75.この作品は、完全版なくして語ることはできない。ニュートとはぐれたリプリー。あの絶望的な状況で彼女がとった無謀な行動を支えたもの、それは人としてよりも、母としての勇気であったのだと納得できる。親を失ったニュートと娘を失ったリプリー。二人の関係を描いたシーンを復活させることによって、ラストがまた一段と人間味溢れるシーンに生まれ変わることができた。また、リプリーが母であったという設定は、エイリアンクイーンとの「母同士の対決」という裏テーマにも陽の目を与えたように思う。人間にとってもエイリアンにとっても、種の保存をかけた対決に、女性への畏敬の念をこめたキャメロン独特のメッセージがあったように思えてならない。あのエイリアンクイーンのすさまじいまでの怒りと執念に、我々は「母は強し」という言葉を思い出し、圧倒的なリアリティを本能的に感じることができる。あるべくしてあった完全版を観ることができた幸運に、素直に感謝したい一本。 【はたらきばち】さん 9点(2004-01-22 19:23:49) (良:5票) |
74.「コナンPART2」にシュワルツェネッガーを持っていかれ「ターミネーター」の撮影が1年近く中断した際、お母さんから仕送りしてもらわないと食うにも困っていたキャメロンがバイトで執筆を引き受けたのがエイリアンの続編とランボーの続編だったということですが、当時から傑作の誉れ高かった「エイリアン」をここまで自分流にアレンジしてしまう若手は怖いもの知らずというかタダモノではないというか、やはりキャメロンは普通ではありません。リドリー・スコットは続編の依頼があればぜひ引き受けようと思っていたそうですが、この脚本があまりに目を引いたためか監督はそのままキャメロンに決定し、リドリー・スコットには声すらかからなかったとのことです。密室スリラーから戦争アクションという大転換は今から見ても斬新ですが、大味に見えて第一作との連続性が十分に保たれているのは巧いところ。リプリーが収容されてからLV426へ戻るまでの過程が丁寧で、ここが第1作との橋渡しの役割を果たしているので、人間がエイリアンを殺しまくるという前作とまるで逆のことがはじまっても違和感はありません。また、機械や重火器の描写を得意とするキャメロンのおかげで宇宙海兵隊がきちんと強そうに見えるので、殺されまくるエイリアンが必要以上に弱く感じられることも避けられています。SFオンチ、機械オンチの監督ではこうはいかなかったでしょう。クライマックスにおいては【舞台の爆破→ギリギリの脱出→しつこく船に紛れ込んでいたエイリアン→宇宙への放出】と第1作と同じ展開のアップグレード版となっており、あれは意図的なオマージュでしょう。監督3作目(「殺人魚フライングキラー」は撮影3日目でクビになったので実質2作目ですが)にしてキャメロンの演出はとにかく冴えまくっています。見せ場の連続と評価される本作ですが、実際の見せ場は◆海兵隊とエイリアンの初コンタクト、◆立て籠った拠点へのエイリアンの襲撃、◆ニュートの救出、◆クィーンvsローダーの4つだけで、海兵隊がはじめて発砲するのは本編開始から75分地点。意外にも見せ場は少ないのですが、まったく弛まない緊張感と「アクションまだ?」と微塵も感じさせないドラマパートの充実により、2時間35分すべてに渡ってえらいものを見せられた気分にさせるのです。わんこそばのように見せ場を流し込むだけの昨今のアクション映画とはまるで作りが違います。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 8点(2008-06-22 19:00:34) (良:4票) |
73.すっごく面白かった。リプリーがマシンガンを乱射するところなんて、ランボーのようだ。自分が映画監督ならエイリアンVSプレデターなどではなく、リプリーVSサラ・コナーを続編で作る。 【ましゅまろシナモン】さん [DVD(吹替)] 9点(2008-10-29 17:50:59) (笑:3票) |
72.「完全版」だけあって、より登場人物の背景が深く掘り下げてあるし、物語に深みが増しているので初見の方はまず「完全版」を観る事をおススメする。 但し、一旦知ってしまえば十分なので、繰り返し見る分には「劇場版」の方がテンポも良いし丁度良い長さなので最適だろう。そして、また忘れた頃に「完全版」を挟み、また「劇場版」を繰り返し見れば良いのである。一体何回観れば気が済むのかって?それはもう終わりはないのである。 【ヴレア】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-09-16 20:14:01) (良:1票) |
71.キャメロンにバトンタッチ。当時は監督の名よりも中身を見ていたが当然と言わしめる内容と迫力に衝撃を覚える。 前作よりもより深いエイリアンのタッチにサバイバルから戦争へ。 こんなにワクワクさせられる映画はなかなか出会えないんじゃないかな。 |
70.「エレン・リプリー」ってタイトルにすれば良かったのに。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-11-27 21:05:41) (笑:1票) |
69.エイリアン、リプリー共にしぶとい、しぶとすぎる。1本の映画でこれだけ何度も見せ場を作るとは、頭が下がります。前作では合成人間で痛い目に遭ったが、本作では逆に感動要素になっている点も好感が持てます。 【リーム555】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-05-13 00:30:52) (良:1票) |
68.中学生時代に初めて1人で観に行った映画。 友人全員誘ったけれど「なんだか怖そうだから嫌」と断られたから。 こんなに面白いのに皆わかってない…と1人歯噛みしたものです。 いまなら言える。映画を観に行った私は勝ち組! 【どぶん子】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-01-24 08:57:20) (良:1票) |
67.女王の存在に気づいてゆっくり振り返るシーン。最高。さらに火炎放射器から炎が少し出てるのも鳥肌 【あらひろ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-15 23:19:06) (良:1票) |
