82.のちにスピードが80キロ以下になると爆発する爆弾が仕掛けられる設定だけキアヌ・リーブス主演の「スピード」にパクられた(?)東映の鉄道パニック映画。「スピード」もけっこう突っ込みどころのある映画だったけど、こちらはそれ以上に突っ込みどころがあり、とくに既に触れられている方もいるかもしれないが、川くだりのシーンで待機していた刑事が偶然通りかかったジョギング中の柔道部員に大声で「捕まえてくれ」と叫ぶシーンとか絶対に有り得んと思うし、ほかにも警察の無能さをさらけ出しているシーンとかけっこう多かった気がする。それに主犯である高倉健が爆弾の図面を残していった喫茶店が唐突に火事になるのは脚本のご都合主義を感じずにはいられない。それに肝心の新幹線が模型でときどきえらくしょぼいのにも唖然。でも、そういうところを突っ込みながらも映画としての勢いはすごく、高倉健の渋さもあって最後まで飽きることはなく楽しめたし、最初に見た映画が「北京原人」だった影響で個人的にブラックリスト監督となっている佐藤純弥監督の作品の今まで見た中ではいちばん退屈しなかった。でもやっぱり「スピード」の方が好き。宇津井健は映画作品ではあまり馴染みなかったが、もう一人の主人公といえる重要な役柄である運転指令長役をとてもうまく演じていてカッコイイし、新幹線に乗り合わせた女医を演じる藤田弓子も若い。そして高倉健の別れた妻・靖子(宇都宮雅代)の苗字が「富田」。藤田弓子に加えて新幹線の運転士役で小林稔待も出ているのでなんか大林宣彦監督の「さびしんぼう」を思い出してしまった。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-08-11 14:05:59) (良:3票) |
81.日本サスペンス映画の傑作。邦画が海外でも金を稼げることを証明した最初の映画(だよね?) 「時間切れまで後何分」系の映画は、そのタイムアップまでを観客に知らせるにあたり、 単なる数字でしか表現できていない(典型的なのが時限爆弾のタイマー表示)ものが多いのですが、この映画では 新幹線の路線図という、日本地理という基本的な知識として観客の頭にはいっている上に、その途中途中に「何々駅」というわかりやすいマイルストーンがあるものを舞台にする事で、 観客にとってはタイムアップまでの進捗状況をわかりやすいグラフでしめされているような感じになっており、 非常にうまく緊迫感を盛り上げることができています。(「あ、岡山だ」「もう広島だ!」みたいな。) もともと、当時開業したばかりの山陽新幹線をネタに映画を一本作ろう..くらいの 安直な企画だったと思うのですが、その設定を最大限に生かした 「新幹線をネタにつかうことに最大限の必然性をもたせた映画」に仕上げたスタッフに拍手。 【あばれて万歳】さん 8点(2003-12-11 12:53:43) (良:3票) |
80.小学校低学年の時に見ました。生まれて初めてみた邦画です。この映画がきっかけで、高倉健のファンになり映画ファンになりました。それから何回も見ていますが、何度見てもドキドキします。結末はわかっているのに最後の空港のシーンでは「頼むからおとなしくしていてくれ!」と子役にいつも叫んでしまいます。これがトラウマになり、以後の犯罪モノの映画では、よっぽどの極悪人ではない限り、いつも犯人役には逃げ切って欲しいと願うようになってしまいました。高倉健が死んだ仲間の家族宛てにダンボールに金を包むシーンでは、母親が小学生の私に向かって「あんた、たとえ犯罪者になっても仲間を裏切っちゃダメなんだよ」と言う始末・・・。ところで、同じ佐藤監督の 「君よ憤怒の河を渉れ」はご存知でしょうか?日本版「逃亡者」のような作品で、高倉健が追われて、原田芳雄が追います。こちらも面白いので見てください。 <2005年追記>先日、生まれ始めて浜松で下車したのですが、構内の線路のカーブ具合が映画と一緒で感動したのと、「ここでポイント切り替えしたんだなあ」と思うと、とても感慨深かったです。 【東京50km圏道路地図】さん [映画館(字幕)] 10点(2003-07-19 22:33:01) (良:3票) |
79.サスペンスの要素はよくできているが、人間の背景描写が濃すぎる。「人間の真の姿を描く」ということが、唯物論に席巻された日本の抱え込んでいたテーゼだとしたら、この映画は、そのテーゼの具体化において、やりすぎたゆえに失敗作になってしまっている。ただ、当時の人からみるとおおいにうなずける作品だった可能性もある。なにはともあれ、悪いことするにも理由がないと納得できない。説明せずにはいられない。そういう時代の日本を知る意味でも貴重な作品。 【wunderlich】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-05-23 20:50:15) (良:2票) |
