44.園子温監督の映画はいつもエネルギーに満ちています。 それは日本映画にありがちなリアリティとは無縁の世界。 圧倒的な「熱量」で嘘を描ききるのです。 本作ではその「熱量」(エネルギー)が「愛」とリンクします。 車をぶつけるアクション、 押し倒すアクション、 殺陣のアクション、 この映画のアクションシーンとは直接的な愛情表現なのです。 「愛=アクション」 その最も象徴的なアクションが「勃起」です。 「勃起」は卑しい事ではなく究極の愛情表現なんだとこの映画は提唱します。 本作は「勃起」で私達を感動させるのです。 この矛盾、歪な感動こそ映画的体験なのではないでしょうか? 「女囚さそり」「太陽を盗んだ男」等かつての日本のB級映画はそのような感動に満ちていました。 そのような熱気を再び取り戻す本作は 今までの日本映画界において「良し」とされているものに中指を立て、 今までの日本映画界において「悪し」とされてるあらゆる要素を盛り込んだ、 今の日本映画では稀有な立ち位置の映画。 紛れもない傑作。 【吉祥寺駅54号】さん [DVD(邦画)] 10点(2010-07-13 00:45:27) (良:3票) |
43.本作については、「満島ひかり」。女優誕生の瞬間を見届けた4時間だったと思う。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-09-23 14:10:55) (良:2票) |
42.社会こそ個人が洗脳されていることさえ意識させない超強力な洗脳マシンであり、カルト教団との違いはその信者の多寡にすぎないのでは。 個人が洗脳に対抗する拠り所は、その好き嫌いにある。そして好き嫌いは十字架だ。個人が勝手に選ぶことができない生まれつきのものだ。 せっかく生まれた人生、好きなものを隠したまま、本気で求めないまま死んでしまうよりは、社会からヘンタイ呼ばわりされても、開き直るほうが人生としては成功だ。 社会から排斥されても自らのヘンタイを抑圧せず、自らの性癖と社会との共存の道を探求していく戦いこそ文化を作る。 愛とは社会からヘンタイ呼ばわりされる性癖も含めて、その個人を受容し、その個性をその個性のまま伸ばそうとするもののはず。存在さえ意識されない強固に染み付いた社会の洗脳を解く鍵は愛にある。 ■この映画で一番悲惨な愛を貫いたのは、ユウがヘンタイであること、ヨーコが好きであることも含めてユウを愛し抜き、男女の愛が叶わぬが故に、代用として信仰を共にする家族愛のような関係を築こうとし、結局それさえ叶わずに果てていく邪悪な悪役コイケである。 とにかく4時間を退屈せずに魅せるだけでもすごい。満島ひかりのツンデレが魅力的、入魂の演技。 【マンフロント】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-09-04 01:15:42) (良:2票) |
41.盗撮だ股間だ勃起だとしょーもないキーワードが飛び交うばか映画、と言ってしまうには4時間もの長きにわたってみんな結構必死に愛を捜し惑う姿にそこそこ真摯さも漂う不思議な作品。なにやら確固とした信念らしき情熱がこの作品を貫いていて、くだらん、と一蹴するのはためらわれる。大人の男どもがど変態とダメ人間しか出てこないのに比べて、若手俳優たちの眩しいこと。闘う構えも清清しい暴力聖母の満島ひかりに、盗撮行為すらあっさりぽん酢テイストに変換した西島隆弘。性悪そうな顔立ちを、ことさら醜くゆがめて迫る安藤サクラ。見応えありすぎ。「オレは変態だけどきちんと生きている」ユウの絶叫に、お、おお、そうか、と思わずつりこまれてしまうのだった。うーん、怪作。 【tottoko】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-01-10 02:13:18) (良:1票) |
40.近所のGEOに告ぐ。上巻だけ置くのはホンマに止めてください。 |
39.劇中で一体何度「変態」という言葉を聞いただろうか。 むきだしの愛を中心に、宗教と友情と勃起と盗撮と血と絶望とが入り交じった青春アクションシリアスコメディサスペンスラブストーリー…とジャンル分け不能のごった煮な映画でありながら、バランス感覚は良い。 長くて無駄が多いし、安っぽさが目立たないわけでもないが、尋常ではない人生を送ってきたむきだしな登場人物たちの行方に目が話せず、4時間近い尺もなんのその。 しかし、盗撮はともかく、好きな女でしか勃起しないなんて変態どころか、究極に純粋だと思うぞ。そして、やはり安藤サクラはエロい。 あと、いくら長いからといって、DVD上下巻に分けて別売りするのはヤメテ欲しいですね。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-24 20:41:41) (良:1票) |
