19.食うために好きでもなけりゃ楽しくもない仕事でクタクタになって納税の義務を果たしている者からすればバンダーホフの言動はムカツク。お伽噺と割り切って観る分にはカービーの存在感が光っており、ハーモニカを吹いている時の絶品の表情に+5点。 |
18.「素晴らしき哉、人生!」に、コメディー色を濃くさせたような作品。 人間の善を完全テーマにした作品なので、ご都合主義になってしまうのは仕方がないが、 登場人物たちの特異なキャラ設定を始め、お話もここまでストレートでベタな流れだと、 逆にアクの強さを感じてしまう。ある意味、ファンタジー映画に近い印象を抱いてしまった。 良質な映画であることは間違いないんだろうけど・・・。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-03-25 06:18:27) |
17.こういう映画を見て、「きれいごとすぎる」とか「非現実主義」という意見も多々あろう。しかしこの映画はいわばおとぎ話なのである。いやこの映画に限らず、フランク・キャプラのどの映画もそうだろう。 キャプラという監督は、貧しい家庭に育ち苦労を重ねた人である。それだからこそ、理想に燃えたおとぎ話を映画にするかもしれない。そういう意味で、この映画こそキャプラらしい映画だと思う。 それとカービーのお金こそ一番という考え方こそ、世界最強の米国の商業主義の典型であり、それをギャフンと言わせることで、キャプラの風刺、ヒューマニズムが伺える。 【ESPERANZA】さん [DVD(吹替)] 7点(2011-12-10 00:24:36) (良:1票) |
16.これぞキャプラって感じですよね。これで3,4本目ですが、なぜかどうしても好きになれません。ちょっとアメリカ的すぎるのからでしょうか。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 5点(2010-07-05 19:10:37) |
15.いかにもアメリカ映画的な欺瞞に満ちた内容。 アメリカが豊かな国であるからこそ、語られるその内容たるは観ていて苦痛。 金もうけ、軍事的優位、領土的優位、あらゆる面においてアメリカという国が豊かであるがゆえに、この物語は非常に都合良く、その物語を進行していく。 大体、楽園とやらの家主であるあのおじいさんとやら。 金がなかったら、あんなに沢山の人間を養い、自分の好きなことだけをやって暮していけるはずがない。 なのに、一方では、銀行家が最後は金よりも友情を買うというオチが待っている。 あの銀行家もまた、余裕があればこそ、土地買収をやめて、あの楽園に落ち着いたのだ。 これが貧しい国ならどうだろう。 そもそもあの楽園とやらも存在し得ない。 つまりは、平和ぼけした偽善的なアメリカという国が舞台だからこそ、成り立つ世界なのだ。 独善的なアメリカ的自由主義の嫌な部分をヘドが出るほど見せ付けられた2時間。 これほど自己中心的で、無邪気に過った正義を語る映画を作れるのは、やはりアメリカという国しかありえない。 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 0点(2009-08-26 05:40:15) (良:1票) |
14.いつも通りのキャプラ節でおりなすおかしな家族の話。キャプラの映画は感想が大体同じになってしまうな。でも素晴らしき哉、スミスあたりと比べるとちょいと弱いかな。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-11-26 18:31:06) |
13. 黒澤明がジョン・フォードから影響を受けたことは知られているが、フランク・キャプラからも影響を受けた。これを観ると、あの『生きる』の原典のひとつがここにあることがわかる。話に多少無理があるとはいえ、これがフランク・キャプラ調だといっていい雰囲気に観る者は包まれる。1930年代のアメリカが舞台だけれども、日本のバブル期や、現代の「勝ち組-負け組」の二分法で人生をみる風潮にもかかわってくるような、普遍的なテーマ性がフランク・キャプラ作品にはあった。 【goro】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-05-25 06:09:46) |
