2.観ている間ずっと、この地域の報復の連鎖を象徴するかのような冒頭の歌が頭から離れませんでした。旅の道中の荒涼とした風景とカラッとした晴天の日が少なく時には雨が降りずっとどんよりした曇天だったのが印象的。ラジオからテロ警報のような臨時ニュースが流れる。常に紛争やテロと隣り合わせでこの地域の人々が暮らしている現状が伝わってくる。そして車中の3人の女性、イスラエル人とパレスチナ人、そこにアメリカ人が入っている。そしてイスラエル人とパレスチナ人の間に口論が始まり、延々とその口論は続く中アメリカ人が立ち去っていくラストシーンは解決の糸口が見えないこの地域の問題に対する、ここで生きている人達の世界への無言のメッセージであるように感じられました。