279.たけしの大根っぷり、バレバレのCG、笑えないギャグ、中盤ダレ過ぎのストーリーと、僕にとってはマイナス点ばかり目立って、何のための映画なのかよく分からなかった。唯一気に入ったのは、最後のタップダンスとそれの伏線と思われるリズム良く百姓が畑を耕すシーンなのだが、いかんせん本編との繋がりがあまり感じられないので、映画全体としてはどうしても高い評価はできない。はたして海外の映画賞をとるほどの作品であろうか。 【zahrky】さん [映画館(字幕)] 3点(2004-12-06 00:06:18) (良:3票) |
278.おすぎなんか、ボロクソに酷評してたし、キツイ批評が多いみたいだけど、俺は好き。 北野監督のエンターテインメントが確立された作品だろうね。酷評する人は、どうしてもオリジナルと比較して「何だこれは?」となるんだろうが、オリジナルに忠実に作ったところで、敵うわけが無い。だからこそ、まったく違う市を創造したんだろうと思う。オリジナルに畏敬の念すら持ってるんじゃないかな。でも、それをストレートに出すのは照れる。やはり東京人特有の照れの成せる業だと思うよ。照れて、照れて、照れまくって、その照れすら押し隠そうとした末の「しゃらくせえ!」の居直りが茶髪の市になったんだろうな。殺陣は「たそがれ清兵衛」と双璧を成す見事さだ。随所に出てくるリズムとテンポと音を上手く使った「遊び」も楽しいし、ラストのカーテンコールの壮大な下駄のタップは胸が熱くなる。ああ、やはりこの人は浅草を自分のルーツだと思ってるんだなと、しみじみした場面でもある。この映画の、隠れた主役は「浅草」じゃないのかな・・・・。そういえば、昔、たけしは豊臣秀吉や足軽のことを映画にしたいとか言ってたけど、是非やってもらいたい。 【ひろみつ】さん 8点(2004-06-13 11:03:40) (良:3票) |
277.役者が違う、というのはこの映画の事をいうのだろう。座頭市といえば故勝新太郎のハマリ役として有名だがこれを後世の人間がどのように再現するのか。大きな重責が伴う役である。北野武が演じる座頭市は、結局のところコメディアンのコントに過ぎないということである。かつて「オレたちひょうきん族」という番組が放映されていたが、そこでは既存の番組や俳優を茶化すようなコントが横行していた。北野武もといビートたけしも「たけちゃんマン」として出演していたのだが、少年時代に同番組を観ていた筆者としては彼が映画監督兼俳優として活躍していても「所詮、お笑い芸人だから」という先入観で評価してしまう。彼に限らずこの世代は古い世代を全否定したり茶化す傾向が顕著だが、年を重ねてそのツケが回ってきたのではないか。若い世代は勝新など知らないと侮っているのだろうがメディアが発達している今、往年の勝新の演技をDVDやCATVで観る事ができるのだ。コメディアンがいくら頑張っても本物の役者には敵わない。「オリジナル」を茶化した芸風のツケなのだ。 【Copperfield】さん [ビデオ(邦画)] 4点(2007-02-03 21:20:59) (良:2票) |
276.勝新太郎の座頭市(89)を見てしまうといかにこの映画が薄っぺらで安い映画かよくわかる。 ラストのタップダンスも浮き上がってるし下らないギャグにも辟易。 【ロイ・ニアリー】さん 3点(2004-06-04 21:55:38) (良:2票) |
