ、病的なほどの熱演で体現している。オリジナルに心酔している人には受け入れ難い作品のようだが、結末はともかく、大筋で同じでありながら、それでも興奮させられる映画など、そうザラにはない。メリハリの効いたストレートなアクション映画が好みの私などは、むしろこちらに軍配を挙げたい。それほど良く出来た作品だと思う。 【ドラえもん】さん [映画館(字幕)] 9点(2007-03-18 18:05:53) (良:2票) |
91.薄い。オリジナルが良過ぎるのか。スタイリッシュに乾いたスコセッシ風になってるしそれはそれで好きなのだが、どうしても比べてしまう。「緊張感」という大事なエッセンスがオリジナルに比べておもいっきり欠けている。 【460】さん [DVD(字幕)] 5点(2018-07-09 01:18:49) (良:1票) |
90.途中まではなかなかよかったと思うけど、 CITIZENを見つけて出ていくディカプリオのシーンあたりから あれあれという感じになってきました。 屋上に現れていきなり暴走するディカプリオも品がない。 無間道を観ていないのにこれでオリジナルをどうこう言ってる レビュアーが多いのが一番むかつきます。 ニコルソンが相変わらず悪魔だったのがせめてもの救いで、 あとは全然だめ。 なぜ女医はなんにも告発しない? 【Skycrawler】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-09 01:39:08) (良:1票) |
89.インファナル・アフェアはかなり好きです。さて、こちらはスコセッシらしいアレンジで、一部非常にダサくてダメダメな演出(過剰なスローモーションや、大袈裟すぎる音楽など)が惜しまれるオリジナルを随分とスタイリッシュに格好良く仕上げてくれました。ここまではいいんですが、ニコルソンはともかく主役の二人が悪いわけではないが、トニー・レオン&アンディ・ラウをはじめとした香港キャスト(脇役、ちょい役込み)のギトギト感や全体に張りつめた圧倒的な脚本のピリピリ感を見てしまった後だとやや分が悪いか。二人に面識があるシーンを削ってしまったのが、好きなシーンだっただけにちょっと不満。それにしてもアメリカの女は軽いな…。また、オリジナルが見たくなってしまったよ。決してこれも悪くはなかったですよ。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-07-16 00:12:23) (良:1票) |
88.オリジナル三部作と比べるまでもなく、出来はイマイチだと思います。キャスティングに関して言えば、最大の敗因はやはりJ・ニコルソン。オリジナルのサムの貫禄や奥深さなど微塵も感じさせず、ただの危ないオッサン。『インファナル・アフェアII 無間序曲』のラストに涙した自分としては、あの「軽さ」に違和感を感じずにはいられません。違和感といえば、この物語を「ビリー~コリン~フランク」の三本柱の話に変更した点。オリジナルでは「ヤン~ラウ」の話と同様(むしろそれ以上?)に「ウォン~サム」の話が重要だったのだが、本作ではあっさりと後者を放棄してしまったため、警察vsマフィアの対立構造が弱くなっただけでなく、潜入捜査官としてのビリーの苦悩が十分伝わらなかったような気がします。香港返還という時代の変化さえも味方につけたオリジナルの完成度と比較するのは酷かもしれませんが、どうしてもオリジナルの上っ面だけをなぞった二番煎じの印象は払拭できないです。 【とかげ12号】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-08-05 15:56:52) (良:1票) |
87.ディカプリオ、助演男優賞を逃してしまったとはいえ、ほんとによかったです。ジャック・ニコルソンと並んでも見劣りせず。映画自体、無理な展開もあるとはいえ、テンポもよく、ビリーの拍動が伝わってくるような緊張感がよかった。ディグナム役のマーク・ウォールバーグをブギーナイツ以来久しぶりに見たような気がしますが、彼もまた存在感があってよかった!作品賞受賞に関しては賛否両論あるようですが、アカデミー賞なんてそういうもんだと思いますがみなさんどうでしょう!? |
86.えーと・・・(汗)、リメイク元は見てないってことでご容赦を・・・。だってオモシロかったんだもーん(爆)。 【ジマイマ】さん [映画館(字幕)] 9点(2007-01-24 20:03:50) (笑:1票) |
85.原作は傑作なのに、これがアカデミー作品賞とは恐れ入る。 【TERU】さん [DVD(字幕)] 6点(2024-03-02 20:28:36) |
84.オリジナルは見ておりません。虫けらのように死んでいく人間たちがドライに描写され、個人的にはお気に入り。ニコルソンは凄くうまいんですが、この役は、別の人の方が良かったような気がする。ギトギトしすぎ。 【代書屋】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-12-10 01:16:21) |
