42.他者に迷惑をかけない限りにおいて、人は生きたいように生きるべきだし、それがその人の幸せを作るということを思わせられました。 長男夫妻も父親を思う気持ちがまるで無い訳ではない。でも父親とは埋められない溝がある。これは生き方に起因することで、山田洋次さんも以前テレビで言っていた「幸せとは何かということ」なのかなと感じました。 それでも親には多少の迷惑も幸せにつながるようで、これは信頼や同情があってこそ。互いに悪態をつきながらも微笑ましいやり取りを見せる父親と次男を見ていると、それぞれに幸せなその後が見えてくるようで、どこか寂しい中に温かい余韻を残してくれました。 【さわき】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-12-15 23:35:50) |
41.私の大好きな山田洋次監督、好きな映画はたくさんあるが、そのなかでも「遥かなる山の呼び声」とこの「息子」は最高である。親は子供が成長し何歳になっても心配し世話を焼きたがるものだが、本当にありがたいものだとこの映画を見るたびに思う。長男は孤独になった父親を案じ嫁と共に気遣うまじめな男で、人間としては平均以上だろう。しかしそれでも親との同居生活は思うようにはならないのが現実で、前半のストーリーはそれほど感動的でもなかった。だが中盤次男のロマンスが芽生えたあたりから映画は断然面白くなる。和久井映見、なんてかわいいんだ。朝ドラ「ひよっこ」のイメージが強かったので大変驚いてしまった。あれだけかわいければ、次男同様私も聾唖者が何なんだという気持ちになるだろう。次男の真剣な思いはすぐに父親に伝わるが、このアパートでの一件は実に感動的、征子に対して父親が「あんた本当にこの子の嫁になってくれますか」と尋ね、「息子をよろしくお願いします」と言うあたりでは涙が出てしまった。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 10点(2017-07-30 11:04:53) |
40.親というものは、やはり出来の悪い子の方が気になってかわいいのでしょうね。父、三國連太郎が息子の永瀬正敏の家に泊まりに来ているシーンはお互いを思ってるのが凄く伝わってきて、ちょっと泣けてきました。和久井映見はメチャかわいいけど、存在感なかったなー。いかりや長介と田中邦衛のオッサンコンビはなかなか、世間の厳しさが伝わったきて良かった。さすがやね。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-10-04 22:05:24) |
39.想像したよりも盛り上がりが無かった。 それでも何故か安心して観られる映画だとは思う。日常を表現しているのは分かるが、奥深さを感じる程では無いので、もうちょっと分かりやすく掘り下げることがあってもいいかも。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-11-23 17:49:44) (良:1票) |
38.オープニング・タイトルで山田洋次監督・脚本と知りました。家族や親戚そして職場の人たちの悪意のない本音に思わず共感してしまうシーンが随所に描かれていて、クスッとしながらもグッとくるいい映画でした。和久井映見が可愛すぎていまいち現実感がないですが、キャスト陣の違和感のない方言(東北出身ではないので部外者感覚ですが)や自然な演技は良かったです。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-11-12 21:03:29) (良:1票) |
37.評価の高い本作..確かに、良いシーンはたくさんあるけど..ハードルを上げて観てしまったせいか..期待していた程ではなかった..映画としては、1953年製作「東京物語」から続く、永遠のテーマ..都会と田舎で分かれて暮らす、父子の関係を描いた作品..些細な出来事を積み重ね、淡々と進むストーリー..しかしながら、山田洋次監督らしい演出は、やはり良かったかな..終盤の、眠れなくて、歌いだしてしまう 父(三國連太郎)..素朴で厳格、しかし心温かく、偏見を持たない、人としての真っ当さを、よく表しています..雪深い家にたどり着き、家に入ると、ふと家族が一緒に暮らしていた頃..昔を思い出す..父としての心情を見事に表現しています..秀逸! すばらしい... 【コナンが一番】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-10-25 20:47:40) |
36.自分と永瀬の役どころは全然違うけど、やっぱり自分と父親とに置き換えている部分がありました。 これ、観る時の年齢で感じ方が変わるだろうな。 【noji】さん [地上波(邦画)] 6点(2013-03-16 10:02:57) |
35.寅チームの役者が出ないことに気分一新の気合いを感じる。渥美清が全然出ない山田作品は二十数年ぶりだろう。原作ものだが、今でも『下町の太陽』は可能だ、という思いを感じ、この浮き足だった時代に、いや、そういう時代だからこそ、地道のほうが「いいではないか」と言っている。岩手での一周忌は『東京物語』や『寅』でのヒロシの母の死の記憶が湧き上がるが、いいのは尾久。夕方の都電沿いの風物の美しいこと。岩手の田舎の場はやや観念が先行してたようだが、こちらはフィルムにくっついちゃってる懐かしさがある。山田さんの下町のエッセンスを随所に感じた。そして繰り返される「いいではないか」。方言が出ないように気を張ってるとつい文章語になってしまうのか。この言葉の硬さが気持ちよい。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-02-13 10:30:39) |
34.なんかね、これ観ていると何気ないことなのに、ああ、わかるって共感してしまう。年かな。脚本、俳優。いいですね。なんか、ふっと小津監督を思い出したのは気のせい? 【min】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-12-10 20:14:24) |