275.オリジナルを知らないので比較は出来ないが、今作のみの評価としては「予想以上にイマイチ」、というのが正直なところ。 エンターティメントを謳っている割には、アクションもストーリーもギャグも何もかもが中途半端。やたら殺陣を絶賛する向きがあるが、金を取る以上、今時、この程度のアクション演出はクリアして当然の最低ラインでしょう(映画だけでなく、日本には漫画やアニメという、今やハリウッド映画が参考にする優れた「見本」がいくらでも存在するんだから)。「あずみ」や「VERSUS」などもそうだけど、とにかく「アクションが斬新!」と喧伝するものに限って、いい意味での「漫画的カッコ良さの演出」が分かっていない作品が多すぎる。 CGによる腕の切断シーンの違和感や、切られてすぐ吹き出る大げさな血飛沫なども不自然であまり上手い演出とは言えない。「居合」がメインのキャラなんだから、リアリティ無視でもいいから、もっと抜刀の緊張感や凄絶さを前面に出したカッコ良い演出の仕方はいくらでもあるはずなんだけどなあ(納刀したと思ったら、しゃべっているチンピラの身体が少しづつ斜めにズレて行くとか(しばらくしてから血飛沫「ブシュー!」でしょう)、その後さらにしばらくして後ろの木が倒れるとか、居合の弱点を知っている忍頭との対決とか、同じ居合の達人同士による抜刀術の撃ち合いとか)。 また、海外でも分かりやすい、言い方を変えればベタで寒いギャグを随所に入れるという媚びた姿勢も気になる(特にガダルカナルが「ギャグ担当」として出すぎでウザい)。昔ながらの勧善懲悪・義理人情物のストーリーもあってないような内容で退屈(別に正義の味方が悪いとは思わないけど、あまりにもありがち)。 特に娯楽映画の割に中盤以降がダラダラとしているのが痛い。無駄な時間稼ぎのようなシーンも多く、早送りしそうになることが多かった。特にラストのタップダンス等、斬新と評価されることを計算して撮っているあざとさが鼻につく。 浅野忠信演じる用心棒や、たけし自身の独特な演技には味があって悪くないし、一瞬で決まる居合の緊張感もそこそこ出ていただけに、アクションの中途半端さと外人に媚びた作りにがっかり。 【FSS】さん [映画館(字幕)] 4点(2004-05-21 13:44:35) (良:2票) |
274.北野作品初見、座頭市という物語も初見。血や日本刀がびらびらと舞うのは非常に苦手な私で、R-15になるほど他のものも飛び散りギョッとしましたが、この作品は面白くて最後までしっかり観ました。解り易い痛快な物語と、全編通して失われない軽快なリズム。この作品をひっさげてベネチアに参加した監督は終始ニコニコでしたが、浅草お笑い出身の監督が持つ、独特の「芸人エッセンス」の香りが高いところが自信の理由だったのかなと思いました。ひょうきん族で育った私です、気に入るわけですね。殺陣もダンスも、生きるもの全てが持つ鼓動のリズムに合わせて非常にテンポが良かったです。エンターテイメントとしてこれは必須項目。ああ、芸名はビートたけしでしたね。やられた。 【のはら】さん 8点(2004-04-19 07:13:01) (良:1票)(笑:1票) |
273.驚いたのは色彩です。「銀のこし」処理なのか、デジタル補正なのか解りませんが、ここまで色を落とす必要はなかったのではないでしょうか。これは好みの問題なのかもしれませんが、本作の作風からすればもっと色を強調してやった方が絶対によかったと思います。プロットはまずまず。相変わらず行き当たりばったりの即興的なストーリーであることは明白なのですが、これがなかなか面白くて、結構楽しめました。これはもう完全に北野監督の持ち味。ご都合主義的なお話で、3段落ち、いやラストカットまで含めれば4段落ちの結末ですが、エンターテイメントとしては十分成功しているように思います。もちろん勝新の座頭市とは全くの別物。もっとも同じ勝新の座頭市でも大映シリーズと後の座頭市(89)では、すでに趣を異にしていますので、勝新だってこれくらいは許してくれるはずです。タカの剣術稽古のシーケンスは大爆笑。TVドラマなどの時代劇で見られる殺陣の形式主義を見事に皮肉っていますね。言ってみれば、お約束的な笑いなのですが、わかっていても思わず吹き出してしまう笑いの数々。流石です。タップシーンも圧巻。ただ、これらを「斬新」と評するのはちょっと早計のような気がします。すでに戦前においても、伊丹万作、山中貞雄などが時代劇にこうしたユーモアをちりばめた傑作を残していますし、マキノの時代劇『鴛鴦歌合戦』(39)に至っては完全にミュージカルです。