38.タランティーノが『パルプ・フィクション』で取り上げたように、アメリカを代表するサブカルチャーがパルプマガジンの三文小説であるならば、日本を代表するサブカルチャーと言えば?マンガ?アニメ? いや、サブカルを名乗る以上は、もっと「サブ」で無いといけない、どからそれはやっぱり、「エロ本」でしょう、と。そこには間違いなく欲望と才能とエネルギーが渦巻き、クダラなくもスバラしい何かが生み出され続けてきたワケで。今やpanchiraは世界共通語。かどうかは知らんけど。かつてエロ本界を代表する雑誌の一つであった「投稿写真」の最終号には、社会学者の宮台センセのインタビューも載ってたっけ。などと思い返しながら観てたら、この映画にも一瞬、宮台センセ本人が登場して、ビックリした(笑)。 家族「愛」とか、男女の「愛」とか、作品のテーマは極めて一般的、普遍的なのに、どうしてここまでネジクレ返ってしまっているのか、壮大な、誠に壮大な廻り道。対極にある「孤独」をも描くからこその、廻り道でしょうけれども。 このネジクレてブッ飛んだ世界を、4時間やり切ったことがまず、素晴らしいです。4時間、退屈させないということがすでに、作品の動機の一つになってるような。 最後のThe Endで、映画が無事に終わったこと自体に笑いが込み上げてしまう。稀有の経験です。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-02-20 21:53:08) |
37.単純に面白かったです。 女囚さそりのコスプレなど、いくつかの映像にも思わずニヤッとしてしまいました。 みなさんおっしゃるように満島ひかりの体当たりな演技は一見の価値あり。 【omut】さん [インターネット(邦画)] 7点(2019-10-20 04:59:48) |
36.やっぱり長いですね。 テンポも良く、それなりに面白いので引き込まれていきますが、やっぱり長い。短く感じると言っても4時間の映画が、3時間の映画くらいの感覚。 結構無駄なシーンも多く、せめて2時間半くらいまで編集でうまくできたのではないでしょうか。 なんと言っても一番の見所は満島ひかりのパンチラでしょうね。飽きてきたあたりであれが出てきて、また持ち直すという感じでした。 もしも、深夜のロードショーなどでうまく短く編集されていれば見るかもしれませんが、 もう一度4時間見るかとなるとちょっと無理ですね。 【シネマファン55号】さん [インターネット(邦画)] 5点(2017-04-19 16:28:11) |
35.満島ひかりが演技に開眼した作品というので見たけど、B級映画にしては長すぎる。満島ひかりが、演技の幅を広げたのは間違いないが、安野さくらはちょっとひどすぎる。どこで開花したんだろう。今は素晴らしいのに。 【小原一馬】さん [DVD(邦画)] 3点(2017-03-17 10:23:36) |
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34.満島ひかりさんと安藤サクラさんが出演していることや、こちらでの高評価を期待して鑑賞したのですが、全く面白くありませんでした。 満島ひかりさんが、ものすごくかわいかったので、プラス1点のおまけの3点です。 【まっか】さん [DVD(邦画)] 3点(2016-11-27 09:05:15) |
33.ちょっと私には難しかった。 でも友人をはじめ映画関係者の評価は高いんだよなあ…。 真剣に変態と愛と、映画でやる、映画をやるっ!っていうか、なんだろ、映画って娯楽じゃん?っていう監督の切れた思考が見えるような見えないようなそんな映画でした。キャスティングは文句なし。倉本美津留も見切れで出てます。安藤サクラ、この人はうーん、個人的には先に百円の恋を見ていて良かったと思いました。役が強いので。こっちの役よりあっちの方が好きだし。そんで、アレですよ、血ノリ。このしぶきの飛び方がねー、なんとも園子温の好みが出てて、微笑ましいんだけど、頭をひねりつつ、いや、でもパンチラとか言ってるし勃起のアレもカリカチュアだしまぁ、いいか、って感じなんですが、えーと、30分ドラマ8本で見たかったかなあ…でもこういう趣味的な映画もいいかも…。 あ、そうそう、空洞ですを映画館で流すその心意気や良しです。 【よこやまゆうき】さん [インターネット(字幕)] 6点(2016-09-12 01:33:05) |