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83.まったく予備知識なしで見た。 見ているうちにもの凄い既視感に襲われて、 これがスコセッシ監督が『インファナル・アフェア』をリメイクした映画だったんだ、と気づいた。 気づかないなんて嘘みたいだけど、そのくらい違う映画になっている。 エリック・ツァン扮するサムの役柄をジャック・ニコルソンが演ってるんだけど、どっちが良いとか悪いとかじゃなくて、違いすぎる。サムは極悪非道だけどお茶目なところもあって、その落差があってこそ恐ろしいのに。 『インファナル・アフェア』を未見だったら、もっと違う感想になったかも知れない。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 6点(2021-10-14 16:17:10) |
82.アカデミー賞を受賞したとても評価が高い映画だけど、私には良さが分かりませんでした。豪華な俳優陣だし、雰囲気もいいし、映画としての完成度は高いと思いましたが。 しかし、ディカプリオもマット・ディモンも(特にディカプリオ)、「いつ正体がバレるか?」というヒリヒリした極限の精神状態に置かれている筈で、そこがこの映画の見所の筈ですが、あまり伝わってきませんでした。全体的にサラリとしていると言うか。 それはそうと、ネズミ何匹いるねん!と思いました。 【wayfarer】さん [ブルーレイ(字幕)] 4点(2020-06-14 02:36:30) |
81.インファナル・アフェアをアメリカに持っていったら、アンディ・ラウの役は、マット・デイモンの優等生顔になっちゃうのね。え、これが優等生顔なの?と改めて言われると困っちゃうけど、どうもこのヒトはそういうイメージがある。アンディ・ラウとマット・デイモン、サルっぽい感じだけが共通か(失礼)。 トニー・レオンのビンボー臭い顔(またまた失礼)の代わりに、こちらはディカプリオ。レオ様なんて呼ばれてたけど実はオレ、結構目つきが悪いんだぜ、とばかりに、凄みのあるところを見せて、これはなかなかのハマリ役ではないかと。実際、この二人のうち、ディカプリオの方に映画の力点が置かれているように感じられます。 ジャック・ニコルソンは、万年シャイニング。万年ジョーカー。もう、どうぞ、お好きにしてください。ただ、本心を掴みかねるキャラクター、という意味では、一応、役柄を全うしてはおりますが。 マーチン・シーンとマーク・ウォルバーグのコンビが、なかなかナイスでした。有能なのか無能なのか、お互いに性格が合うのか正反対なのか、どう受け止めていいのかわからないけど、何せ物語のカナメになる存在だから、ディカプリオも我々もこの迷コンビを受け入れざるを得ない、という、絶妙の役どころ。 もともと、オモロくて盛り上がる映画をリメイクしている、というアドバンテージもあるでしょうけど、概して、なかなかうまく作られたリメイク作ではないかと思います。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-10-25 12:25:28) |
80.有名俳優勢揃いのお祭り映画としては十分だと思う。アカデミー作品賞に相応しいかどうかは別として。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-02-22 10:20:51) |
79.キャストが豪華なので、俳優の演技を見てるだけでも十分面白かったです。ディカプリオとニコルソンのツーショットとかもうそれだけで興奮する。ただ、原作は未見ですが、終盤辺りからバタバタしていてあっけなかったかな、という印象。 【素晴らしき哉、映画!】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-03-31 13:41:42) |
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77.一歩踏み外せば即抹殺というぐらい、神経をすり減らすようなシチュエーションのはずですが、その緊張感が今ひとつ。お互い、本当のボスと頻繁に電話やメールでやりとりしたり、屋外で堂々と会ったり。すぐ足がつきそうなものですが、そこを簡単にスルーしているので、ご都合主義的なユルさが漂います。 それに、ヒロインも今ひとつ。顔も中身も、現代のハリウッドを代表する2大スターから愛されるほどの女性にはとても見えません。2大スターにギャラを注ぎ込みすぎて、安く上げたんでしょうか。シナリオは緩くても、せめてここは妥協してほしくなかったかなと。 【眉山】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-09-14 00:10:01) |
76.結構面白い映画でした。このストーリーならもっとスリルとサスペンスに溢れてもいいような気がしますが。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-11 20:02:03) |
75.オリジナルとは違いちょっと甘いラストだが、さすが原作が良いだけに、このラストも全然気にならず。 【Q兵衛】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-04-11 15:36:58) |
74.最初観たときはあまり好印象ではなかったのですが、見直してみるとストーリーも演技も含め何度見ても飽きません。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 8点(2014-02-05 21:46:38) |