4.ジャン・ギャバンとリノ・ヴァンチュラの対決が柱となっているギャング映画。
終始、淡々と進むが、そこはベッケル作品。
そつなく楽しませてくれる。
そして本作で初めてジャン・ギャバンを心からかっこいいと思った。
貫禄十分のジャン・ギャバン。
男なら誰もが憧れるはず。
更に忘れてはならないのが、ベッケル作品の十八番“平手打ち”。
本作では一回だけでなく、そこかしこでバチッ!バチッ!バチッ!
もう、平手打ちの出血大サービス。
ベッケル作品の平手打ちシーンは、ファンへのサービス?!と感じてしまったほどの、もう見事と言うしかない激しいものだ。
そして、何故だか分からないが、思わず「クスッ」と笑えてしまうのだ。
まさに、ベッケル作品の平手打ちマジックである。
本作は、「ベッケル作品=平手打ち」という図式が最もはっきり分かる作品とも言える。