4.《ネタバレ》 ドゥーマとの出会い。父親の病気、死別。母親との新しい生活、新しい学校。
ドラマ性が強い序盤、正直面白いのはここまでだと思います。
主人公の男の子がドゥーマを自然に帰しに行ってから物語は失速。
そこから先は男の子一人とチーター一匹のロードムービーなわけですから、当然人間ドラマなんてないわけです。
ようやく出会った旅人、っていうかバイクドロボー?目的不明、素性不明で怪しさ満点。これはちょっとテイストが変わってくるぞ、と期待します。いったい何者?善人?悪人?ってね。で、結局どっちかつーとただの善人で凡人です。
つまり、序盤の人間ドラマから、中盤以降はアドベンチャー形式のロードムービーと移行するわけですが、このアドベンチャーがどうにも弱いんです。『ファミリー向け』という大きな壁が、この作品から『スリル』『緊張感』『刺激』、そういったものを根こそぎ奪っています。
よって映画としてはとても中途半端。腰が引けてると言い換えても良いでしょう。
友情や家族愛を訴えるドラマとしては浅く、アドベンチャーというにはあまりにもつまらない。
『激流』『ワニ』『ライオン』、危機という危機がすべてだだすべり。
唯一主人公パーティーをわかりやすく窮地に陥れたのは『虫』。虫か・・・。