78.「第二弾!大恐慌パニック(第一弾は?w) ひかりは今巨大な棺桶と化した」とか予告の煽りから凄まじい。突っ込みどころ満載の内容だけど文句なく面白かった。先が読めないストーリー展開、ラストの衝撃と素晴らしいです。それにこの頃の大作だと会社関係なくキャストが豪華で見応え十分。一番突っ込めるのは誰よりも熱い運転士千葉真一。パニくりすぎ・・・。 【バカ王子】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-10-10 23:52:05) (笑:2票) |
77.乗客のことも考えず、犯人を見つけたら追いまわす警察馬鹿すぎ。現金受け渡しシーンの民間人にむかって「捕まえてくれ~!」はありえない。萎えました。乗客の騒ぎ方はステレオタイプでリアリティなし。退屈はしないし、厭世的な雰囲気もグッド、なかなか健さんもカッコいいのだけど期待外れだった。もう少し脚本を練って、人物に厚みをもたせれば凄い映画になったのに凄く惜しい。 【モンキィボォン】さん 6点(2004-07-24 21:45:25) (良:2票) |
76.日本が誇るアクションパニック映画の最高傑作!! いかにも東映らしい荒々しい作風で、見応え満点の映画となっている。特撮は、旧国鉄に協力して貰えなかったらしいが、この年代にしては良く出来ていると思う。とくに指令本部の内部の様子など。さらに、正面衝突を避けるため、下り新幹線を反対車線に移す場面もなかなかの緊迫感。その他にも、手に汗握る場面も数多く用意されており、最後の最後まで観客をクギ付けにする。また、高倉健演じる爆弾犯の人間ドラマとしても秀逸で、彼を慕う2人の部下との絆を絡めながら、日本の下請け零細企業の悲しい現実をも漂わせていた。そのことが単なるパニック物に終らせておらず、哀切を極めたラストシークエンスと共に記憶に残る見事な作品となっている。 【光りやまねこ】さん 10点(2003-07-27 00:05:19) (良:2票) |
75.倒産した中小企業の社長、学生運動の生き残り、沖縄出身の貧しい売血青年。これは戦後の資本主義・社会体制の負組と戦後日本の経済発展の象徴である新幹線、言い換えれば日本の陽と陰の部分の決闘なんですよ!!!たんなる娯楽映画ではなく、深いメッセージがある |
74. かの「スピード」の元ネタ?ということで再評価著しい1975年の東映パニック映画。尤も公開当時は「タワーリング・インフェルノ」らハリウッド製パニック映画に惨敗を喫し大コケだった。後に仏で何と「Super Express109」のタイトルで公開され大ヒットを飛ばしたらしい。しかし何と言っても、脚本が秀抜であるのは否定できない事実。監督の佐藤純彌と小野竜之介による入魂のオリジナルシナリオに、佐藤のスピーディーなカットバックを駆使した演出が見事に溶け合い、邦画史に残る秀作と成っていると思う。運転室の千葉真一と指令所の宇津井健の木偶の坊な遣り取りはチープなセットも相俟ってB級色満点で笑える。当時の国鉄に協力を一切拒否されたんじゃ仕方ないか。「カプリコン1」に全面協力したNASAとは大違いだぞ、国鉄!!オット、今やJRか…。特筆すべきは田坂都ら乗客のオーMYガッ!!なパニック描写…じゃなくてぇ、高倉健・山本圭・織田あきらの犯人グループと、丹波哲郎率いる警察捜査本部の息詰まる攻防!!キアヌやデニス・ホッパーなんか目じゃないぜ!でも、特撮とセット美術で(大幅に)負けてるから7点(^^)。 【へちょちょ】さん 7点(2003-01-30 23:23:18) (良:2票) |
73.「日本沈没」と並ぶ70年代屈指の名作。高倉健と宇津井健の名演技は言うまでも無いが、何より監督の佐藤純弥の演出により、画面にとても力がある。途中、ミニチュアの新幹線が登場するが、画面に力があるため、途中までミニチュアであることに気づかないほどであった。それにしても、本当に国鉄の協力が得られないで撮影されたのだろうか?と思わずにはいられないほどリアルな描写にはホントに脱帽だ。細かいことを言えば、突っ込みどころ満載の映画ではあるものの、テロリストの立場からの描写もあったり、事件が解決しても完璧なハッピーエンドとして終わらせないところが、如何にも日本的で、私は好きだ。 【ドラりん】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-01-11 19:01:03) (良:1票) |
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72.深夜ふとやってたりしますね。そんな日はつい一家で夜更かしして見てたり。ぃゃ正確には今はムコに出ましたが2児の父ですがわざわざ東京─博多旅行に寝台特急に乗り夜中ホームに降りて車両写真を撮ってる間に発車しちゃって置いてけぼり喰らうようなプチ鉄っちゃんの兄が熱く、そんな子につられて母、そしてそんな様子を面白半分で観察目的で私、といった感じで。「国鉄新幹線司令室キター!!」「もももうすぐ来るぞ車両併走キター!!!」「宇津井健キター!!!!」夜中に熱いですね。もうちょっと成長してから息子たちともおやり。うん、おもしろい映画ですね。 ・・・後に監督氏が北京原人伝説を残した史実は彼らの成人式までは伏せておこうぞ |
