11.アントワーヌ・ドワネルはトリュフォーの分身から完全に独立し、男の情けない部分を全て兼ね備えた青年に成長しました(笑)。やること成すことどんくさいのに、当の本人はいつものほほんとしている。トリュフォーといえば、男と女の恋愛ドラマをサスペンスフルに仕上げるのがうまい。そしてこの作品も、ストーリー自体はけっこうサスペンスフルなのだ。しかし、お気楽人間ドワネルがそれら全てを消し去る。まるで往年の喜劇役者のような振る舞いを素でやってしまうドワネル君の前では、サスペンスな展開も彼を素通りしていく。きっと『柔らかい肌』の主人公がドワネル君なら殺されることはなかったでしょう(笑)。『黒衣の花嫁』の5人の中にドワネル君がいてもやっぱり殺されなかったに違いない。彼だけまんまと助かっているはず(笑)。トリュフォーも楽しんでつくったに違いない。悲劇を喜劇に変えられる男、苦を知らない男、他人の家族に愛される男、..トリュフォーの理想とする人間なのかもしれない。 【R&A】さん 7点(2004-04-21 13:54:52) (良:1票) |
【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-04-10 18:01:29) |
9.ふむ コメディだったんすね ふーん。 てな感じ。 しかし、アントワーヌ君 運が有りそうなのか 無さそうなのか 一体どっちじゃい。けども、95歳くらいまでは自然と長生きしてそうなタイプだね。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-02-27 19:33:49) |
8.適当でいい加減な男の話だが、それほど退屈しない。しかし観終わった後、あまりの内容のなさに脱力感を覚えた。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2006-05-22 20:08:46) |
7.一つ一つのエピソードにあまり関連性が感じられないのに、不思議と上手にまとまっていたように感じました。観ている側の想像力を必要とする、ヨーロッパ映画独特の雰囲気がプラスに作用しています。パリを初めて旅行した直後に観たためか、街並を観ているだけで、懐かしさを感じることができ、満足でした。ロードショウやテレビでは米国の恋愛映画(コテコテの油料理のよう)を目にすることが多かったので、ラブストーリーの本場はフランス(もしくはヨーロッパ)だと感じさせられました。 【プミポン】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-10-29 16:34:34) |
|
6.アントワーヌ君、何も判らない(出来ない)大人になっているじゃねえかよ。 【ひのと】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-06-09 19:46:03) |
5.映画の登場人物と自分を重ねてしまう、そんな経験は今までにはなかった。虚構は虚構、現実は現実であり、明確に隔てられていた。だが本作は物語と自分との間にあった膜のようなものを破った。アントワーヌ・ドワネル、この男は色んな意味で危ない男である。もちろん彼と自分が全く同じというわけではない。ただ彼の引き起こすトラブルに「大変だなぁ」と思いつつも、ふとそこに自分を見てしまうのである。そう思わせるだけの吸引力を彼は見事に持ち合わせている、真に危険な男である。全体的に言えばくどくないユーモアが漂った作品である。決して強引ではない人間らしさのあるおかしさである。夫人が話す礼儀と機転に関するエピソードは実に良い。これだけでイメージが拡がる。御飯に対してのお漬物みたいなポジションである。 【はざま職人】さん 9点(2005-01-12 00:35:53) |
4.一言で言えばドワネルは掴み所がないですね。それに呼応して作品も掴み所がなかったような気が・・・でも作品自体はフワフワしてて好きです。 【ゆきむら】さん 6点(2004-11-19 07:24:00) |
3.良く言えば、こだわらず感性を大事にする生き方。悪く言えば、意思も向上心もなく流されやすい生き方。他人だったら笑って見ていられるけど、身内だったら小言の一つや二つは言っているな。自分の価値観で考えてしまうからなのだが、あの吹っ切れた表情に、少しはうらやましい気もする。しがらみも束縛も気にしないで生きていたい。 【パセリセージ】さん 7点(2004-11-05 18:46:05) |
2.こういう自然体で、力の入らない生き方もいいね。 |
1.アントワーヌの危なっかしいのだけど飄々としている所が微笑ましかったです。若い時はこういう試行錯誤があっていいと思います。鏡に向かって「ファビエンヌ・タバール、クリスティーヌ・ダルボン、アントワーヌ・ドワネル」と延々と連呼しているシーンに、会いたいのに会えなくて、家で何気なく鏡を見た時に、思わず相手と自分の名を連呼していた事を懐かしく思い出しました。 |