38.この映画、好きか嫌いかと問われれば、おそらく好きと答えます。いや、相当好きかも。ただ「こんな映画金払ってまで観る価値ない」というご意見も、わからなくもありません。観る側に矛盾と葛藤を押し付ける、哲学的な作品だと思います。 【la_spagna】さん [DVD(邦画)] 8点(2024-05-10 23:53:23) |
《改行表示》37.つげ義春の「リアリズムの宿」とはなーんにも関係ない作品なんだろう、と思ってたら、最後にリアリズムの宿が登場します。ダメ押し、といった感じですね。すでにこの映画ならではの世界、というか空気を、堪能。アホらしく、マッタリとして、にも関わらず唐突さが意表を突いたりも。 主人公のひとり旅ではなく、冴えない男ふたりの旅を描いたことで、原作とは違った「映画らしさ」が出ています。 男女3人が、ボケーッとゲーム機の画面を眺めていて(類似のシーンは他にも登場するけど)、しかし実際はそこにゲーム機があるわけではなく、撮影のカメラが置かれているもんで、3人と我々が向かい合う形になる。カメラを通じて意味も無く登場人物と我々とが向かい合うこの時間帯、一体なんなんだ、と思いつつ、野郎2人の顔を見てもしょうがないので、ついつい視線が尾野真千子の方に向かってしまう。いかん、映画なんだから、やはり画面の一点ではなく、隅々まで視線をはしらせるべきだ、という思いとの葛藤。煩悩というべきか。 それがまたアホらしくて。 そういう煩悩を余所に、たとえ誰も見ていなくても、荒波は今日も海岸に押し寄せ、雄大な光景を人知れず繰り広げる。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-03-23 22:39:21) |
36.悪ふざけしたり、おちゃらけたところのないコメディでした。上質です。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 9点(2021-10-11 16:35:07) |
35.こんなことを言うと、日本海側にお住まいの方に怒られてしまうかもしれませんが、「波が荒くて黒い海と、どんより曇り空」という漠然とした日本海のイメージは出ていたと思います。でもお金を払って観る価値があるとはとても思えません。そういえば、この頃って邦画が迷走していた時期だったんじゃないかな。 【マー君】さん [DVD(邦画)] 4点(2017-05-21 11:25:56) |
34.《ネタバレ》 世界観がたまらなく好き。会話や編集の間がツボにズバズバハマったし、無言の力を思い知らされました。けだるい音楽もよし。二人の間の不協和音をぶち壊したリアリズムの宿、布団で交わした会話、ラストシーンの味わい。この映画を見終えた時の快感が未だに心に住み着いています。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 9点(2016-02-11 03:07:01) |
《改行表示》33.《ネタバレ》 「微妙」な距離感の「微妙」な感じの二人が、「微妙」な町を旅し、「微妙」な宿に泊まり・・・という「微妙」尽くしの内容を山下敦弘監督のセンスと 尾野真千子の存在で「微妙」でない映画に昇華させています。 あの旅館の宿泊代はいったいいくらだったんでしょうか・・・・ 【TM】さん [地上波(邦画)] 8点(2015-07-11 10:23:45) |
《改行表示》32.ここまでクオリティの低い作品にこの評価はどうかと思うけど、面白かったので仕方ない。 序盤、2人だけの気まずさも良かったけど、尾野真千子が登場してからの不思議な空気感が面白かった。 微妙に華の無い尾野真千子の特性が上手く活かされてたと思う。 尾野真千子が退場して寂しくなっちゃうかと思ったら、そこから一気に開き直っちゃったね。 面白過ぎてお腹が痛くなるくらい笑わせてもらったけど、風呂の汚さが突き抜け過ぎてて逆に引いた。 あと、ラストのオチの手の振り方が良かったね。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 8点(2015-01-06 13:00:04) |
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30.同じ監督の天然コケッコーが傑作だったのでレンタルしたけど、つまらなかった。細部はリアルで笑えもするけど、全体を貫くものが何もない。だから後に何も残らない。失敗作だ。 【柚】さん [DVD(邦画)] 5点(2014-08-01 17:36:23) |
29.これがリアルかどうかはともかく、表情や間の使い方、エピソードがよかった。こんな旅したら忘れられないだろうな。 【noji】さん [地上波(邦画)] 6点(2014-05-05 23:53:02) |
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28.ダルイ感じは悪くはないんだけど、設定にリアリズムがないかな。ちょっとあざといと言うか。オノマチは可愛くていいんだけど。 |
27.《ネタバレ》 予想を大きく上回るクオリティの高さに驚きました。映画やドラマの「作り物」的な要素を排除して、演出と役者の演技力で日常の中の可笑しさ・滑稽さを表現する山下監督、やっぱりすごいです!セリフやアクションではなく、沈黙とか、バツの悪さで笑わせるのってそう簡単ではないはず。それをさりげなくやってしまうセンスはさすがとしか言いようがありません。特に、あのタイミングでの「異邦人」、あれこそが「リアルな笑い」ですよね? 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-08-18 19:44:15) |
