64.隅から隅まで狂気と暴力と殺人で埋め尽くされていて、見終わったときには胸焼けするほど。椎名桔平さんと栗山千明さんは今の面影が無かった。 【クロ】さん [地上波(邦画)] 8点(2023-12-08 21:13:18) |
《改行表示》63.《ネタバレ》 取柄があまり無いか、あるいはまったく無いか、という5人が、とにもかくにも集まれば、物語は転がり始める。よりにもよって、ヤクザから大金を強奪しよう、などという無茶な計画。こんな計画、うまくいったが最後、後に待つのは破滅でしかない。 という訳でこの作品も、フィクションであるが故に、登場人物たちにとって「いかに死んでみせるか」こそが自分達の存在意義であり、大きな見せ場となります。誰が、いつ、どうやって死ぬか。死に様こそが、彼らの生き様。 物語の中心にいると思われた佐藤浩市、だからといって、彼が最後に死ぬとは限らない。物語に束縛されることなく死んでみせる、その自由さ。 となれば、やはりこれも、最後まで生き残ってしまうのは一種の罰となりうるのだけど、その意味では、敵の殺し屋たちまで含めてすべての者たちに死を演じさせるのは、一種の優しさであるのかも。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-05-01 20:59:32) (良:1票) |
《改行表示》62.《ネタバレ》 平成初期新宿の雰囲気そのままで今なら集まらないであろう役者出演のバイオレンス。 若すぎて今見ると椎名桔平とか言われないとわからなかった。 この手の映画は好みのはずなんだけど、バイオレンス傑作と言われると首をかしげる。 ウリであるはずの個々の狂気がなぜか響かなかった。GONINというタイトルにしては結びつきもドラマ性も浅い。北野武映画の作風に非常に類似しているようにみえるが決定的な違いは死に様の哀愁か。 |
61.《ネタバレ》 お話自体は単純明快、ヤクザ事務所襲撃まで大してデティールもつけないストーリーテリングで、その分五人のキャラを深掘りしようという監督の意図は分かりますが、それが佐藤浩市いがい上手くいかなかった気がします。ふつう、こういう種類の犯罪映画では強奪側の仲間割れやら確執が起こるというのが定石ですが、この脚本では何で佐藤浩市のようなど素人が立てた計画に乗って危ない橋を渡ろうとしているのかがそもそも伝わってきません。割と早い展開で五人は一人ずつタマを取られてゆくのですが、彼らが生きているうちのキャラ付けが不十分なので後半の展開がスカスカになってしまってるんですよね。たけしと木村一八、佐藤浩市と本木雅弘の関係が同性愛的な関係だという着想は面白いとは思いますが、キャラ付けが薄いので唐突感が強すぎです。これが石井隆の作風なんですけど、ストーリーがバブル崩壊後の暗く閉塞感に満ちた世相を反映しているのも観ていてしんどかったです。 それにしてもこのころのモッくんの切れた演技は、20年たって昭和天皇や秋山真之を演じるほど出世した現在の姿を知っているだけに、実に新鮮に感じました。もう一度こういう切れまくったキャラを演じてくれないかなあ… 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-08-23 23:21:20) |
60.素晴らしい映画。暑苦しくて濃い俳優達が程よくブレンドされて、濃密な時間が過ぎてゆく。「水くせえじゃねえか」ってセリフはとても刺さった。初見は横浜の今はもうない映画館だった。シネコンスタイルではなく昭和の古き良き映画館て感じの。今は2020年だからもう二十五年前なんだね。思い出してしんみりしてしまう。世界は変わってしまったけど、映画はなくならないと信じている。 【センブリーヌ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2017-12-04 17:36:40) |
《改行表示》59.《ネタバレ》 今も第一線で活躍してる俳優陣が、とにかく若いです。 モックンが綺麗。 5人が、ヤクザの金を奪うというヤバい仕事なのに随分簡単に話に乗るなと思いましたが、 その雑さがいかにも素人という甘さを現していて、たけし達にあっさり殺されていくのは納得できました。 竹中直人演じるヘンなテンションのリストラサラリーマンが、金を手にして自宅へ帰った時のシーンはぞっとしました。 はっきり見せなくても、布団に寝てる子どもにハエがたかってたり、浴室の壁に血が付いてるとかで何があったかわかります。そして、妻(の死体)とお風呂に入ってるところを、たけしに撃ち殺されます。 実に怖いシーンでした。 たけしの何の感情もなく簡単に人を殺すところが不気味で、こんなのに狙われたら絶対助からないと思いました。 一八を殴って虐待してるようでいて、一八が死んだときの悲痛な「柴田ー!」という声には愛を感じました。キモいけど。 一方、佐藤浩一とモックンの愛は暗くてグロいシーンの中、目の保養。 椎名吉平とナミィの愛は悲惨すぎる最後で無残でした。 暴力と殺戮の中の愛の物語。 エログロ満載なのに、もの哀しく寂寥とした余韻の残る映画でした。 【nanapino】さん [インターネット(邦画)] 7点(2017-06-25 22:11:03) |
