ブラックブックのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ブラックブック

[ブラックブック]
Black Book
(Zwartboek)
2006年オランダベルギー上映時間:144分
平均点:7.44 / 10(Review 96人) (点数分布表示)
公開開始日(2007-03-24)
ドラマサスペンス戦争もの
新規登録(2007-01-10)【.】さん
タイトル情報更新(2020-06-01)【イニシャルK】さん
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監督ポール・ヴァーホーヴェン
キャストカリス・ファン・ハウテン(女優)ラヘル・シュタイン/エリス・デ・フリース
トム・ホフマン(男優)ハンス・アッカーマン
セバスチャン・コッホ(男優)ルートヴィヒ・ムンツェ
デレク・デ・リント(男優)ヘルベン・カイパース
ハリナ・ライン(女優)ロニー
ワルデマー・コブス(男優)ギュンター・フランケン
ミキール・ハースマン(男優)ロブ(ミヒウ・ハウスマンと表記)
ドルフ・デ・ヴリーズ(男優)公証人スマール
クリスチャン・ベルケル(男優)カウトナー将軍
高橋理恵子ラヘル・シュタイン/エリス・デ・フリース(日本語吹き替え版)
東地宏樹ルートヴィヒ・ムンツェ(日本語吹き替え版)
小山力也ハンス・アッカーマン(日本語吹き替え版)
雨蘭咲木子ロニー(日本語吹き替え版)
廣田行生(日本語吹き替え版)
藤本譲(日本語吹き替え版)
有本欽隆(日本語吹き替え版)
青山穣(日本語吹き替え版)
前田敏子(日本語吹き替え版)
原作ジェラルド・ソエトマン(原案)
脚本ジェラルド・ソエトマン
ポール・ヴァーホーヴェン
音楽アン・ダッドリー
編曲アン・ダッドリー
撮影カール・ウォルター・リンデンローブ
製作総指揮アンドレアス・グロッシュ
ヘニング・モルフェンター
配給ハピネット・ピクチャーズ
字幕翻訳松浦美奈
その他ハピネット・ピクチャーズ(提供)
東芝エンタテインメント(宣伝)
アン・ダッドリー(指揮)
あらすじ
第二次大戦末期の1944年、オランダ。ナチスの目を逃れて暮らすラヘル・シュタインは、恩人の頼みでレジスタンス活動に参加する事になった。身分を偽りゲシュタポを誘惑し、捕えられたレジスタンス兵士を解放するのだ。命を賭けた任務だったが、ナチスの執務室で知った事実は、彼女をさらに危険な罠に引きずり込んで行く。幾重もの裏切りに包まれた悪夢の諜報戦へ…実在のユダヤ人スパイをモデルに描く、ナチス対ユダヤの深層。
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123
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48.さーて正式レビュー行きまっかー!

この映画、ホントに不思議な造りだよねえ。
(冒頭と最後に置かれた戦後シーンを除くと)いきなり途中から始まって、中間をすっとばし、「その後」をカットして進んでいる。主人公が平和に過ごしていた時期は、観客が違和感を持とうがどうだろうが「5ヵ月後」などのテロップひとつでジャンプしやがる。「平和」が全て削除されているじゃんよ(ついでに言えばバーホーベン映画だってのにベッドシーンもない!)。人物・伏線的には緻密な物語構成だけど、この「間隙」は相当クセモノだと思う。
本作はラヘル・シュタインという一人のユダヤ人の回想形式を取る。回想形式なのに「幸せ」がカットされているのはどういう事か。そこで何となく、一人称映画独特の「主観が物語までもねじ曲げる」という大トリックが仕掛けられている…てなコトに気付くのだ。
確かにラヘル・シュタインは、ナチス統治下で地獄のような目に遭った。だが多少とも幸福な時期はあったし、安全な時期もあった。彼女はそれを思い出せないのに相違ない。転じて、それが現代のイスラエルの駆動原理であり、もっと言えば旧約聖書で展開される出エジプト記の原理にもなっている(そこで聖書のエピソードがまた大量の間隙で構成されている事に留意すべきかもな)。
劇場で2回観たんだけど、この、怪しい奴だらけの人情迷路で、端役のクセに超重要である人間が2人ほどいた。全体構成を理解して、各キャラの腹の中を想像しつつ観ないと、その人物は浮かび上がって来ないので、最低2回は観る必要がある(断言)。
その人物たちが本作では端役になっちゃってるのは、主人公の心がそれを認めたくないから、だろう。彼女は戦争の被害者であって、あの戦争で、彼女と同じ虐げられた側にいながら彼女より幸福に生きた奴らがいるなんて、認めたくないわけだ。

