3.《ネタバレ》 もう100年も前の映画だが、この頃から現代の映画に繋がる洗練された笑いが完成されつつあったと・・・それを味わえるだけでも充分感動。
本作は「キーストン・コップス」物のドタバタ喜劇の傑作の一つだと思っている。
「醜女の深情」はチャップリンのために書き下ろされた作品ではあるが、チャップリンに完全な主導権はない。何処まで行ってもマック・セネットとキーストン・コップスの狂騒が待ち構えているのです。
ラストまで出番が無い「キーストン・コップス」の面々も暴れる瞬間を待ちに待っている。
本作に散りばめられたギャグは本当に下品なネタが多い(褒めてる)。
画面上で小刻みにギャグを挟んでくるやり取りはジワジワした笑いが来る。
終盤でコップスの面々が次々に海中に落ちる場面は笑いを通り越して彼らの安否を気遣ってしまうほどだ。サイレント映画の狂気地味たスピードよ!
チャップリンが太った彼女と美人の彼女の間でコロコロ揺れ動く様子が面白い。
初期のチャップリンは本当小悪党だな~。
キートン、チャップリン、ロイドを制覇する前に是非とも見ておきたい作品です。