58.《ネタバレ》 再見。ビートたけしと本木雅弘と佐藤浩市と鶴見辰吾と根津甚八が本作以上に魅力的だった作品をワタシは知りません(竹中直人は別にある)。白昼の観光バスの車内を最後の対決の場にしようと考えたときの監督の興奮ときたら。クセの強い5人の集まりなんだけど、妙に仁義に厚いところも好き。久しぶりに聞いたよ、「水くせえじゃねえか」。一時期の邦画に、奥山和由が与えた影響は大きい。良いことが起きる気配が全くしないメインテーマも好き。いいと言うには少し差し障りがありそうな本作だけど、やっぱいいっすよ。 【なたね】さん [インターネット(邦画)] 9点(2017-06-13 22:07:01) (良:2票) |
《改行表示》57.95年の作品と言う事で、さすがに時代を感じる演出。キャラクターを付けすぎというか。 本木のクネクネダンスなどは今みるとちょっと笑っちゃいます。 竹中直人は相変わらずで・・・。内容も特に有るわけでもないのですが その分、追われる緊迫感は伝わってきますね。思ったよりは楽しめました。 【デミトリ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-01-09 21:47:22) |
《改行表示》56.《ネタバレ》 90年代は日本映画が海外で賞を獲りまくる一方で観客がまるで入らず、良くも悪くも映像作家達が野放しにされていた時代なのですが、そんな時代を象徴する作品のひとつが本作です。豪華キャストを投入した全国公開作品でありながら作りは驚くほど粗削り。石井隆作品らしく印象的な場面が多くて映画全体にパワーと勢いが溢れている反面、監督が興味を示さないパートについてはかなり強引な省略がなされており、唐突な展開が目立ちます。 例えば、根津甚八演じる氷頭と家族の関係。中盤にてヒットマンに家族を殺されたことから氷頭はヤクザに対して弔い合戦を挑むこととなるのですが、その前段階において家族と氷頭との関係性を見せる描写がほとんどないために感情的な盛り上がりを逃しています。それどころか、家族が殺された瞬間にも氷頭は何らの感情も表さず、仲間と合流した後にも家族の死という重大事件に一切言及しないことから、見ている私は「あれ?家族は無事だったの?さっき殺されたのは家族以外の別人だったっけ?」と混乱してしまいました。通常の映画文法ならば当然あるべき描写が足りていないため、本来は簡単なはずの話がひどく分かりづらくなっています。 また、この頃の邦画は録音が悪いのかセリフが聞き取りづらい点もマイナスでした。せっかく素晴らしいバイオレンス描写があるのに、説明不足なお話と聞き取りづらいセリフのせいで興が削がれたことは残念でした。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2016-10-25 17:44:27) |
55.《ネタバレ》 残念ながら私には合わず。これだけ豪華なキャスティングであるにも関わらず残念です。バイオレンスなシーンだけが印象に残りました。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-10-18 00:28:46) |
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54.ヤクザの事務所に強盗に入ったら、案の定殺し屋から命を狙われる羽目になりました…っていうだけの話だけど、この映画はオールスターゲームのようなもので、豪華キャストもさることながら、キャラが立ちまくり。主人公(でいいのかな?)の万代さんが唯一平凡で、他は一つの映画に一人いれば十分ってくらいの濃さ。この面々がやりあうわけだから、捻りなど無くてもそれなりに面白いっていう構図になってる。印象的なのはやっぱり竹中直人パートのあれだなぁ。軽くホラーが入って…。ちなみに娘を演じたのは子役時代の栗山千明だとか。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-09-25 13:08:11) |
【simple】さん [地上波(邦画)] 3点(2016-02-27 13:11:24) |
52.石井監督らしい典型的バイオレンス・アクション。それ以上でもそれ以下でもない。 【Q兵衛】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-10-25 17:11:45) |
