9.主役級曲者3人の大スターを組ませ、一見正統派のウエスタンを装いつつ、実は屈折した面白さがある変化球的ウエスタン大作。ストーリーもキャラクターも平面的ではなく複雑立体的でかなりの見応え。それまで悪役が多かったウィドマーク氏がここでは一番の儲け役。ヘンリー・フォンダは、大衆が抱いている自分のイメージから少しだけ脱したかったのかな・・・?同年製作、正に本家?正統派ウエスタン「リオ・ブラボー」(10点)と比べると、何度も見返したくなるような中毒性というか爽快さには無論欠ける。 【放浪紳士チャーリー】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-11-16 08:06:16) 《新規》 |
8.リチャード・ウイドマーク、アンソニー・クイン共演に期待特大となりましたが、共に煮え切らない役どころで、彼等と決闘するヘンリー・フォンダも何か無機質でサッパリ盛り上がりません。勧善懲悪で良かったのに変な色気を出して捻りを効かせたつもりのストーリーは独り善がりで何ともはや。こんなウイドマークは観たくなかったガックリ度合い半端ない作品。 |
7.この作品からは強い怒りが感じられます。何しろ登場人物たちを片っ端から対決させて、ほとんどみんな殺してしまうんじゃないか、と心配になっちゃうような展開、ですから。ゴロツキどもに悩まされているワーロックの町。人々は、ヘンリー・フォンダ演じる保安官を雇って、これに対抗しようとする。やってきた彼は、なかなかにアクの強い男。いつも堂々とし、どんな危機にも臆することなく立ち向かい、しかしその一方では周囲に溶け込もうとすることなく我が道を行く男。すなわち、ヒーロー。彼は言う、今は皆に必要とされている自分も、やがて疎ましがられるようになるだろう、と。実際、彼の予言通り、彼はやがて邪魔者扱いされるようになっていくのたけれど、このあたり、当初の、人々の彼に対する卑屈なまでの期待と、後半の掌を返したような冷たい態度との対比が、露骨なまでに強調されていて、「良心的大衆」のもつ無責任さを厳しく糾弾しています。さてさてしかし、忘れちゃいけないのが、本作の主人公、リチャード・ウィドマーク。実際、冒頭で最初にクレジットされているのも彼。しかし本作の彼は、持ち前のアクの強さはH・フォンダとその相棒A・クインに譲り(この二人の示す同性愛的な関係も、世俗を超えたヒーローが伴うファンタジーの変形をみることもできるかもしれない)、ここではあくまでフツーの人であり、何とも頼りないチンケな小男の役。不器用な男。しかし彼は、大衆的な良心ではなく、自分の良心に従って行動する。ヒーローたるH・フォンダの「行動」に比べりゃ、普通人たる彼のそれはずっとスケールの小さい「行動」かも知れないし、実際、彼は何もできなんですけれども、彼がチンケであればあるほど、彼が何もできなければできないほど、彼の、まず行動を起こそうとする「勇気」が印象づけられます。そして彼を目立たぬながら物語の中心に据えたことによって、本作は、単なる「ヒーローいじめ」の物語ではなく、「ヒーローが存在できなくなった時代において、ヒーローが、ヒーローらしく退場する」という独特の物語、重層的な物語になりえたのかな、と思います。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-07-07 08:20:25) |
6.せっかくこの3人を揃えていながら、何とも中途半端というか、停滞しているというか、燃えるものがないというか。もっと上手く役者を料理することはできなかったのかね? 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-06-02 03:32:28) |
5.2012.10/16 少なくとも4回目鑑賞。何故レビューが無いのか、記入漏れか? 前回は2008/4月に観ていた。大好きな西部劇の一つ。ただ何故主人公がリチャード・ウィドマークなのか? 何故牧場の暴れ者たちの一員だった者が保安官補に、また町の人々の応援が・・。ここの脚本が熟れていたらと思う(ー1点)。本当の主役はヘンリー・フォンダとアンソニー・クイン。この二人に纏わる展開と対決は最高に素晴らしい。50年以上前の作品で、さすがに今見ると流れがゆったり感じるが・・。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-10-17 10:45:39) |
4.アクションよりは、ストーリー重視の西部劇。 全体にシリアスでハードボイルドな感じ。 悪党におびやかされた街で、2人のシェリフが方針の違いから対立する話? しかし人物の区別がなかなかつかないし、正直ちょっと眠くなるような内容だった。 【且】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-05 15:46:44) |
3.「誰が一番強いのか」が従来の西部劇のテーマだとするならば、この作品は「何が一番大切か」まで、押し進めたと言えるでしょう。別の言い方をすれば、「悪者は撃ち殺してもいいのだ」から「それじゃ結局のところ何の解決にもなっていない。同じ穴のムジナだよ」と、極めて人間らしく(と、信じたい)まとめ上げた良品だと思います。それがカタルシスを産んでいないのは、ちと残念ですが。でも、これはあえてそうしたのでしょう。ヘンリー・フォンダを格好悪く描こうと思えば、そう出来た筈ですから。これを作った国が、後にベトナム戦争や、イラク戦争を起こすとは、皮肉と言う以外に・・・。 |
2. ヘンリー・フォンダ、リチャード・ウィドマーク、アンソニー・クインの顔合わせによる濃ゆーーーーい西部劇。普段悪役ばっかりのウィドマークが意外や結構イイ奴だったり、フォンダが中途半端な悪役を演じてたり、アンソニー・クインが何かフォンダにアブナイ感情を抱いてる風だったり、一筋縄では行かない設定に興味をそそられたが、今イチ空回りした感じ。特にラストの拍子抜けというか肩透かしというか…アノうっちゃりは…如何なモノか?エドワード・ドミトリクって監督は1947年の問題作「十字砲火」で唸らされた以外は、殆どこのパターンで裏切られること多々。 【へちょちょ】さん 6点(2003-02-23 01:40:34) |
1.ヘンリー・フォンダが最後にリチャード・ウィドマークと決闘するシーンがあったが、そこでフォンダが渋く銃を抜いて、去っていくのが何ともいえない。ウィドマークも「アラモ」などで知っていたが、なんとも、あの気の強そうな男である。 |