1.《ネタバレ》 キートンにとってコレがMGMでの最後の主演作品となったのも、或る意味で仕方ない低調な出来。原因は色々あろうが、個人的にはキートン自身の超絶アクションが激減している点が最も目についた。1933年時点で老け込むにはまだ早いと思うし、もっとパワフルな展開にもっていけなかったのか?と観ていてじれったくも悔しくなる。ホースを使ったギャグも大して面白くもないくせに長々と引っ張り過ぎ。後年「ニューヨークの王様」でチャップリンまでもがこのホースのギャグで引っ張り過ぎて失敗していたが、サイレント喜劇の二大巨頭でもネタ切れ?でサムいギャグに走るコトがあるんだなぁ‥と思い知らされた。あと、寡黙なキートンの相棒に起用されたジミー・デュランテがウザいの何の!何の芸もなく矢鱈にベラベラ大声で捲くし立てるだけで五月蝿いコトこの上なかった。麦酒の樽が坂を転がってキートンが逃げる場面(「セブン・チャンス」の焼き直しっぽいけど)と、「麦酒呑み放題」のプラカードを見た群衆がキートンの工場にどっと押し寄せる場面のスペクタクルに5点進呈。※新年最初のREVIEWなのに辛口になってしまい申し訳ない…。