11.4人の登場人物から成る物語で、舞台も非常に限定されている。
物語のほとんどは、古びた平屋で展開される。
そこに暮らしている男女は、恋人同士でもなく、家族でもない。
とても複雑な動機と成り行きで、二人は5年もの間、暮らし続けている。
その近くに引っ越してくる夫婦。
夫は無職でだらしなく、妻は腹ボテで怒りっぽい。
その夫婦が、先述の二人と絡み、物語はこれら4人を主軸にして進んでいく・・・
とても複雑で、不思議な人間関係が構築されている。
良い言い方をすれば奥が深い、悪い言い方をすれば分かりづらい。
これは好みの分かれる作品に違いない。
私的には、どれも理解に苦しむ登場人物達ばかりで、理解に苦しみながら鑑賞した末、いつの間にか終わってしまった、という感じ。
特に感慨深いものは感じられなかった。
つまり、ツボにはハマらなかった。
ツボにはまれば、この作品が持つ独特の異空間に吸い込まれたかもしれない。
そう思うと、何だか、恐ろしく潜在的能力の高い作品に感じられる。
いや、気のせいかもしれないが。