物語の始まりが削除されているように、本作では物語の終りも削除されている(処理し残した伏線から考え、オイラはそう見ている)。
この嫌らしいトリックを、バーホーベン監督はわざとやっているはずだ。
なぜなら、現実のイスラエルの物語はまだ終っていないんだから。
エスねこさん [映画館(字幕)] 9点(2007-04-07 14:04:30)(良:4票)
47.いやぁ~凄かった。実話を基にしているみたいですが、政治的なことより単純に娯楽として面白かったです。何が凄いって回想シーンから導入していくので主人公の無事が完全に保証されているのにもかかわらず、劇中ハラハラドキドキしっぱなし。ポール・ヴァーホーヴェンが「女王階下の戦士」以来、正統派の映画も撮れるんだという事を見事に証明してくれました。もちろんエロもグロも要所でしっかり見せますが人間模様、殊に女性の描写がやっぱり良いです。内容についてはネタバレしてしまうとつまらないので控えますが、ヴァーホーヴェンの新しきファム・ファタール、カリス・ファン・ハウテンの美しいこと美しいことっ!歌声も素敵なんですが、彼女の素晴らしさはニコール・キッドマンのような気品が良い意味で無いこと。自由奔放と言いますか、あけすけと言いますか早い話がエロいんですねぇ。女性はどう思うか知りませんが男はああいう女性に弱いんですよ。鏡の前で下の毛を染めるシーン、汚れた足を便器の水で洗うシーン、もうやりたい放題で参っちゃいましたよ。それから彼女の友人となるロニーもまた凄いキャラクター。強いと言うか、しぶといと言うか、まぁたくましいんですね。もう生命力が溢れ出ているのです。この魅力的な女性たちと取り巻く多種多様な男たちとの妙、最後まであっという間に時間が過ぎてしまいました。
ミスター・グレイさん [映画館(字幕)] 9点(2007-03-28 18:47:40)(良:2票)
46.第二次世界大戦末期。「戦争」の只中で、人間の善悪の境界を渡り歩く一人の女。
絶望と、虚無と、断末魔を幾重にも折り重ねて辿り着いた彼岸で、彼女は何を思ったのか。

「苦しみに終わりはないの?」

終盤、主人公はそう言い放ち、それまでの人生で最大の絶望に覆い尽くされ、慟哭する。
その後に展開される更なる絶望と残酷のつるべうちが凄まじい。
裏切り、恥辱、怨み、復讐、そして新たな争乱……。
それは、主人公の“クエッション”に対する、監督の取り繕いのない“アンサー”だったように思う。
そう、「苦しみに終わりはない」のだ。

あまりに取り繕いもなければ、救いもない潔いその返答に対して、主人公も、観客も、逆に絶望すら感じていられなくなる。
突き付けられた「人間」と、この「世界」の本質を目の当たりにして、どうしようもなく愚かに感じると同時に、それでも「生きる」ことしか我々に許された術はないということを解し、清々しさすら感じてしまう。

そういうことを、この映画の主人公は、実ははじめから直感的に理解していたからこそ、悲しみと恥辱に塗れながらも、「生きる」というただ一点に集中し、その中で喜びや愛さえも育んでいけたのだと思う。

いやあ、なんて「面白い」映画なのだろう。

現実を礎にした悲惨極まる重厚な物語を、ただ重苦しく描くのではなく、映画という娯楽の真髄を刻みつけている。
時に残酷に、時にエキサイティングに、時に情感的に、時にユーモラスに、圧倒的に「面白い!」映画世界に圧倒される。

ハリウッドから本国オランダに帰り、「本領」を見せつけたポール・ヴァーホーヴェン監督の気概が本当に素晴らしい。

そしてその偏執的な変態監督の演出に応えた俳優たちもみな素晴らしい。
主要キャラクターから端役に至るまで、キャラクターの一人ひとりの存在感が際立っていて、それぞれが“良い表情”を見せる。