71.「タワーリング・インフェルノ」が大ヒット!パニック映画ブームが益々過熱する中で作られた傑作です。東映スターが総出演でね、面白かったなぁ。とは言っても初公開時、館内はガラガラでコケちゃったんだよねぇ。 【nizam】さん [映画館(吹替)] 9点(2004-03-09 12:18:50) (笑:1票) |
70.久しぶりに見ました。「新幹線大爆破」ですか、笑わせてくれます。だって爆発するの、空想の中でだもん(笑)汽車が爆破されたのはなかなか迫力があったのはよかったけど、昔らしいアクションのでかい演技がものすごーい印象に残ってる。高倉健が主演ってより宇津井健が主演って感じがしたのは自分だけか。。。。 【M・R・サイケデリコン】さん [地上波(吹替)] 8点(2002-10-26 15:08:11) (良:1票) |
69.一定の速度以下になると爆発するという発想は後の作品に多大なる影響を与えたと思います。僕の世代だと「コナン」と「スピード」ですね。評価は高かったから見たんですけど、「北京原人」の監督の佐藤純彌さんだから全然期待してませんでした。しかし、普通に豪華キャストの娯楽映画として楽しめました。特に二人の「健さん」が良かったです。宇津井健が若い!?内容的には6点ぐらいかなと思って見てましたが、終盤の2人の演技にプラス1点で7点献上です。 【映画の夢】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-05-21 19:28:01) |
68.ツッコミどころ満載の脚本を濃いキャスト人の熱演が補っている傑作。 【ガブ:ポッシブル】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2017-12-16 21:02:19) |
67.前半、緊張感があって面白かったんですけどね。中盤からアラだらけの内容になっちゃった。そもそも健さんが抜擢される意味あるのか?こんなセコイ小役、誰でもえーやんて思う。警察は大騒ぎの割に全然機能しないし、健さんもアシつきまくりでガッカリ。宇津井健が後半シブい役回りだったのが救いかな。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 5点(2016-10-26 20:40:24) |
66.後の「スピード」と比べてしまうと、どうしてもスピード感や緊迫感に欠ける。でも年代を考えるとアイデアも含め上出来か。警察のダメっぷりが目立つ。 【noji】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-03-27 09:08:20) |
65.外国の上映では犯人側のドラマはバッサリとカットされたらしいが、その方が面白かったかもしれないなー。監督ごめんなさい。ま、日本人は健さんが好きだから仕方ない。と言いつつ、乗客や恐怖や宇津井健(こっちも健さんか)演じる倉持司令長の苦悩を考えれば犯人たちの過去なんて何の免罪符にもならないし、同情なんてできるはずもない。パニックサスペンスに特化して問題ないというか、そっちの方が良かっただろう、というのが感想。それでもヤン・デ・ボン「スピード」の元ネタとも言われる一定以下の速度になると爆発するという設定は妙手であり、面白く観ることができたので7点。俳優陣も大方良かった。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-02-18 19:10:34) |
64.いや〜、思ったよりも良く出来た作品。 ちょっと長い気もするけど、多くの要素を詰め込んでいるのでこうなるか。もちろん、現代であればもうちょっと違う凝り方もあったと思うけど、この時代であればなかなかのもの。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-04-11 20:11:02) |
63.いくら「スピード」よりこちらの方が先に制作されていたとしても、スピードが良くできた映画であるがために、この映画の面白さが半減してしまい残念だ。もちろん、公開当時にこの映画を見ていれば凄い傑作と思ったに違いないが。よくよく見ていると、結構な役者が勢揃いしている。サスペンスとしては、どうしてもあり得ない部分や安臭さが気になってしまい、時代を感じる映画であるが、なかなかの映画には仕上がっている 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 6点(2015-01-16 18:41:45) |