32.宗教にこだわりが無い者にとっては退屈極まりない。パンチラ以外見るべきところは皆無。 【Robbie】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-04-11 16:16:56) |
31.『抜けないAVのよう』 うーん、何がいいのかさっぱり分からない。観るのが相当苦痛でした。凄く高評価が多いのが本当に不思議で、ステマ?と感じたけど、好みの違いだけなのだろうか。表面上過激に見える事項をたくさん詰め込めば、先鋭的に見えるってものではないと思う。序盤から最後迄そんなのばかりでうんざりした。 変な企画を詰め込み過ぎて全く抜けないAVを長々と見せられた感じ。 【団スバーン】さん [CS・衛星(邦画)] 1点(2014-11-19 20:10:14) |
30.下品だな~。でも面白いからいいや。過激だな~。でも面白いからいいや。強引だな~。でも面白いからいいや。と思ってるうちにあれよあれよと時間が過ぎていく。何回かトイレに行ったから「ぶっ通し」とは言えないかもしれないが、面白ければ4時間でも一気に観てしまえることを「愛のむきだし」は証明した。30分見ただけでグッタリしてしまうような映画もある中で4時間が苦にならないっていうんだからいかに凄い映画なのかと…。園子温監督のエネルギーが爆発したような作品で、熱をバンバン感じる。またそれを表現する役者もよく健闘。特に満島ひかりは何なんだろう…。日本にも稀にこういう女優が出てくるからな~ 邦画もやめられない。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2014-08-05 19:38:10) |
29.4時間、最後まで飽きさせないで見せる。再見するかはわからないが、とにかく初回のインパクトは凄かった。満島ひかりの演技も素晴らしく、ゆら帝の歌も完璧。 【Junker】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-06-25 16:50:34) |
28.むきだしの愛を延々4時間見せる訳のわからないパワーには感心するが、人に勧められる映画ではない。深夜に暗い部屋の中で一人で見るのが良いだろうなぁ・・・ 無神論、無宗教の私からすれば、宗教にハマる人の感覚がわからない。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-01-05 13:27:07) |
27.かなり期待して観たのですが久しぶりに心底がっかりしました。作品の内容云々以前に、各役者の演技力のレベルが余りに酷すぎるのがどうしても気になったんです。どれぐらい酷いかというと、もしこの映画の監督が溝口健二さんだったとしたら未だに撮影が続行中になってるんじゃないかと思うぐらいに酷かったんです。観ている側が「ああ、きっとこの人は今こんな感じの表情をしているつもりなんだろうな」と脳内補完をしてあげながら観なければいけない作品というのはプロフェッショナル作品としてはちょっとどうなのかなと…。すいません、4点です。 【バーグマンの瞳】さん [DVD(邦画)] 4点(2013-10-18 23:21:10) |
26.この監督の、どうにもおさえきれないエネルギーみたいなものがガンガン伝わってきますが、人には勧めません。 【la_spagna】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-09-23 14:12:08) |
25.4時間という長さを感じさせません。特にDVD前編のテンポの良さ。宗教、レズ、盗撮、、それぞれ抱えてるテーマは屈折してるし深すぎるんだけど、ラストはもっとも単純で純粋な愛の形で終わったところがこの映画の素晴らしさだと思う。主人公を西島が演じることで変態主人公になりかねないユウをコケティッシュで純粋で見る人を置いてけぼりにしないキャラへと完成させたと思う。彼をキャスティングした監督、大正解です。 【はちまろ】さん [DVD(邦画)] 10点(2013-02-27 21:57:53) |