1.元々はフランシス・ヴェベール作の舞台の脚本が元になった作品のようですが
寡黙でクールな殺し屋が天然キャラの一般人につきまとわれ大変迷惑するという、
同じくヴェベールの作品である「ルビー&カンタン」とよく似たフレンチ・バカコメディです。
この人の作品はいつも90分前後でまとめられ、笑いのツボもしっかりとしていてどれも面白いです。
本作も住む世界もタイプも180度違う2人を絡ませ、そのギャップで笑わすという、この人の最も得意とするところ。
多くのフレンチ・ノワールでジャン・ギャバンやアラン・ドロンらと渡り合ってきたリノ・ヴァンチュラ。
1人大真面目な堅い演技。全く笑いを取ろうとしていない、作品の空気と馴染まないその演技が可笑しい。
ホテルの隣室同士になったタイトル通りの「殺し屋」と「セールスマン」ですが、
もう1人の天然野郎であるホテルマンの存在も効いています。
相変わらず途中はストーリーなんてあって無いような状態になるけど、やっぱりヴェベールのお馬鹿コメディは面白い。