105.心穏やかにしみじみとした、いい映画。主役マリオを演じた方は、見かけによらず脚本にも関わっている才人、誠に惜しい人でした。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-03-01 10:22:00) (良:1票) |
104.素敵な話なんだけど主人公がだらしなさ過ぎで感情移入出来ず! 最後の集会の所もいらないでしょ? あんなやつになんで美人の奥さんが出来るわけ? イロイロ言ったけど詩が書きたくなるから、、 まっいいか!隠喩!隠喩! 【突っ込み】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-11-10 17:01:16) (良:1票) |
103.この映画、例えば、詩人の目を通してすべてを描く方法もあったかもしれない。「詩人がかつて生活を送った南イタリアの島。そこには美しい自然と素朴な人々の暮らしがあり、ひとりの郵便配達夫との交流があった。やがて詩人は島を去る。月日は流れ、久しぶりに島を訪れる彼、しかし郵便配達夫の姿はそこにはない。彼に何が起こったのか?残された妻の話から、郵便配達夫の生前の姿、生き様がよみがえる」・・・こういう、謎解き風のストーリー設計の方が、緊張感もあり、バランスいいのかもしれません。しかし。本作は敢えて、このような描き方はしなかった。しなかったからこそ、これほど独特の叙情性を持たせることができたのでしょう。映画はひとつの基準では決して語りつくせない・・・。映画の中心人物は郵便配達夫マリオですが、彼の恋愛の顛末だけみれば、何とも単純素朴すぎて、深みが感じられない、という感想になりかねない。しかし、この映画の、あまりにも素晴らしい色彩!空や海の色だけではない。屋内シーンの壁の色まで、控えめながらその色合いをアピールし、我々を魅了する。この世界の中で、マリオもまた、いわば風景の一部をなす存在。彼の素朴さこそが、存在感そのもの。そして、詩人が去り、言葉を紡ぐ者がいなくなった島で、やがて、マリオ自身が端緒となり「詩」が自ら迸り始める!・・・。やはり、この映画にはこの構成こそが相応しかったのでしょう。ちなみに、主人公を演じたマッシモ・トロイージがこのすぐ後に他界したことは、私はこの映画を観たときには知らず、後で聞いて、愕然としました。人生最後の瞬間をこの映画にかけ、しかも、あくまで個性を抑え、素朴な南イタリアの青年の姿として自らを深く沈めていったその姿。間違いなく不滅のものでしょう。 【鱗歌】さん 8点(2004-12-19 00:35:12) (良:1票) |
102.イタリア!イタリア!イタリア!地中海と空の青さは言うまでもなく、さりげないシーンのBGMにさえ感じられるイタリア情緒がたまらないです。さえない郵便配達夫のマリオがノーベル賞候補者(1972年に受賞)の詩人ネルーダから詩の書き方を習うなんて非現実的な話なので始めのほうで頭を「おとぎ話モード」に切り替えました。美人をみれば後を追う情熱的な気質と並んで、ルネッサンスやローマ帝国の担い手の末裔としての自負心がこんなむさい兄ちゃんの外国人詩人ネルーダに対する態度にも見え隠れし、ダンテやダヌンツィオが会話に登場する・・・これぞ私がイメージするイタリアなのです。マリオがネルーダ専属の郵便配達夫になった時、自分が始めてネルーダの詩集を手にした時の記憶とダブりました。その詩集はピンク色の表紙で「100 Love Sonnets of Pablo Neruda」という英語とスペイン語の対訳本でした。イタリアと文化的に近接したスペイン語圏の作品だけあって情熱ほとばしる詩がオン・パレード・・・そのピンク色の表紙が私のスペイン語学習を促したようなものでした。だからマリオとネルーダとの関係は私の場合と同じ文芸との出会いを象徴的に描いているのだと思ったのですが、どんでん返し的に話が発展していって面白かったです。「共産主義」がこの作品の一つのキーワードです。情熱的なラテン諸国では学者や政治家など、多くの一流インテリが論文で表しきれないことを詩に託し、そのせいかノーベル賞詩人が目白押しで、詩人は英雄視さえされます。かのダンテも大作「神曲(Divine Comedy)」で教会制度を皮肉った反体制詩人でした。これらを念頭におけば、この作品を単に美しい風景の中で美しい女性を追い回す様を描くものではなく、主演のマッシモ・トロイージの生き様と死に方にも通じるヒロイズムの物語として見ていただけるでしょう。ネルーダは帰国後、新政府の閣僚に抜擢され、亡命中にお世話になった人に手紙を書くどころではなかったのですよ(本当の話)。それにしてもラストは哀しすぎる・・・自責の念にくれるネルーダ(そっくりさん俳優の・・・全くそっくりです)の後姿が本当に哀しい・・・でも哀しい結末でもからりと明るく、情熱はほとばしっても血は出ないのはさすがイタリア・・・なのでしょうか? 【かわまり】さん 9点(2004-04-22 23:51:32) (良:1票) |
101.作品中にも詩が出てくるけど、全体的に詩的でとても美しい映画だった。世の中の物事の真の価値や世界の美しさを教えてくれる。撮影直後に亡くなったマッシモ・トロイージの眼差しがとても深く、美しかった。感動を売りにした映画は多々あるけど、この映画は本当に感動の底が深い。 【鉄腕麗人】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2003-10-14 14:35:55) (良:1票) |
100.詩は人生を変える(こともある)。そんな一見陳腐なテーマを生真面目に取り上げた映画。「ニュー・シネマ・パラダイス」が映像的とすれば、こちらは文学的。淡々としつつ、終盤、静かに盛り上がっていく。この流れがすばらしい。そしてユーモアの込められたシーン・台詞の数々が、この流れの中に控え目ながら散りばめられている。同じような時代を扱った「ニュー・シネマ・・・」と比べても、数等お気に入りです。イタリアでは、当時、良くも悪くも政治の季節だったわけですね。それをドラマのネタにしているだけであって、政治的なメッセージがあるわけではないと思います。 【山の木屑】さん 9点(2003-05-02 18:03:31) (良:1票) |
