37.作品のクオリティとしては中の下ではあるけど、それが逆に微妙な空気を作り出していて滑稽で笑える。 特に佐和子のキャラは秀逸で、それが監督の演出による賜物なのか、満島ひかりの演技力によって生み出されたものなのかよくわからないけど、それぞれの今後の作品は要チェックである。 あと、虐待ネタで笑いを取ろうなんて不謹慎のラインを超えてしまってるような気もするけど、悲しいかなそれが今の世の中の実情なんだな。 子どもだって殺されないか心配になるよね。 こんなふざけた内容で泣かせようという魂胆は気に食わないけど、まんまと嵌って泣いてしまった自分も情けない。 しょうがないので9点付けておきますね。 所詮、僕なんてその程度のレビュワーですから。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-04-04 15:34:34) (良:1票)(笑:3票) |
36.映画は、いきなりヒロインが腸内洗浄を行われるシーンから始まる。 少々横柄な女医の問いかけに対して、若干焦点が定まらない黒い瞳で「ふぁい」と返事をするその表現を観た瞬間に、このアイドル上がりの若い女優が、この数年で一気に日本映画界を席巻する存在に成っている理由が理解できた気がした。 この映画の全編を通して発揮されている「満島ひかり」という女優の抜群の存在感には、儚さと美しさ、そしてあらゆる“重さ”に耐える強い人間味が備わっていて、まるで韓国女優のような骨太さを感じた。 ああ、日本にもこういう女優が生まれたんだという新しい光みたいなものを明確に感じたと言っていい。 火を見るよりも明らかだが、このヘンテコリンな映画は、満島ひかりというトピックス的な存在があって初めて成立している。 ヒロインはあらゆる苦境に対していつも「しょうがない」と無表情で言って割り切る。 自分自身のことを鑑みて、“中の下”の女だから“中の下”の人生しか歩めないと、悲しいまでに達観してしまっているのだ。 周りの人間も揃いも揃って馬鹿ばかりだけれど、自分自身が馬鹿なんだから、それも「しょうがない」。 そうやって常に脱力感に溢れ、流れのままに人生を沈み込んでいくヒロインが、ついに川の底まで辿り着き、あたかも川底からすくい上げられる“しじみ”の如く、川面に顔を出す。 そうまさに「川の底からこんにちは」なのだ。 その様は決して劇的なことなどではなく、何の根拠もないただの“開き直り”ではあるけれど、今までただただ受け身としての「しょうがない」だった彼女が、“頑張る”と決めたのだから「しょうがない」とささやかな変化を見せる姿は、不思議な程に勇ましく、高揚感に溢れる。 人生は自分の望む通りにはならない。そんなことずっと前から知っている。 でも、ただ負けてばかりはいられない。だから、頑張るしかしょーがない。 人生など、それでいいのだ。と、ヒロイン同様、安い発泡酒を飲みながら思えた。 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-04-03 13:57:48) (良:2票) |
35.主人公の「頑張る」という言葉が妙に切実に響いたのは、「頑張る」とか「頑張ろう」という言葉自体が最近世間で使われなくなったからかもしれない。一億総うつ社会。敢えて「頑張らない」ことや競争しないことが今や美徳となっているから。みんな「ナンバーワンにならなくてもいい、元々特別なオンリーワン」なのだから。 また、他人に「頑張れ」と言わないこと。それは「頑張れ」という言葉の無責任さや無神経さを自覚してのことだというが、裏を返せば、他人の気持ちに深く踏み込めない、責任を持てない関係性そのものの希薄さを表している。 僕自身は、年がら年中、「頑張る」と言い続けているような気がする。そう言って自分を鼓舞しないとやっていけないので、それは「しょうがない」のだ。とにかく頑張って、家族や会社を守る。人は社会で(ちっぽけでも何でも)責任ある立場を得ると、無根拠でも何でも頑張らないとやっていけないのです。とにかく明日も頑張るので、今日は寝る。それは決めたことだから。それはもうしょうがないから。 満島ひかりは相変わらずうまいなぁと思うのだけど、今回の主人公はちょっと共感しづらい点がところどころにあり。そういう違和感も彼女の魅力なのだけどね。 【onomichi】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-10-10 10:12:12) (良:2票) |
34.ちょっと主人公のキャラクターやしゃべり方が作為的に感じてしまう。でもそれは後半の「がんばるしかない」開き直りに実に効果的。しじみはなぜ売れた? 【noji】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-07-04 23:19:14) (良:1票) |
