1.もっと牧歌的でほのぼのとした笑いのあるコメディだと思っていたのですが、結構シリアスなドラマでした。
その中にも、隣同士に住み、ひつじを育てるという同じ仕事をしながらも40年もの間、口も聞かない、
どこか可笑しさを感じさせる不仲の兄弟のじいさんを演じる2人がいい。
話がある時は犬に手紙を持たせる。この犬の存在がまたいい。2人の日常にささやかに挿入されるそんなユーモアがいい。
しかし、ひつじを育てることが唯一の産業といっていいこの村のひつじに伝染病が発覚。ひつじを殺処分しなければならない。
過酷な自然の中に営まれているアイスランドの酪農の厳しさを感じる。
荒涼としたアイスランドの地方の風景。曇天の空模様。冬は当然暴風雪が吹き荒れる。
作品からひんやりとした、そして冬は凍えるような空気が伝わってくるかのよう。
唐突に訪れるラスト。しかしそこには確かな温もり、体温が感じられました。