99.この映画を観終わった時、言葉がでなかった。言葉が、表現するということがどんなに素敵かを充分教わったはずなのに、声がでなくて、涙だけがただただ流れ落ちた。マリオの純粋な笑顔、ネルーダの優しさ、青い海、星空、風や命の音、言葉、詩、全てがとても美しくていとおしくて、どうしようもない。主演のマッシモ・トロイージ氏に大きな拍手を贈りたい。私もあなたのようになりたい。命を懸けてでも自分のやりたいことに一生懸命であった、そんなあなたのようになりたい。 【カオル】さん 10点(2002-06-30 23:07:07) (良:1票) |
98.うーん、理屈抜きに好きだなー。作品全体から漂うやるせなさ、渇望感、愛情、どれを取っても最高級。ラストは賛否両論あるだろうが、あの政治性抜きにこの作品は語れないと思う。 【McDay】さん 9点(2001-02-10 04:40:00) (良:1票) |
97.イタリア映画の音楽って、自己主張しないんだけど、映画に合う。 電子音が一切ないのが心地いい。 不器用で生き方がわからなかった青年が、詩人に導かれて居場所を見つける話、かな。 世代も国も超えた二人の友情が、理屈抜きで美しく、いい時間を過ごせた。 いや、いい映画。 |
96.朴訥なマリオが世界的な詩人に感化されながら友情を育む様子は穏やかで心地良かったのに、切ない結末の唐突さに戸惑う。鑑賞後にマッシモ・トロイージが本作で力尽きた事を知り、額に汗が滲んでいる姿は命を懸けていたのだと思うと何ともやるせない。 |
|
95.島の美しさは印象に残るが、ストーリーは淡々と進行するので少し盛り上がりに欠ける。 無学な男が有名な詩人と師弟関係になる設定は良かったのだが、エピソードが弱い。 女が男の詩に惹かれたシーンがいまひとつ迫ってこず、労働者の抵抗運動ともあまりリンクしていない。 それぞれのエピソードが点として存在し、傑作映画に共通するような線としてのうねりは感じなかった。 【飛鳥】さん [ビデオ(吹替)] 4点(2013-06-11 00:35:28) |
94.静かなトーンですが、情熱的な目に惹かれていくマリオが愛おしいくらいです。ラストもせつな過ぎますなあ。でもいい余韻に何日も浸っております、映画はいいですね!いや、かなりよかったです。惜しい俳優さんをなくしました(ToT) 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-09-12 12:10:57) |
93.学はないが純粋な感性を持った男が、恋をして己の感情を無我夢中で表そうしたとき、ごく自然に詩人が生まれる・・「人が芸術家になる時」を美しく描いていて、何とも良かった。ただ、後半で狙った女を手に入れさえすればエセ詩人はあっさり廃業・・ってそんな無粋で打算的な男の話だったのかよ!!と憤慨しかけたが、うまいこと持ち直してくれて良かった。 それにしても惜しい役者を亡くしました。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-16 13:24:22) |
92.ほとんど何の感慨もなく終わってしまいました。映像といい、ストーリーといい、淡々としていて、得点が高い理由が分かりませんでした。日本人の性格が主人公に感情移入しやすいからなのでは?とも思いますが、政治的なドロドロした話も出来てきますし、最後のほうはあまり共感できませんでした。 【mhiro】さん [ビデオ(吹替)] 4点(2009-06-17 16:13:10) |
91.イタリアの乾燥したほこりっぽい風景に、主人公の郵便配達夫のしょぼくれさ加減がぴったりマッチしています。女のこと(だけ)しか頭にないイタリアの男共ですが、この主人公はかなり控えめです。主人公を演じたイタリアの俳優はマッシモ・トロイージという喜劇俳優で、体調の無理を押して映画に出演し、クランクアップ後一日もたたずに亡くなってしまいました。ジャン・ルイ・バローにも迫る迫真の演技です。 【きのう来た人】さん [DVD(吹替)] 8点(2009-05-01 06:06:14) |
90.物語よりも命を賭けて出演したマッシモ・トロイージに感動した。 【茶畑】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-11-01 23:11:07) |
89.いい映画でした。 ラストは本当に悲しいですね。 ジンワリと効いてくる1本でした。 実話なんですかね? 【グレース】さん [DVD(吹替)] 7点(2008-05-26 16:17:02) |
88.どこか寂しく、どこか楽しい、そんな叙情劇を見たような後味。マリオの純朴な人柄もさることながらネルーダの包容力にも好感。ただ、ストーリー全体が少し退屈してしまうような展開であることも確か。もちろんポエムを根幹としたストーリーなので変な抑揚はいらなかったかもしれないが、ラストまでやんわりと描いてしまったのはどうか。ラストにメリハリがもう少しあればもっと感情移入できたと思う。 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-03-05 06:47:49) |
87.2018年 以前見たことを全く忘れて、再鑑賞。キャスティングはどの役もピッタリという感想は同じ。年取って、雰囲気をもっと楽しめるようになったということなのか、点数は1点増やせます。(巨匠詩人のモデルに関して、現実とかぶっているエピソードもあるみたいですね) 2008年 レビュー 皆さん仰るように雰囲気はいいと思います。主演の男性も純朴と言う言葉が似合う適役だったと思います。でもストーリーはそれほどでもありませんでした。(6点) 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-02-22 00:12:36) |
【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 3点(2008-02-03 07:43:32) |