2.まずランスアームストロングという人物がそもそもずば抜けた力を持っていたことを知っておいて欲しい。
薬物で得られる力なんて一般人が思っているより大したことはなく微々たるもの(だけど、それがシビアな
競技の中では大きな差になるわけだが…)。
そしてレースを観る側、配信する側、お金を貰う側が極めて過酷なレース展開を求めているということ。
そのほうが面白いし儲かるから。250kmでピレネー登らせるなんて普通に考えて無茶苦茶でしょ。
観る側まで巻き込んだ全員が中毒患者であり、それに合わせるために選手は薬物を使わざるを得ない。
劇中でも「全員ドーパーなのに使わなくてどうやって勝てる?」みたいなセリフがあるが、実際問題として
いまだに恐らく全員が薬物を使っている。
その中で政治的都合で干されてしまっただけ、という視点が欠けていて、とにかくランスを悪者扱いにして
責任を押し付けているだけ。不快感が残る。
役者もちょっと容姿が似ているというだけで起用したのだと思うが、主演するにはいまひとつ力不足。
全てにおいてランス本人が名誉毀損で訴えていいレベル。
ちなみにこのランス騒動のあとで沢山の名選手が薬物使用を告白して去っていった。
馬鹿馬鹿しくてやってらんないって感じだったのではないかと思う。
日本人が大好きなカンチェラーラ選手ももちろん例外ではなく、ランスを擁護までしている。
そこんとこ踏まえて観てほしい。