2. ハッキリ言ってデュヴィヴィエのピークが戦前の作品群(「望郷」・「地の果てを行く」・「商船テナシチー」・「舞踏会の手帖」等々…)にあるコトは百も承知なのですが、この52年作品もペシミスティックな彼の作風らしからぬ愛すべき洒脱なコメディとして捨て難い味わいがあるモノで…個人的には大のお気に入りです。ラブロマンスとサスペンス、という正反対のベクトルで二人のシナリオライターが展開する脚本に翻弄されるキャストたちの何ともハチャメチャな可笑しさ。中でもミシェル・オークレールが出色の演技で最高ッス!ヘプバーンの「パリで一緒に」(1964年 監督:リチャード・クワイン)は本作のパクリもといリメイクらしいですが、出来はもう雲泥の差なので呉々も観ぬが吉かと…。オッと本作は、まぁ8点というコトで一つお願い致しますw。