これを初見した時の驚きに比べれば斬新という印象はやっぱり薄いです。この映画に対する斬新という形容詞は現在のTVドラマの時代劇に対して当てはまるものであって、映画史的にみれば、決して斬新なものではないのではないでしょうか。伊丹万作、山中貞雄、稲垣浩らの残した傑作時代劇。TVドラマはいざ知らず、映画史的に見れば、これこそ斬新な時代劇だと思うのです。一方ではリアリティを求め、他方ではそんなものは切り捨てる。そして、あらゆるものを詰め込もうとしたこの映画に漂う妙なアンバランスさは、決して観客に対する迎合(サービス)のみに起因するものではないでしょう。勝新の座頭市からは逃れることはできても、北野監督は、日本の伝統的な時代劇の枠組みからは決して逃れることはしなかった。これは斬新な時代劇などではなく、北野監督が愛した先人へオマージュの塊が生み出した映画でしょう。何しろ、北野監督は時代劇の大ファンなのですから。 【スロウボート】さん 7点(2004-04-17 01:28:28) (良:2票) |
272.おもしろかったです。お友達に「みにいったほうがいいよ」と素直にすすめたい映画です。「エンターテインメント作品を撮るぞ!」という監督のことばどおり、どなたでも楽しめる作品に仕上がっていると思います。なんかもういろいろなこだわり的なものをすっかり捨てて、からっぽになって観て気持ちよく楽しんでもらえるといいなあと思います。そうじゃないともったいない。北野監督に楽しく騙されてください。 【クリロ】さん [映画館(邦画)] 8点(2003-09-30 22:55:21) (良:2票) |
271.おもしろいっていえばおもしろい。けどつまらんっていえばつまらん。という感想でした。 【ishikawa】さん [地上波(邦画)] 5点(2006-07-22 10:25:57) (笑:1票) |
270.お、面白れぇー!時代劇なのになんか現代風チックになってて上手くリメイクしたなあーと思う。普通の時代劇はあんまり見る気はしないけどこの映画は何回でも見たいと思う。座頭市がとにかく格好いい、「逃げな、姉さん」なんて時代劇じゃ定番の台詞も普段「コマネチっ!!」とかやってるオッサンが言い放っちゃうとギャップがあるのかな?なんか格好よく映ります。戦闘シーンもスピーディーで血のしぶき方なんかリアルで「うおぉぉ!」ってなります、個人的には座頭市の切った後の芋虫を噛み潰したような顔、って言えばいいんでしょうか?なんかあの顔見ると、「こいつ、粋!」って感じちゃいます。ラストの祭りのシーンも含めてリズム感がいいのも好きな理由の一つですね。 【8823】さん [地上波(字幕)] 7点(2005-11-06 23:50:39) (良:1票) |
|
269.座頭市の殺陣、コレに尽きると思う。とにかくスピーディー。R-15規制をかけてるので半端なく斬ってます、スプラッターしてます。ギャグはネタ的には笑えるものではないのだが絶妙な間により立派な笑いどころになっているところが凄い。さすが笑いをわかってますね。タップダンスとか詰めてでもラストの浅野との勝負はもう少し尺が欲しいかな、一雑魚と同じで一瞬で片付けちゃうんだもの。だが真の強者同士の勝負もそれこそ一瞬で決着がつくのかもしれない、そう考えると少し複雑。不満な点は姉妹、そして相手側の浪人夫婦の描き方、どちらかに重きを置いて欲しかったこと。どちらのエピソードも妙に半端で浅い印象を受けた。ですがDollsよりかは万人受けする作品だと思う。 【HIGEニズム】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-10-29 13:03:46) (良:1票) |
|
