5.最近の日本映画には珍しい、真っ直ぐでピュアな青春ラブストーリー。
黒川芽以も可愛かったけど、やっぱり素朴な魅力爆発の多部未華子でしょう。
とにかく何てことのないスタイルと顔立ちなんだけど、何故だか魅力を強く感じる女優さん。
有名になる前から何度も彼女を起用し続けた、監督の長澤雅彦は偉い!
ストーリーとしては、中学のバスケ部をめぐる群像劇的なもので、色んな話がてんこ盛り。
その是非はともかく、最初から最後まで奇抜な演出を使うことなく、ピュアな青春ラブストーリーで押し通した内容は、清涼感たっぷりで、時折り挿入される青空の映像と相まって、見終えた後はとても気持ちがすっきりした。
中学生という、多感で異性に興味を持ち始める頃特有の、あのドキドキ感とワクワク感。
それが随所に散りばめられていて、自分も体験したあの頃の甘酸っぱい想い出を、追体験できるのが嬉しい。
流行りの青春映画にありがちな、派手すぎる演出もなく、安心して気持ちよく観られる作品で、地味ながら抜群の清涼感を持つ、隠れた青春映画の秀作。