その中でも、主演女優カリス・ファン・ハウテンの文字通りに体と心を張った演技は、言葉では言い尽くせない。
家族の血を浴び、反吐を吐き、陰毛を染め、糞尿を浴び、それでも誰よりも美しく、高らかに歌い上げる。
この世界で「生きる」ということはこういうことだという、「真理」を語る映画史上に残る女性像を体現している。

そんな主人公エリスの存在感は、日本のアニメーション映画「この世界の片隅に」の主人公“すず”と重なる。
この二人は、まさに“同じ時代”を生きている。劇中の描写から察するにほぼ同じ年頃ではないだろうか。
残酷な時代と運命に翻弄されつつも、どこか飄々として、芯の強い女性像の類似。
その興味深い類似性は、過酷な時代を一人の女性が「生きる」ということを物語る上で欠かせないファクターの表れなのだろう。


動乱のさなか、時流の変化によって“変色”するかの如く、人間の表裏の表情には善と悪の両色が無様に入り混じる。
誰もが善人にもなれば、悪人にもなれる。
「戦争」は、勿論愚の骨頂であり、“悪”以外の何ものではない。

しかし、いくら綺麗事を並べ立てても、それを繰り返し続ける「人間」自体の本質的な“おぞましさ”から目を背けてはならぬ。
ポール・ヴァーホーヴェンがこの映画に描きつけたものは、まさしくそのすべての人間が背けたくなる「視点」そのものなのだと思った。
鉄腕麗人さん [インターネット(字幕)] 10点(2017-09-16 20:06:29)(良:1票)
45.シリアスな作品と思いきや、終盤、あえて支離滅裂路線を進み始める、意外さと面白さ。物語の先がどうなるかわからないサスペンス作品が、やがて、映画自体がどうなってしまうかわからない、という緊張感へ。まるで主人公は、現代(映画冒頭の時代)へと「逃げ」帰ったかのよう。不思議な作品でした。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-05-09 17:38:17)(良:1票)
44. ハリウッドの制約を受けずに作ったバーホーベン監督、「ショーガール」や「インビジブル」は、よほど制約を受けていたのだろう…。
 世界で成功した外国人(日本人は特に…)は、自国に帰ってくると必ずといっていいほど自分だけの世界に浸っていく傾向にあるが、本作を見る限り、バーホーベンはしっかりと観客のことを考えているのがわかる。
 話しは淡々と進んでいくが、2分に1度は必ず何かが起こる。長々と続く俳優のセリフなんか全くない。どこから観たとしてもスリルとサスペンスが描かれている。
 日本の映画は、この映画を教科書にして本物の映画を作ってほしい。
 しかし、この辺の国で作られる映画って、半分以上がナチス物に思えてしまうのは、私の偏見だろうか…? (笑)
クロエさん [DVD(吹替)] 8点(2009-02-03 03:38:23)(良:1票)
43.ここでの評価の高さにつられてレンタルしました。
まずまずのできだが7点以上はあげすぎ。
監督の器用さでなんとか観れる物になってるが
やはり脚本の安っぽさはいなめないなあ。
背景がシリアスなのでよけいにB級ですらない「あと一歩の大作」に
なってしまっている。
「ブラックブック」というタイトルもそぐわないし、サスペンスとしても
中途半端。欲張りすぎたのかなぁ・・・
やむなく主演女優の演技云々で語らざるをえない映画。
封切でみたとしたら料金に比して若干注文をつけたくなる水準だと思います。
厳しいでしょうか・・・
ウンコマンさん [DVD(吹替)] 6点(2008-01-14 16:25:32)(良:1票)
42.ここでの点数が高くて期待して鑑賞したが、正直期待はずれ。ここまで点数が高い理由が最後まで理解できず。自らが戦争背景に関する知識が軽薄なことは否定できないが、一つの「映画」として、とても及第点に値するものとは思えない。見所はいっぱいではなくおっぱい!
Andrejさん [DVD(字幕)] 5点(2008-01-10 18:45:57)(笑:1票)
41.バーホーベンさんはかなり刺激的な幼少時代を過ごしたそうで、それが彼の映画監督としての作風に大きな影響を及ぼしたことは言うまでもないのですが、本作はずーっと前から構想として温めていた、まさしく彼の原点、あるいは集大成ともいうべき、そういう作品なんだろうと思います。彼が小さい頃見たその世界、醜く下劣で残酷で、人間の本性むき出しの世の中を、まざまざと体感した。そういうのがこの作品を見ていると透けてみえてくるような気がします。だけど重くならない。真に娯楽に徹してる。これがまた凄い。そのせいか感情描写はとても浅薄なんですが、こういう実に重い内容を真に軽い娯楽にするその精神に、楽観性というか、救いを見るようで私は好きなんです。それにしても、これだけ体を張ってこの役を演じきった主役の女優さんは素晴らしいです。
