5.B級日本映画を見るのは初めてかもしれない。もともとがチープさを前提に見ていたから、そこは減点にならなかった。で、意外に楽しめてしまった。自分女なので男子高校生やった経験はないのに、なぜか既視感のある懐かしい風景と気分。
何億分の一でしかない、何も約束されていない自分の命と中途半端な気分をもて余していた高校時代、何か人生をかえる大きなことに出会うのを待っていた。自分から動かなきゃそんなものは訪れないと分かっているのに。世の中に対する期待は大きいのに、自意識は過剰なのに、それこそ小さなことで傷つきいらだち、そんな卑小な自分を肯定することもできない。そんな時代とまた向き合わされた気分。でも鑑賞後の気分は嫌なものじゃない。アホ三人がとてもいとおしく、自分の旧知の友人のように思える。ビビリ森山、大日本手淫党玉木、ひよこマン佐藤三人ともがいい味を出していたおかげかもしれない。アホやって笑い話にできる時代はもう自分の中でファンタジーだから、この作品がいとしく切ないのかもしれない。ところで、のだめ某で玉木様に入れ込んだファンは近づかない方が身のためです。そりゃあ思い切りのいい抜きっぷりを見ることになりますぜ。