33.描写の1つ1つがいちいち作為的で、役者が見えるのではなくて、「これってリアルでしょ?」という演出側の顔が透けて見える底の浅さを感じてしまう。しかも、この主人公、何かの屈折や悩みを抱えているというよりも、単に頭が悪いようにしか見えません。まあ、まわりの人たちも似たり寄ったりですが・・・。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2015-03-16 01:50:30) (良:1票) |
32.中の下とは言わないけれど頑張ってるのでしょうがないから7点付けます。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-03-04 21:23:35) (笑:1票) |
31.最後まで楽しめましたが、ほぼ満島ひかりのおかげ?これが、しょーもないアイドル女優だったら、何の面白味もない映画になっていたと思います。ただ、後半へのつなぎが、やや乱暴な印象でした。いろいろなことがあって「がんばるしかないっしょ!」と開き直るというよりも、最初から着地点が決まっていて、序盤はそのための演技=ちょっとわざとらしいという感じを受けました。新井課長は、ダメ男というよりクズ男でしたね。まるで自分のことのようで恥ずかしかったです(笑)。かよこちゃん役の子供、なかなかいいですね。笑ったのは、2回出てくる「月島さんは違うから」。こういうギャグは好きですが、社歌は、ちょっと狙い過ぎかも・・・? 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-08-10 13:44:25) (良:1票) |
30.不幸な設定、「しょうがない」と「頑張る」の連発、共感できる登場人物の不在。 見た後から考えると、どれも自分の好みじゃない。 普通だったら「そういうのは昭和の日本映画までにしてくれ」って言いたくなるから。 でも、この映画は、そういうところをうまーく笑いとばすシーンが数多くあって、なかなかの愛すべき作品に仕上がってる。 特に社歌のシーンは最高! あまりに最高だったんで、今これを書いていて思ったことが一つ。 最近オンエアされたカロリーメイトのCMの中で、中島みゆきのファイト!っていう歌を満島ひかりが実にうまく歌いあげているんだけど、「このCMで満島ひかりを起用すると決めたエライ人は、この映画を絶対見てるな」って。 この映画の趣旨からちょっと外れちゃうんだけど、「仕事って、いい仕事すると、次はもっといい仕事が向こうからやってくるもんなんだよな~」なんて思った。 【まかだ】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-03-17 16:31:27) (良:1票) |
29.女優満島ひかりさんの素晴らしさをたっぷり見ることが出来る作品。もう完全に彼女の独壇場ムービーですね。 序盤から人生への閉塞感や諦観を漂わせつつも、シュールなノリでクスリと笑わせてくれる。こういう笑いも好きだったりします。彼女の存在が本作を独特の味わいと可笑しさがある作品に押し上げたのだと思います。 佐和子さんの置かれている状況はかなり厳しいのですが、そんな状況を程よくユーモラスに淡々と演じつつも、工場のオバサマ方の心を鷲掴みにした演説やラストなど、時折感情を爆発させるところも良かったです。 そんな満島さんの演技のお陰かどうか?僕は佐和子さん結構好きだったな・・・。 【とらや】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-16 22:52:31) (良:1票) |
28.絶賛されているので鑑賞しました。「ダメ女が実家会社で覚醒するストーリー」を期待していましたが、そういう映画ではなかったのですね(そういう展開はあるけど数分で終わってしまう…)。主人公の不器用さ、主人公の主体性のなさ。周囲のひとたちはグロテスクでありしかしとても優しくもある。嫌っていた父を理解する。…そういう純文学的でもある内容を楽しむ映画としては良作です。また、満嶋ひかりの持ち味の「雰囲気悪い X 可愛い」も最大限といっていいまでによく出ていました(監督結婚しやがって…笑)。でも「川の底からこんにちは」というタイトルから期待した、ダメ人間の覚醒(成功)物語、が主題ではなかったことのからのギャップは小さくなくてやはり残念。 【wetb】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-02-13 11:47:30) (良:1票) |
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27.強引だけども何故かすごくポジティブ。黒板五郎の「やるなら今しかねー」に通ずるものがある。 |
