4.死後それほど経っていない時に作られた“作品”というか、インタビュー+映像記録です。その割には感傷的になることなく、かなり第三者的な視点で描かれており現在でも資料的価値は大きいです。2000年代に入ると、ヨーコの戦略でしょうか、ジョンの神格化が進み、シンシアやメイ・パン、ジュリアン、ショーンなどはほとんど表に出ません。この作品ではそれぞれが、父について、元夫について語っています。それでもやはり、ポール、ジョージ、リンゴの肉声は欲しかったです。また、解散に至る経緯、特にヨーコのかかわり、70年初めの政治的活動(そのあたりは、アメリカVSレノンに詳しいです)、75年以降の主夫時代、シンシアからヨーコに乗り換え(失礼)の経緯、メイパンとの関係、ヨーコから彼らへの態度など知りたい部分はあります。また近年はヨーコのジョンの家族への態度、人間ジョンレノンは必ずしも完璧な人間ではなかったこと、実はヨーコも離婚を考えていたことなどが明らかになってきています。しかし、最近のジョンの神格化には違和感を感じます。話はそれましたが、この作品はそこまで深く切り込んではいませんが、貴重な動くジョン、生身のジョンを見られます。