4.超いい加減なお調子者の主人公が登場、その名前はカスター。と聞けば、あーこんなにもいい加減だから後々、第七騎兵隊全滅するハメになっちゃったんじゃないの、と心配になろうってもんですが、こういう欠点も含めてカスター像をしっかり描いていくことで、彼の魅力も膨らんできて、クライマックスの死闘は大いに盛り上がるのです。それにしてもこういうテキトーな主人公役に、エロール・フリンはぴったりですな。
カスターをあまりに善人として描きすぎでは、とかいう批判はさておいて、この映画の中での「カスター」は完結した人物として、確かな魅力を放っている、それでよいのではないかと。クレイジー・ホース役の気難しげなアンソニー・クインとの対比。
クライマックスの戦闘シーンはかなりダイナミックで盛り上がります。側面から捉える騎馬の迫力ってのもあるけれど、戦闘の模様を幾何的に描く俯瞰の構図も面白い。そんでもって、それとは対照的に、屋内シーンでふんぞり返る軍人の姿を尊大ぶって描くような、ローアングルのカメラ。