2.企画にはものすごく共感できます。斬られ役にかぎらず、世の中には生涯と誇りをかけて磨き上げた熟練のワザというものが多々あります。ところがそういうものにかぎって、一部の人にしか評価されなかったりします。そのギャップが生み出す悲喜劇もまた、各所で起きているはずです。
そう思って見ていたところ、たしかに前半はそんな雰囲気でした。時代遅れ感や高齢化の問題も絡んで、なかなかいい感じ。チャラくて合理的な若者に隅に追いやられ、それが時流だからと諦観することは、少なからぬ中高年が経験していることと思います。
ところが、最後に無理筋でひと花咲いてしまいました。やっぱり日本映画ですね。嘘くさくて残念。