12.良い話だと思いますが、見終った後に素直に温かい気持ちになれないのは、この時代が決して優しい時代だとは思えないなあと思ったから。でも銀幕の中の平和を楽しめました。善い人が幸せになるのが当たり前という話は、いま見ると辛いものがあります。アメリカには良い時代だったのでしょう。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-12 05:57:58) |
11.フランク・キャプラって、本当に人間の善意を信じる人だなと、改めて思いました。甘いかもしれないけど、私はそこが好きです。ただ、「素晴らしき哉、人生!」ほどのインパクトはなかったですね。 【H.S】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-12-11 23:35:42) |
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10.素晴らしき哉、人生・スミス都へ行くと比べるとそこまでだった。じじいになったらああいうじじいになりたいものだ。 【ばっじお】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-28 18:17:42) |
9.フランク・キャップラ監督の作る世界、その雰囲気が大好きです。この作品もまたいかにもキャップラ監督という感じの人間的な温かさ溢れる良い映画です。フランク・キャップラ監督にジェームズ・スチュワートてくりゃあ、ファンにはそれだけでたまりません。とにかく面白くて、それもけして下品な笑いではない良き古きアメリカ映画の香りが十分漂う笑いとユーモアを堪能出来る良い映画です。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-08-17 22:48:40) |
8.お金など無くとも、人は素晴らしい人生を生きられる! 【ボビー】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-01-15 00:41:48) |
7.ほぇ~、この作品はちょっとびっくりしたなあ。キャプラって「古き良きアメリカ」を愛する、ある意味保守的な人なのかな、と思っていたのだけれど、この設定って言わばコミューンみたいなのを作ってる家族の話な訳でしょ?しかも家長のバンダーホフは「税金なんて払わねーよーだ、だって政府なんてムダに戦争とかして全然俺らの役に立ってねえじゃん」などとのたまうし、ま、通して観た後はやっぱしいつものキャプラ節(お金や地位よりも、友達とか家族を大事にしようよっていう)が発揮されてるのだけれど、ずいぶんラディカルでアナーキーな設定だよなーと思いました。思うにキャプラって、いわゆる左翼とかイデオロギーの人ではなかったけれど(作中でもイデオロギーを盲信する人たちを“イズムマニア”と呼んでおちょくるシーンがあった)、かと言って「反動」的でもなく、なんというかホントに地に足のついてて、なおかつ柔軟な発想のできる、アメリカの良い所を体現していた人じゃなかっただろうか?少なくともその作品を見る限りはそう思えるなぁ。それにしても留置場に入れられても飄々としてるバンダーホフじいさん(演ずるはドリュー・バリモアの大伯父ライオネル・バリモア。っていうか、えっ、この人って「素晴らしき哉、人生!」で悪役ポッターやってた人!?気づかなかった・・・)は、のんきで、素敵です。それに、これはヤボな話だけれど、大企業の寡占化が進む現代(困ったことに映画会社もなんだよねぇ・・・)に観るとなかなかに示唆的で、古いのに新しい作品、でもあるなあ。正にこれ、うんこちんち・・・・・・もとい、温故知新。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-07-17 16:48:43) |
