5.兵隊同士のいざこざやいじめ、上官と部下との上下関係などが、細やかに描かれているが、あまたある日本の戦争映画で、それは語りつくされている。
せっかく壮大な全6部作なのに、そんな内容を第3部のメインに据えたのは、何だかもったいない気がしなくもない。
ただ、そんなありふれた日本戦争映画の題材ながらも、仲代達矢の存在感と個性は光るものがあった。
それにしても、仲代達矢のような体力がほしい。
平和な時代であれ戦争下であれ、体が資本。
頑丈な肉体は、宝である。
頑強な身体こそあれば、どんな世の中でもなんとかやっていける、そんなことに注視してしまった。
それにしても、仲代達矢と“ふしだら”な行為とやらをしていた(婦長に、そうみなされた)看護婦を演じた女優さん、とても瞳が綺麗だった。
まさに白衣の天使!
戦場でこんな瞳の美しい看護婦さんがいたら、私なら思わず抱きついてしまうところだろう。
そして、軍隊刑務所ゆきである。
私が戦争中に軍隊にいたら、こんな感じで生涯を終えるんだろうなぁ、と思った始末。
お粗末さま。
婦長に“ふしだら”な行為をしていたと濡れ衣着せられたら、どうせなら“ふしだら“な行為を実際に実行したい。
じゃなきゃ、損だ。
だけど、軍隊刑務所ゆきである。
やっぱり私は、平時でも戦争下でも、結局ダメなところに落ちる気がする。