7.西部を目指すモルモン教徒の幌馬車の一行と、ひょんなことから彼らを先導することになった二人の若者。芸人一座が加わったり、先住民に出くわしたり、幌馬車が横転しかねない難所があったりと、その行程にはさまざまな事件が起こるのですが、中でも一番のモンダイは、逃亡中の強盗一味が何食わぬ顔で一行に加わっていること。やがて強盗一味は正体を明らかにし・・・と言う訳で、短い映画ですが、ユーモアあり、サスペンスあり、クライマックスの凝縮されたガンファイトも、派手ではないけど、なかなかに鮮烈。と言う訳で、非常に楽しめる作品です。主題歌の歌詞なんかを見てると、この映画における西部への旅が、終わりなき人生の旅路そのものを表しているようです。長い砂漠の旅においては、水が不足し困窮したりもするのですが、ついに川を見つけたとき、喜びに沸いた幌馬車たちが川へと殺到する。このシーンがとても印象的なのは、冒頭のタイトルの背景でも彼らが川を渡るシーンがあるから。単なる「川」、ではあっても、状況によっては感慨が、見る目が、大きく異なってくる。映画の中で何度も「川」が登場するのが象徴的でした。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-05-30 15:26:03) (良:2票) |
6.おなじみフォード監督の顔たる、ジョン・ウェインもヘンリー・フォンダも出てこない。常連の地味な脇役役者さんたちを主人公にしたロードムービー。「騎兵隊三部作」の連作期、リキ入れまくりの大作の合間に肩の力を抜いてこしらえた小品だとは思うが、フォード監督独特のモノクロ画面に捉えた西部の詩情を味わえるという点で他作品を遥かに凌ぐ。具が何も入ってない素うどんって、時たま無性に食べたくなる時があるが、フォード監督の数ある西部劇の中では正にこの作品がそれ。具沢山の豪華な鍋焼きうどんもいいけれど、素材の良さをじっくりと味わって頂きたいウエスタンの逸品。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 8点(2021-03-01 08:42:19) (良:1票) |
5.『駅馬車』と勘違いして鑑賞。しかも見終わって気づく。そもそもこういうジャンルを普段見ないので、この時代の厳しさと寛大さを少しか感じられた。アメリカにもこういう時代があったんだなー。 【たいがー】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-01-11 17:44:53) |
4.ワルはとことんワルだった。得体の知れない連中と一緒に旅をする事自体、この時代、危険な事だと思わなかったのでしょうか?人が良すぎる!あと、インディアンって、すぐ襲うわけじゃなく、自分のテントに招待するといった外交をするんですね。「大いなる勇者」でもそんな風に描かれていた。なのに、一部の白人はとことん彼らを追いつめたわけでしょう?「ジェロニモ」なんか見ると、そうですよね。すべてのアメリカ人がそうだとはもちろん言いませんが。まぁでも幌馬車が無事、目的地に着いて良かったです。めでたし、めでたし。 【トント】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-04-28 20:25:30) |
3.タイトルが「幌馬車」でジョン・フォードが監督してるもんだからキャストも見ずにジョン・ウェインが出てると思い込んで借りたのだが、、、ジョン・ウェイン出てないやん主演ベン・ジョンソンやん!(笑)収録されてる参考資料にこの映画はボーナス的な存在の映画だったんですねぇ。ジョン・フォードらしい西部を愛した光景が続き、特に派手なシーンもなく静かな展開ですがロードムービーすぎて後半のガンファイトまでがちょっと長かったのがつらかったっす。 |
2.これは、みんなで新天地めざして旅しましょうって映画なんだけど、のんびりした雰囲気がいーね。自分も一緒に旅してる気分にもなるし。ただちょっとのんびりしすぎてるかな。恋もガンファイトもそんなに深く描かず、サラッと見せてしまうあたり、この映画、新天地を目指すフロンティア精神あふれる行為自体を描きたかってんやろーなって思う。俺としては、もーちょっとハラハラしたかったけどね。のんびり旅が好きな人にはオススメの映画。 【なにわ君】さん 5点(2004-05-08 10:10:50) |
1.観た後に、英和辞典で"snake"というコトバの意味を確かめてみたくなる映画。「陰険な人」という意味がありました。なるほど、旅の途中の夜に一家五人が登場したときに、彼らの目つきが陰険そのものであることを、強く印象づけるような撮り方だったのを覚えています。最後のキメぜりふは、掛けことばになっていたのだと思います。 |