66.突然だけど宇宙人はいるとおもいます。エイリアンもいるとおもいます。そんな気分になりますねぇーこわいこわい! あと人造人間さいこうです!あれにたすけられたおんなのこはエイリアンより怖い気分をあじわっただろうなぁ・・・ 【ギニュー隊長★】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-04-20 23:12:55) (笑:1票) |
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65.キャメロン監督作品ではこれが最も完成度が高いと感じたし、納得モンでした。個性と大衆性は両立しないのね、とここでもまた実感。「タイタニック」に至り大衆性は身につけたんでしょうけれど、個性の乏しい平凡な監督になってしまいましたね。 【おばちゃん】さん 8点(2004-06-15 23:25:49) (良:1票) |
64.何十年ぶりに鑑賞。私はモンスター系は好きではないのだが、この作品はキャラクターが整備されてて、最後は投げやり!みたいなのが出てこないので最後まで緊張感はありました。 【SUPISUTA】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2018-09-24 08:59:37) |
63.完全版が何かなんて全く知りませんが、過去にブルーレイにダビングしたにも関わらず、忘れてしまい、またダビングしてしまいました。 それくらい面白いってことなんでしょうね。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-07-22 10:56:23) |
62.スーパーウルトラ娯楽映画(笑)。エイリアン1匹あたりの恐怖感は薄れてしまいましたが、そんなことは些細なことヨと、派手な展開がてんこ盛りの熱い映画でした。特撮が前作に引き続き素晴らしく、マットペイト合成など色んな手法を駆使して、巨大な宇宙基地を表現しています。「派手」なものはただ物量にものを言わせて作ればいいわけではなく、「派手」に「見せる」テクニックが必要です。他の作品でもそうですが、ジェームズ・キャメロンは本当に効率的・効果的な「見せ方」「魅せ方」を熟知した監督だなあと思います。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 10点(2016-11-23 18:14:34) |
61.初見。面白かったああ。ジェームスキャメロンらしいのは、ターミネーター1と画作りとか構成が似てるね。30年前の作品がこれだけ素晴らしいのに、SF作品全般進歩どころか退歩さえ感じるのはなぜなんだろう。やっぱ重機だよね。キャタピラーかコマツかはわからないけど。ぼくはフォークリフトで荷物運ぶ時、こんな力持ちで便利な機械ほんとありがたいなあといういつも感謝の気持ち持っていたんだけど、それをそのまま映画で見ることができた。この作品観ておいて本当に良かった。このまま観ずに過ごしていたら大損だった。 【タッチッチ】さん [DVD(字幕)] 10点(2016-07-04 15:53:16) |
60.これぞハリウッドの娯楽映画!クイーンが登場してからの盛り上がりはお見事です。 【カニばさみ】さん [地上波(字幕)] 9点(2013-08-14 15:54:07) |
59.娯楽性をグッと高めて、非常に観やすい映画に仕上がってる。 でもリプリーをシュワちゃん並に戦闘力の高い不死身人間にしたのはどうかな? ご都合主義的なシーンが所々よく見られるところは残念。 【たんたかたん】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-02-27 20:26:52) |
58.前作より娯楽アクション性が増し、映画の作りもスケールが大きくなった。しかし57年が過ぎたというのに映画の中の科学は少しも進歩していないようだ。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-06-25 09:48:46) |
57.女性兵士バスケス二等兵のキャラクター付けや、守るべき女の子など最近の映画を見てても未だに見かけて「またか・・・まあ面白いけど」となるプロットを打ち立てたパニックアクションの金字塔的作品がこれ。というかキャメロン自身このプロットから抜け出せず、アバターにもしっかり「バスケス枠」を置いて、バイオハザードやSWATで思いっきりバスケスい演技を見せたミス・バスケスもといミシェル・ロドリゲスその人にやらせたりしてるのはなんとも皮肉。そんな今や影響を受けていないSF映画、パニックアクション映画を探すほうが難しい「映画界のビートルズ」「ハリウッドの基本素材」的作品。前作のスリラー的要素はやや薄れたがエンターテイメントとしてはスキの無い作りでもはや完成品である。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-03-07 04:49:23) |
56.久しぶりにブルーレイで鑑賞。本当にジェームズ・キャメロンはうまいと改めて実感。 キャメロンの映画はどれも構成はシンプルだ。シンプルなのに長い。長いが全く長さを感じさせない。この作品も敵地に攻めた。逃げた。籠城して脱出というシンプルな構成である。 娯楽映画とはかくあるべきというツボを完璧に押さえている。さらに前作に敬意を払って前作のツボも見事に再現している。サービス精神とはかくあるべきというツボも完璧に押さえている。 才能ある監督に共通していることだが、特別編になってエピソードが増えても「無駄なカット」がない。 特撮は今見ても素晴らしい。装甲車のミニチュアも、飛行機のミニチュアもかっこいい。全てが計算されたCGでは出せない質感、量感、空気、動きが今となっては懐かしい。 パワーローダーの特撮がずっと疑問だったのだが、メイキングでリプリーの後ろにボディビルダーがパワーローダーに入って動かしていたというカラクリを知って驚いた。 アナログでしかできない中で、工夫する楽しさ。工夫されたゆえに醸しだされる画面の魅力。 キャメロンも、最近の作品ではCGでどんな表現も可能になって、そのビジュアルは素晴らしいものだが、表現したいものと表現できないものの相克が生み出した結晶のような魅力が、この作品にはあふれていると思う。 リドリー・スコットの「エイリアン」と表裏一体の関係で、「エイリアン」はこの2作で完結していると自分は思ってます。3,4は二度と観たくないです。 【どっぐす】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2012-02-01 01:22:09) |