26.はたしてこれはリアルなのだろうか、その間やぎこちなさ、その状況。リアルにもみえるし、すごく嘘っぽくもみえる。そのどっちとも取れる狭間の面白さというのもみつけられなくはないのですが・・・。リアルリアルリアルリアルリアリズムリアルリアル←この文字列、一語一語は意味を成すのに、うそ臭い意味のわからないものに見えます。そんでもって何だか気持ち悪いでしょ?これと同じ感想です。 |
《改行表示》25.冬風が吹きつける日本の寂れた裏通りを歩いていく冴えない男二人。 “顔見知り”程度の二人の絶妙な関係性が、妙な間と可笑しみを生んでいく。 そこには希望もなければ、絶望もない。“美しくないもの”をきっちり美しくなく描き出す辛辣さと、可笑しさ、それらに裏打ちされたリアリズム。 山下敦弘監督(「リンダ リンダ リンダ」)のこの映画をずうっと観たいと思っていたけれど、地元のレンタル店ではなかなか見つけることが出来ずにいた。 最近になって特に観たくなっていた最大の理由は、尾野真千子が出演しているからだった。 ふと訪れた自宅から遠いレンタル店でようやく今作のパッケージを見つけ、やっと鑑賞に至った。 つげ義春の原作らしく、創造以上に“つかみきれない”感覚は、エンドクレジットが映し出された瞬間に覚えた。 良い映画とも悪い映画とも大別できない浮遊感みたいなものを、観終わってしばらく感じていた。 その浮遊感こそ、この映画が描こうとしたことだと思う。 人の世は、楽しいものなのか、美しいものなのか、素晴らしいものなのか。 大概の場合、その答えは「ノー」と言わざる得ないけれど、それでもふいに訪れるわずかな“光”の“ようなもの”を求めて、ふらふら、ふわふわと多くの人間は生きている。 人も、物も、風景も尽くうらびれているこの映画は、その突き詰められた“うらびれ感”の中で、「それでももうちょっと生きてみるのも悪くない」ということを呟くように伝えてくる。 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-01-16 22:42:37) |
24.後半のリアリズムの宿のシーンは面白かったですが、それまでが苦痛です。つげ義春の世界観はよく出ていたと思いますが、それにしても間延びしすぎでしょ。 【アフロ】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-08-27 05:12:34) |
23.これは、なかなか面白かった。登場人物全てが、どこか変でまともでないんだが、面白すぎる。主人公二人の微妙な距離感や会話の間の取り方なんか最高。冴えない二人に謎の美少女と言えばもっとなんかあってよさそうなんだけどね。「つげ義春」というより「いましろたかし」を思い出してしまった。あと尾野真千子は、日本を代表する女優になる資質があるので、今後に注目していきます。 【パオ吉】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-01-17 02:09:58) |
《改行表示》22.《ネタバレ》 尾野真千子が一人で雪の砂丘を歩いているシーンはニヤニヤしたし、スクリーンから退場したときは死ぬほどもどかしかった。 【ピスタチオ】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-11-16 01:59:46) |
《改行表示》21.つげ義春の世界観がよく出ていて見事。 二人の距離感を保った会話も楽しい。 そして、話のいたるところに登場するサブキャラクターが、いちいち味があって面白いのだ。 主演の二人には特別好感は持てなかったが、それでも引き込まれてしまうだけの演出的巧さがあった。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-12-31 01:55:05) |
《改行表示》20.たぶんいろんな人が言っているだろうけど「良くも悪くも邦画らしい」 くるりの主題歌「家出娘」がよくあっている。 間と小ネタのチンタラロードムービー。 出てる女の子がちょっとかわいい。 かわいすぎず、かわいくなさすぎずの絶妙なバランス。 最後に二人が言ってたことは私も同意。 冬になるともっかい観ようかなと思うけど結局観ないんだなぁ~(笑) 【CBパークビュー】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-25 10:31:53) |
19.《ネタバレ》 映画で一番好きなのは?と誰かに質問されたら、これと答えるでしょう。山下敦弘という男、おそるべし。がつんと来ました。青春三部作はもちろん全部好きですが、回数としては本作を一番多く観ています。何度観ても笑います。山下監督の凄まじさは簡単には語りつくせないのですが、大きな魅力として緻密すぎる人物描写がまずあると思います。この作品における山本浩司の童貞っぷりはこっちまで恥ずかしくなるほど、たぶん童貞とはこうあるんだろうなあという、童貞の生態そのものです(前作では彼女がいる上に…自粛…だったのに!)監督もすごいけど、山本浩司はかなりの怪優。この人を発掘したという功績もあわせて考えると山下監督が日本映画界に与えた影響はかなりのものだと思っています。あと、乳首は女優が脱いだ基準なんていうどうでもいい持論(しかし結構的を射ているという。笑)をわざわざキャラクターに語らせるのも山下監督だからこそ。本当にとんでもないお人だわ。個人的には劇場公開作より遊び放題、やりたい放題ののOV(「不詳の人」など山本剛史関連作をはじめ…)のほうが好きだったりもするのですが、映画としては文句なしの一作。 【よーちー】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-07-10 02:56:21) |