3.「見ず嫌い」の映画監督が何人かいるんだけど、ゴダールもその一人(ルイ・マルは好きなんだけど…)。で、理解しやすそうな本作を選んで、初めてチャレンジしたんですが…なんじゃこりゃ! 芸術性ウンヌンよりも先に、製作サイドのとてつもなく貧乏な台所事情が涙を誘いますねえ。これ、この必死に風景で誤魔化しつつモノローグでシーンをつなぎ、アクションシーンをわざとカットし(たように見せかけ)てモノローグでつなぎ、大戦の被害者であるが故にアルジェリア問題をこじらせてしまったフランスの若者のやるせない状況を長い長いモノローグで…ってモノローグばっかじゃん! コレでさー、拷問シーンの合間に女の子のストリップとレスリングが挟まってたら、まんまエド・ウッドの『グレンとグレンダ』になるっすよ。いやま、ベラ・ルゴシ級の怪優も必要だけどさー。話としてはありがちスパイ物なんで、なおさらエド・ウッドの持っていた新奇性と比較しちゃうなー。うーん、ゴダールってようわからん…。