33.90年代制作なのにものすごく昭和の香り。父・息子・ヒロインそれぞれの演技が素晴らしい。永瀬正敏の良さに開眼した作品。東京で生まれ育ったので地方出身者ならではの感情移入が出来なかったのだが、逆に方言の持つ豊かな表現力に感動した。父と息子のぎこちない交流も、標準語でさらっと演じてはここまでの味は出せなかったと思う。 【lady wolf】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-05-21 16:41:29) |
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32.制作後ほぼ20年たっっていたさすがに時間の経過が感じられます。 特に出演陣これは今となっては実現しないであろうキャスティングで 重厚感だしてますね。この作品を理解できるのは40台以上からかなあ 回想シーンや空想シーンのたのしさんと現実のさびしさのコントラスト が対局的なのが印象的でした。 【K2N2M2】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-11-01 16:26:19) |
31.三國連太郎が、とにかく素晴らしい。ちょっと前の映画なのに、現実の問題が今とまったく変わらないのは辛いですが、、。次男のアパートで「お富さん」を歌う場面に感動しました。家族団らんのイメージ(思い出)の場面はとてもとても切なかった・・。こうやって人は老いていく。現実なんだけど、切ない。今を一生懸命生きよう・・今の幸せを大切にしようと思った。 【グレース】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-26 23:29:56) |
30.この映画は、物語の随所に現実臭さがあるものの、それでもまだ美しいドラマの形を保っている点がとても素晴らしい。 こうやって絵に描いたように純情に生きるのも良いんじゃないかなと思わせてくれる微笑ましい作品。 【タックスマン4】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-02-09 23:27:58) |
【ジダン】さん [ビデオ(吹替)] 7点(2009-01-25 11:18:20) |
28.見たのはだいぶ前のことなのに、今でもハッキリと、物語とその時の印象を覚えています。タイトルは息子ですが、親父の心の移ろいを、息子の成長と共に、静かにとらえています。この時はまだあまり有名ではなかった和久井映見が、とても清々しく演じていました。三國連太郎はさすがの演技です。 【shoukan】さん [地上波(邦画)] 8点(2008-06-01 18:42:11) |
【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-03-24 23:20:42) |
26.三國連太郎の演技は指先の動き一つまで充実。原田美枝子様はいつどこで見ても魅力的。ケーシー高峰、浅利香津代、奈良岡朋子など、ごく僅かな部分にも最適な役者を配したキャスティングもなかなか。問題は、各登場人物が吐く台詞がどれもこれも説明的で興醒めすること。これだけの俳優陣と演出力だったら、何も言わなくてもいろんなことが表現できたと思うけどな・・・。せっかくの作品世界の価値を削いだ脚本家の責任は大きい。あと、サブタイトルの画面登場も余計。 【Olias】さん [映画館(邦画)] 6点(2007-11-03 21:11:12) |
25.小学生の時に観たときは地味な印象でしたけど今観るととてもいい映画だと思います。話自体は何か大きな事件が起こるわけでもなくドラマチックな展開になったりする訳ではないのだけど映像からは様々な人の気持ちが伝わってきて暖かい気持ちになれます。下手にストーリーが凝ってたり感動的にしようとするとこの映画のよさは失われると思います。 また永瀬さんは、地味でさえない感じの次男の役をとてもうまく演じています。山田監督と永瀬さんが相性がいいと感じるのは私だけでしょうか。あと三國さんの父親もとても良かったです。三國さんはあんまり山田監督の映画には出ていませんがまた出演してみてほしいです。 あと音楽と映像の組み合わせもとても好きです。やはり高羽さんの撮影する映像を見ると山田監督の映画って感じがしますね。この作品は私の一番好きな映画となっています。 【もん】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2007-07-30 15:58:40) |
24.父子の絆、恋をして変わること、日本の日常の風景、いろんな日常がいい感じに詰まってる。 【Michael.K】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-01-28 02:41:04) |
23.悪くはないんだけど、セリフが定型かつ説明的で、題材の割にリアリティを欠く。 例えば田中邦衛にしたって、饒舌な愚痴を吐かせるより、もっと言葉少なに厭世観が 表せないものかと。苦節を数十年も味わえば、わざわざ力んで口に出すのも嫌になる と思うが、サーフボードの車に八つ当たりする場面には首を傾げる。 新入りが来たんで、ついつい気持ちの全てを吐露したと云えば腑に落ちなくもないが、 チトやりすぎに映った。 あと、惚れた女性の聾唖であると、他人に教えられるまで全く気付かなかったって、 少々鈍感過ぎないだろうか。 女性が手話をする機会がないうち恋愛熱が沸騰したというなら詮無いことだけど、 あまりに絵に描いたような「田舎者=純情(単純)」の図式に古めかしさを感じずには いられなかった。他にも挙げればキリがないほど細かな難はある。 それでも父親に女性を紹介する場面は心温まる。みんな芸達者ばかりだし、長さんを始め、 レオナルド熊、ケーシー高峰、松村達雄、浜村純など、私のツボにくるキャスティング。 とかく傑作の呼び声高い作品だけど、私としては色んな面で惜しい作品だった。 【丹羽飄逸】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2007-01-19 16:29:22) |