あろえりーなさん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-17 02:24:00)(良:1票)
40.レジスタンスものは、近年の戦争映画の中では少数派とも言えるが、本作ではむしろ一人のユダヤ人女性の戦争体験による、波乱に満ちた数奇な運命を中心に、戦争というものがいかに残酷で、人間の運命を狂わしていくかを描いたものである。しかも監督がP・ヴァーホーヴェンという事もあり、展開は必ずしもセオリー通りとはならず、かなりアクの強い作品に仕上がっている。ナチスとレジスタンスという明確な対立の構図の中を、女スパイとして綱渡りをするのも、肉親を虐殺された事による私憤の為であり、映画としては常識的に、彼女の復讐劇が描かれていく筈のものが、そうはならないのは、従来から既成概念に捉われず、自由闊達な視点で創作するヴァーホーヴェンの一つの特徴と言えるだろう。そういう意味においては、中盤の見せ場である仲間の救出劇や、ムンツェとのラブ・ロマンスにしても、敗北感や虚無感ばかりが覆い尽くしている。つまりは本当の意味で、溜飲を下げる要素は何一つ無いと言ってもよく、波乱万丈の大娯楽作品としての味わいとは程遠いのである。しかしながら、ただひたすら荒っぽい筋立てで、まったく先の読めないまま、目まぐるしく展開していく事と、彼の作品の特徴でもある、残虐性や露骨さ、或いは猥雑さ(中でも美女を裸にして汚物まみれにするという悪趣味の極み!)等が渾然一体となって、本作を魅力的なものにしている事も事実である。全編、既成の善悪の判断の無意味さと、欲望に駆られた人間の愚かしさが痛烈に炙り出されていくが、やがて平和を迎えた時に、かつて、仇の男と毎夜の如く情痴を繰り返していた、もう一人の女性と再会した事から物語が回想されていくのも、何やら皮肉な運命を感じさせる。女たちの生きる事への貪欲さとしたたかさに、改めて人生を教えられた思いだ。注文を付けるとすれば、何の前触れも無く唐突に出現した感のある、肝心の“ブラックブック”の(まるで葵の印籠のように)有無を言わせぬその信憑性と齎す意味に 、あまり説得力を感じない点だ。
ドラえもんさん [映画館(字幕)] 8点(2007-07-29 15:53:51)(良:1票)
39.娯楽映画にある軽薄さを隠すことなく、むしろその軽薄さこそが映画に必要なものとでも考えているかのようなヴァーホーヴェンの映画観が吉と出た。隠され装飾され歪められた史実から真実を暴くという大真面目な題材であるにもかかわらず、この手の題材に不可欠だと思っていた「深さ」が無い。隠れ家が爆撃された際の異常な早さの警察および消防車両の到着に代表される物語優先のご都合主義が全編で貫かれる。下手すりゃしらけてしまいかねない。それでもしらけないのはご都合主義の目的がはっきりしているから。重要なのは「戦争」ではなく戦争下で繰り広げられる恋愛サスペンスである。ナチスとレジスタンスの攻防ではなくその攻防に巻き込まれた女の性と情の攻防である。ハリウッド時代とさしてやってることは変わらない。ただ商業至上主義ゆえに見せてきた刺激物に対し、この作品はひたすら物語の面白さを見せようとする。この映画は単純である。6点くらいかなと思いつつ、その単純さの魅力に7点。
R&Aさん [映画館(字幕)] 7点(2007-07-27 13:46:23)(良:1票)
38.如何にしてレジスタンスの一員となったのかなど、途中省略される部分が気になったまま話がどんどん進みます。また嘔吐シーンがあるなど苦手な映画でした。
毒林檎さん [インターネット(吹替)] 1点(2022-03-09 11:44:15)
37. じっくり考える間もなく、次のシーンに入ってしまう。ちょっと展開が速すぎ。
海牛大夫さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-01-02 20:46:14)
36.前半はイスラエル内戦のゴタゴタに巻き込まれて、見ていてツラいだけだなーと観ていたが、後半は展開が早くてヒロインも迫力があって見応え十分だった。まー最後までツラい展開は変わらないけどね。
SUPISUTAさん [DVD(字幕)] 7点(2019-01-05 12:56:19)