6.まるで舞台劇のようだった。最初にシカモア家が紹介されるシーンでは、観る者を完全に置き去りにする程のスピード感。勿論いい意味で。次々に現れるヘンな住人たちに、一気に引き込まれずにいられない。全体を通して、一見支離滅裂でありながら緻密に計算された演出が心地よく、散りばめられた小ネタも楽しい。とにかく古さを感じさせない。大企業の社長さんが堂々とした演技を見せており、見事な人間像だった。「どんな大団円なんだろう」と先が読める展開だったにも拘らず、ラストも不満の残らない形で締めてくれたのは、監督のさすがの力量か。 【やすたろ】さん 8点(2004-04-15 22:49:44) |
5.仕事は、最低限の生活の糧を得るためと割り切って、ほどほどに。それ以外の時間は、趣味のためなどに、自由に使いたい。現在、ほとんどの一般大衆は、こうした人生を指向しているのではないでしょうか(もちろん私自身も)。それは、ある程度の経済的富裕を成し遂げた社会において、ほとんど必然といってもよいほどに表れてくる国民性でしょう。本作当時のアメリカも、フォーディズムの完成に象徴される通り、まさにそうした社会でした。しかし、その後に来るのものは――自由という名の退屈、豊かさと裏腹の不遇感、何物にも囚われずに生きたいという願望の先に忍び寄るニヒリズム。単に拘束から解放されたいだけの「○○からの自由」ではなく、自分はこれをやりたいんだという「○○への自由」なくしては、そうした「自由の陥穽」にハマってしまうのでしょう。それぞれの生きる道を見つけ、生き生きとした表情で人生を謳歌する『我が家』にこそ、「自由」の本源的な価値が見出されます。 |
4.こんなに楽しいコメディー初めてです。 思わず笑ってしまう場面がいくつも有りましたが、一番良かったのはトニーの両親を初めて家に招く場面です。姉は下手なバレイを始めるし、母親は母親でおかしな衣装でポーズをとった砲丸投げのおっさんをモデルに絵を描いているし、黒人のメイド夫婦は奇妙なダンスを踊っているし、比較的まともなお祖父ちゃんもダーツを投げて遊んでるし、婚約者のアリスまでも階段の手すりから滑り降りてくるんですから・・・、最高に楽しい場面ですね! ちなみにお祖父さんが最初のほうで「孫が手すりから滑り降りるのをマネして足を怪我した」と言っていましたが、まさかアリスのマネだったとは(笑)、もう最高ですね。 メッセージにも惹かれますよ。“現代人は怯えながら暮らしている”“やりたいことをやる幸せ”という言葉はすごく共感できるし、本当に大切なことだと思います。カビー(トニーの父親)もハーモニカを通じて“人間らしい生き方”に気が付きます。最後に2人でハーモニカを吹く場面では泣いてしまったではないですか! 侮る無かれ、この作品は完全にツボにはまってしまいました。 【おはようジングル】さん [映画館(字幕)] 9点(2004-02-15 16:27:16) (良:1票) |
3.いや~かなり笑わせてもらいましたよ。だけど、私の目には少し勧善懲悪に徹しすぎかな、というふうにも移りました。まあ、何はともあれ、結局みんないいやつになっちゃうラストは大好き。おじいちゃんもいい。ってゆーか冒頭のうさぎの人形欲しい(笑)あと子猫も(笑) |
2.BSのアカデミー特集で観ました。フランク・キャプラのヒューマニズムはいつ見ても自分を勇気付け,元気にさせてくれる映画である。この作品も、登場人物の言葉の軽快なやり取り、自由主義、楽天主義といったキャプラの魅力が存分に発揮された傑作でしょう。そして、上流社会に対するチクッとした皮肉と、人生とはなんたるものかという問いかけも見逃せない。いやー、いい映画を観たという気分にさせてくれました。キャプラとジェームス・スチュワートのコンビはやはりいいいですねー。 CG全盛の今の時代にこういう映画がほしいです。 【たましろ】さん 9点(2004-02-11 00:10:42) |
1.変人ばかりが集団生活している家と周辺の立ち退きを迫る実業家がいる。古臭い一帯を開発してビルを建てようというのだ。昭和13年にこんな今風な話がアメリカではあった、というのが驚き。変人一家を束ねるライオネル・バリモアのおじいちゃんに対する実業家氏、「人生はお金じゃないよ、人情だよ」というキャプラの人間賛歌のメッセージはここでも高らかに歌い上げられ、実業家氏は一転お金の亡者から生還してめでたし、めでたし。楽天的なヒューマンな作りはメルヘンに近いような気もするが、善人が報われるという話は気持ちがいい。 【キリコ】さん 8点(2003-11-16 15:42:23) |