26.何だか最初のうちはかったるいなあ!借りてきて失敗したかも?と思っていたものの観ているうちに段々と面白くなっていくし、人間なんて所詮は馬鹿な生きものなのさ!自分の欠点を全てさらけ出す佐和子(満島ひかり)にそうだよね。自分では解っていても他人に言われると腹が立つけど、それでも自分の気持ちを恥ずかしいとは思わずにさらけ出すことがどれだけ勇気が必要か?思い切って開き直る主人公の姿は全ての人への応援のように感じられて共感を覚えずにはいられなくなる。満島ひかりの泣き顔と怒りに満ちた表情の素晴らしさ、今の日本の若手の俳優(女優だけでなく、男優も含めて)ここまで観る者に表情だけで惹き付ける魅力的な人は他にどれだけいるだろう? 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-10-05 21:10:57) (良:1票) |
25.私にはダメですが、妻は結構気に入ったみたいです。観ていると佐和子にも新井課長にも腹が立ってきます。新井課長とは別れて欲しかった・・・。工場のおばちゃん達が急に優しくなったのも気持ち悪すぎます。1人でも気持ちのいい登場人物がいないと気持ちがスッキリしません。ラストもこれで終わり?って感じでイライラしました。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-08-21 19:54:34) (良:1票) |
24.世相を反映した空気感のある作品。 みっともない過去に縛られながら、でもそんなことなかったかのように厚顔に飄々と生きていく“中の下”を満島ひかりが好演している。 一億総中流的な「平等主義」はとっくに崩壊していて、お金持ちになれる人の方がなれない人よりも圧倒的に少ないということにみんなが気付いてしまっている今、「中の下の生活♪ 所詮みんな中~の下~♪ た~のしいなぁ~♪」という開き直りも甚だしい社歌は、もしかしたらこの国を救うのではないかと思えるほどパワフル。 【poppo】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-08-16 15:55:46) (良:1票) |
23.堂々と「中流階級」よりも下、「中の下」を宣言している作品。登場人物はみんなロクでない人物(不倫・駆け落ち・復讐・・・下ネタ)だったりするのだが作品は暗くない。笑える部分もある。各登場人物を掘り下げているためか、観る者も近いものをかんじるのではないか。「どうしようもない」人生と割り切って生きる事のエネルギーを頂きました。主人公の満島ひかりはとても魅力がありました。高得点! 【サーファローザ】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-04-29 20:25:39) (良:1票) |
22.「愛のむきだし」からイチオシの満島ひかりだが、本当に良い作品に出会えたし、良い監督に出会えた、まさか結婚するとは思わなかったが。 この子は演出に応える可憐さ、エグさ、自然さ、クドさなど多くの顔を使い分ける、演出するほうは楽しくてしょうがないだろう、まったくたいした女優だ。 映画は現代の若者をうまく切り取った、多少特異な例だが物語としては十分受け入れられる、登場人物は本当にダメな人ばかりで話がこのままグダグダになりはしないかとヒヤヒヤしたがガッツリ切り返して大変楽しめる。社歌の所は笑いながら涙がこぼれてきた。ラストがスッキリとはいかないが、それも今の時代を映していて興味深い。 彼女にはこれから何十年もがんばってもらいたい。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-03-14 09:42:39) (良:1票) |
21.全然納得できないし、感情移入できなかった。 だめ男(夫)ダメ女(妻)にイライラする。 最後遺骨をを投げるシーンは意味不明。 【へまち】さん [DVD(邦画)] 5点(2017-11-04 20:58:56) |
20.この作品自体が中の下の作りです。ここまで見やすい作りなのですから 吹っ切れる切っ掛け、それを見たババァの反応、会社を建て直す過程などを もう少し丁寧に作れば、もっと面白い作品になって居たかも知れない。 でも、それをしないのが事こそがこの映画の魅力でもあるのかな。 【デミトリ】さん [DVD(邦画)] 4点(2017-03-31 00:45:27) |
【マンデーサイレンス】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-06-08 22:41:28) |
18.前半のストーリーは好きだけど、後半からはそうでもなかった。 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-03-07 06:35:59) |