2.ジョン・タートゥーロが監督・脚本・主演。
ウディ・アレンが他の監督作に出演の数少ない作品です。
アレン以外の監督作にアレンが出ている映画は
ポール・マザースキー監督作「結婚記念日」くらいしか見ていませんが、
どちらも完全にいつものアレン映画です。
アレンを自身の映画に迎えるにあたって監督がアレンに合わせる、あるいはアレンが自分の映画にしてしまう。
多分その両方があるのでしょう。本作の場合、
ポン引き役のアレンが落ち着きの無い演技で大げさなゼスチャーを交えてしゃべり続ける。
俳優アレンらしい姿を存分に見せてくれます。
コンビを組むタートゥーロのシブさ、寡黙さとうまくキャラ分けがされています。
コメディとしては笑いドコロはそんなに多くはないのですが、
頻繁に挿入されるアレン映画ではお馴染みのユダヤ人ネタ。
音楽も、NYの街の色も、いつものアレン映画に重なって見える。
近年はアレン監督作でも見られなくなった俳優アレンの健在ぶりが見られて、
アレンらしい楽しい演技を見せてくれるだけでもアレンファンとしては嬉しい作品です。