35.あ~ロボコップの監督なんだ。
長い年月練っていたそうでお疲れ様でした。
中立をとった監督の気持ちが伝わる比較的マイルドなナチス映画。
終始見応えある諜報戦。クライマックスへ向け二転三転疾走する感じはサスペンスならでは。
時代なのでしょうがないけど、裏切りのオンパレードでこんなんじゃ人間誰も信じられなくなる。
mighty guardさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-08 23:23:49)
34.最初は、ちょっと分かりにくいし興味無いかも、と思ったがかなり引き込まれた。
戦争に翻弄された女性の物語と言えば単純だが、想定以上に凄まじい印象を残す。主演女優のまさに体を張った演技も素晴らしい。
simpleさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-12 19:37:59)
33.まずまず面白いんだけど、人に勧めるほどではない。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 7点(2014-08-24 01:14:23)
32.まあなんと濃密で疲れる140分であることか。監督の描く“人間そのもの”が生々しいったら。狡さも善良さも愛も嘘も、人間を構成するこれらのものを内側からひっくり返してはらわたまで引きずり出してみせる、この悪趣味なこと!ナチにもレジスタンスにも一般市民にも残虐な者、狡猾な者、良き心を持つ者、判断を誤る愚かな者がそれぞれ一定数存在していて、ナチ=悪、レジスタンス=正という安易な筋立てとは一線を画す。そしてそれこそがリアルな人間社会のような気もする。
「あ、良かった、うまくいった」と安堵したのも束の間、次の瞬間には梯子を外され急落下の繰り返し。すごくたくさん嫌な汗をかく。個人的にはロニーが好き。彼女だって必死に生きていたに違いない。けれどそれを表に出さず、身体を張ってしたたかに生き抜いた軽やかさに惹かれた。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-18 00:49:11)
31.戦争映画としては特に…だけど、サスペンスとしては楽しめた。
意外な人物が黒幕で、映画といえど人に裏切られるのは辛いなぁ…と。
Sugarbetterさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-04 22:42:29)
30.主演のカリス・ファン・ハウテンが文字通り身体を張った演技を見せた良作。
ドラマ的なシリーズもの風の映像ですが、なかなかの重厚さがあり、見終わったあとは大河ドラマを観たような感覚になりました。「バンド・オブ・ブラザーズ」が戦争を王道で描いた作品としたら、裏道のような作品ですが、戦争の悲惨さを確かに描いている。長い作品ですがいろんな話が盛り込まれていて間延びすることはありませんでした。1話50分全5話くらいのシリーズであっても楽しめたと思います。
レイブンのかなづちさん [DVD(字幕)] 7点(2012-10-01 23:56:33)
29.戦時中の出来事ですがボーホーヘンの手により堅苦しくなく娯楽色豊かに分かりやすく描かれて面白い。女性ならではのしたたかなたくましさに溢れた主人公の姿を興味深く拝見しました。
白い男さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-04-17 00:20:02)
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【点数情報】

Review人数 96人
平均点数 7.44点
000.00%
111.04%
200.00%
300.00%
422.08%
555.21%
61010.42%
72829.17%
83233.33%
91212.50%
1066.25%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.16点 Review6人
2 ストーリー評価 7.87点 Review8人
3 鑑賞後の後味 7.25点 Review8人
4 音楽評価 7.28点 Review7人
5 感泣評価 5.25点 Review8人
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