6.《ネタバレ》 ハイテンションすぎるコメディは苦手なジャンル。
特に下ネタでぐいぐい押してくる冒頭は、本当に観るのをやめようかと思ったくらい、嫌悪感しかわきません。
簡単に言えば、いじめられっ子が、別の高校に転校して、人気者になろうとする物語。
ですが個人的には、今いる学校で自分を変えて欲しいと思うのです。『別の学校』という舞台の移動が、すでに『逃げ』に見えちゃうわけです。当然、そこでいくら頑張っても、最初にいた高校での自分に対する評価は変わりません。それで良いのでしょうか。
更に、主人公のデイジーは努力しているものの、ほとんどは『他者の力』と『ラッキー』に救われているだけです。
その成功によってカタルシスを得るのは非常に難しいものがあります。
唯一良かったのは、ブラスバンドの人を助けるシーン。そのシーン以外は、ずっと冷めた目で見てしまいます。
一番がっかりだったのは、友人達を前に、『知り合い?』と聞かれ、『知らない』と言ってしまったこと。
ではなく、その後の対応です。
何だその謝りかたは。そしてメンバー、許しちゃうの?なんてゆるい人間関係。そもそもこの主人公から人徳を取ってしまったら、何が残るのでしょう。
そしてラストも期待はずれ。
音楽でもよい、スピーチでもよい。もっと説得力や、カタルシスを得られるフィナーレが欲しかったです。
中途半端、ここに極まれり、な作品です。