267.江戸時代をこんなに暗く描いた時代劇を初めて見ました。犯罪に支配された町、疲れた表情の人々、雨ばかりの天候、ほとんど照明がない中で芸をしているお座敷・・・『ブレードランナー』や『バットマン』(第一作)を見た時を思い出した。個人的には秀作。 【あすぺん】さん 8点(2004-12-05 12:05:56) (良:1票) |
266.はっきり言って、おもしろくなかったです。音楽のリズムに合わせて畑を耕すという小ざかしい演出は不要極まりないです。明らかに不自然。ストーリー展開も起伏がなく、内容も淡白。人を斬るシーンだけ、やたら生々しいのが気に掛かった。 |
265.やっぱり武って人は普通じゃないよな。バラエティとかで見る、バカなキャラクターが強く印章に残っていても、フィルムの中ではまるで別人、いきなり格好良くなる。これは故・三船大先生に匹敵する、とまでは言い過ぎにしても、それに次ぐものがある。大体(本物の)お笑い芸人ってのは、頭の回転がずば抜けて速くなくちゃいけないからね、その時点で武氏は今の監督にはない才能がある。以前の座頭市は未見なのでなんともいえないけど、この作品はこの作品で充分面白い。武スタイルの笑いの要素も入っていたり、畑を耕すクワがBGMと共にリズムを刻んだりと色々ニクい演出もあり、かと思えば殺陣はキレがあっていいし。古くからの座頭市ファンは以外に評価に厳しいかもしれないけど、個人的には武の新たなる才能を見ることが出来た作品だと思う。 |
264.TV時代劇にCGの血のりを足しただけのシナリオ、全く冴えない座頭市(勝新を見よ!すごい)。最後のタップダンスだけが見る価値あり。こんなのが外国の映画祭で受けちゃうところがまか不思議。ニッポンのおじいちゃん達に見てもらってください、きっと「こんなのは座頭市じゃねえ~」というから。 【杜子春】さん 3点(2004-07-29 23:10:03) (良:1票) |
263.画としてみる分には面白い。見せ方・間・バランス・アイデアなど普通の時代劇や邦画にはない面白さがあって北野武の非凡さが窺われる。そういった意味では海外での評価の高さも分かる。ストーリーや脚本といった見てくれ以外のところに関してはちょっと微妙。結構色々な要素が含まれているはずなのに(用心棒の病気持ちの妻や復讐する機会を窺う姉弟とか)結局それが活かされおらず、ずっと一本調子のように思えた。 【よっふぃ~】さん 7点(2004-04-08 17:46:29) (良:1票) |
262.有名な殺陣師というのは殺陣のシーンにおいてはまるで監督で、本来の監督の演出を無視した殺陣をさせるそうだが、北野監督は我を通さない殺陣師を紹介してもらったらしい。正解です。本当の真剣勝負というのは一瞬できまるもんだと思います。ましてや居合や仕込みは、一瞬で切る為の術。よかったです。これまでの殺陣=チャンバラをあざ笑うかのようなシ-ンがガナルカナル・タカが3人に剣術を教えるシーン。そう思ってみたので、その後の展開に大爆笑しました。映画で”大爆笑”というのは久々です。キャラ配置からストーリー展開はすごくマンガチックでした。もちろん良い意味で。ただ、娯楽に徹した作品であることは、事前に知っていたので過大な期待はしないようにしてたんですが、やはりキタノ作品ともなれば100%そう思えないんですね。キタノらしい美しい映像を、静かな緊張感を、少し期待していたようです。次回作、本気作を期待しております。 【R&A】さん 6点(2004-03-22 13:22:35) (良:1票) |
【k】さん 7点(2004-01-28 19:33:02) (笑:1票) |
260.あの音楽、、、回想シーン、、、だめ押しのタップ、、、こんな緩慢な映画あんまり。エンターテイメントだなんていってますが、結局もう映画撮れなくなっちゃっただけで、真剣な映画づくりから逃げてるんじゃないの?と、まだまだ期待しているだけにがっかりさせられました。もっと余裕をもって撮って欲しいです。 【コーラL】さん 3点(2004-01-06 00:48:25) (良:1票) |