51.《ネタバレ》 なかなか面白い映画でしたが、何度も観たいかというとそうでもない。一度観ればお腹いっぱいな感じはあります。邦画で銃を使うアクションをやろうと思ったら、ヤクザか刑事ものしかないわけで、あまりやり過ぎるとリアリティがなくなってしまう。この映画は観光バスの待合所などで、ちょっとやり過ぎ感があり、その辺が若干チープさを感じさせてしまうのですが、全体としての話の展開や、伏線の引き方等面白かったです。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 7点(2015-01-28 17:38:19) |
50.《ネタバレ》 オリジナルよりも10分長いリアルエディション版を見る 石井隆最高傑作 石井隆はあれこれ見たがやはりこれが最高 なによりも石井隆の描く純愛が今作は同性愛であることが大きい いつもの男女の恋愛は石井の場合必ず純愛であるが故に、持ち前の過剰演出と俳優のオーバーアクトがじゃまになって見ていられない時が有る しかし殺し屋と弟子の愛情まで(もち男同士w)、ことごとく愛情が純愛であるところは石井隆の真骨頂だ しかしその恋愛そのものはかなり屈折していて一筋縄じゃないところも哀しくて説得力が凄い たけしの抑えた芝居と、普通なら鼻につくオーバーアクトの本木雅弘の芝居がぴったりとはまった感がある 話の展開も読めないし竹中直人の自宅でのエピソードもギョッとした メインキャストの5人が殺されてゆく順番もかなり以外で自分的にはまったく読めなくて、そういう意味でも楽しめた キャラ作りが抜群でメインの5人だけじゃなくヤクザ達にもちゃんと見せ場があってすべてのキャラが立っている とくにたけしの登場シーンはぞくっとした 女が出ない石井隆も珍しいが男同士の恋愛映画としても抜群で、本木演じる三屋の美しい横顔で終わるエンディングも心に残った 【にょろぞう】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-06-09 16:24:35) (良:1票) |
《改行表示》49.《ネタバレ》 出演者全員がみんな艶っぽいですね。 とにかくカッコイイ!! たけし扮する殺し屋が登場する際の音楽、 なんかヤバイです…。 終盤は常に「死」と隣り合わせ。 あんな状況だと、唯一の拠り所がモックンであり、佐藤浩一だったんだろうな。 ちなみにこの映画で「紅い花」を好きになり、 youtubeで「喝采」を聞いて「ちあきなおみ」さんのファンになりました。 【しんしん】さん [DVD(邦画)] 10点(2013-05-09 10:39:47) |
《改行表示》48.大好きじゃあ。 何回見たか解らん。 京谷、野本、組事務所駐車場の刈上げが特に好き。 好きなシーンは竹中実家のシーン、紅い花を聴くシーン。 【kosuke】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2012-05-01 23:10:11) |
47.《ネタバレ》 超豪華なキャスト勢がみな良い演技をしており、かつキャラが立っていて観ていて飽きない。竹中直人演じるリストラサラリーマンの自宅のシーンとレストランの客が消えるシーンは下手なホラー映画より怖い。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-12-08 21:49:18) |
《改行表示》46.《ネタバレ》 そういう演出なのか、一部の役者の演技は大袈裟だし(唯一ここでも、たけしの存在感だけは別格でしたが・・・) キャストが豪華なだけで、ちょっと期待はずれでした。 【ぐうたらパパ】さん [DVD(邦画)] 3点(2011-02-18 12:26:50) |
45.《ネタバレ》 画面に食い入るようにして鑑賞しました。ただ、惹きつけられたというよりは、分からないモノを理解しようと必死になった感じ。作品にパワーが無ければこの作業自体が困難な訳で、ダメ映画だとは思いません。事実、多くの方から高く評価されている。しかし自分にとっては“どこをどう楽しめばいいのか分からない”映画でした。これはもう監督とセンスが合わないとしか言いようがない。脚本も演出も心に響かなかった。誰が死のうが生きようが感慨なし。キャラクターは悪くなかっただけに、勿体ないというか、不思議というか。目が離せなかったのは本木。どこまで演技指導があったのか知りませんが、自分なりの三屋をつくり上げていたと感じます。役者としてのポテンシャルが高い。竹中の狂人演技もお見事。ただ含み綿までして中年太りを演出する必要性があったかは疑問。もう一人のキチ、たけしの存在感は群を抜きます。でもこの味ならば北野映画の中の方が映えるとも思う。核となる佐藤がもう少し頑張ってくれたなら、印象も変わったかもしれません。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2010-12-27 19:56:28) |