《改行表示》81.《ネタバレ》 オープニングクレジットのデザインから往年のモノクロ作品を思わせます。 サイレント期大スターがトーキー移行への時代の超特大変化に適応出来ない苦悩。対するエキストラ踊り子から着実にスターの階段を登る女優が落ち目大スターを影ながら応援する。ベタな展開ではありますが、2人の爽やかさと「笑ふ男」ジャーマンシェパードのホモ君を思い出させるワンコ(オスカーワンコ賞を与えたい)に惹き込まれました。 ラスト・ミニッツ・レスキューを経てのタップダンスでジャン・デュジャルダンもう少し頑張って欲しかったかな。 オスカーも納得の秀作です。 |
《改行表示》80.なーんか、ものすごく観てて居心地悪いのよね、この作品。 ひとまずこの時代にサイレント映画に挑戦する意気込みは頼もしいんだけど、「セリフなしだからこの程度に内容を抑えないとわかりづらくなりそう」という忖度(?)でもあったのか、どうか。実際、わかりやすく、実際、物足りない。 一方で、物語の上ではサイレント映画とそれに拘る主人公を時代遅れの遺物扱いにしてて、まあこの辺りも世のシネフィルを敵に回すようなチャレンジャーぶり、とでも言いますか。これで映画をしっかりまとめ上げたら大したもの、実に頼もしい、といったところだったハズなんですけどね。 同じくサイレントからトーキーへの移行期を描いた『雨に唄えば』とは、サイレント時代との距離感の違いもあるのかも知れないけれど、本作ではもはや、時代に乗り遅れた頑固者の悲哀を描くための単なる素材と化していて、これだったら「サイレント映画」がテーマじゃなくっても、他のテーマでも全然よかったやん、とか思えてきます。映画の効果音の有無、という一種のメタ表現だけが、テーマの必然性に関わってくるけれど、そんなに意外性のある演出でもないし。 それに、『雨に唄えば』のミュージカルとしての圧倒的な存在感の前には、本作のラストのタップダンスシーンは、頑張ってはいるんでしょうけど、あまりにも分が無い、という印象。 サイレントでどんな映画に仕上げてくるんだろう、と期待させるものが大きいだけに、一層の肩透かしを感じてしまいました。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-12-30 08:33:21) |
79.斬新な作り方だと思いますが、ストーリー展開は至って普通です。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 5点(2018-10-21 21:44:46) |
78.《ネタバレ》 サイレントのスターがトーキー映画の住人になるまで。CG全盛の時代を逆行する白黒無声と、当時なかったメソッド演技法を用いる辺りに瑞々しさが光る。仰々しさより情感が広がる。"BANG"の字幕が流れる演出も当時では絶対に出来なかっただろう。ある意味でサイレント映画へのラブレターでもあり集大成でもある本作だが、期待ほどの感動には至らない。確かにテンポ良く見られるし、自分の突き通したい信念と大衆迎合との剥離に苦悩して転落する、そのアーティストの矜持を描いた物語は映画通好みであれど、ベタでオーソドックスな恋愛要素が絡まるとむしろ先述の技巧と噛み合わない事態になってしまう。入れないとサイレント映画らしくないというジレンマ。完成度は高く試みは評価するも、誰向けなのか分からない。当時の監督・俳優が見ていたらどう感じたのだろう? |
77.《ネタバレ》 2018.06/12 BS鑑賞。今時、白黒無声映画?? なんとこれが観れるんです!! エンディング近くにやっとタップの音と"cut""perfect"の音声。悪人登場なし、主演賞並みの小型犬、よって+1点。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-06-12 20:55:02) |
《改行表示》76.興味深い映画なのは確かだが、気楽に観たい時にはちょっと合わない。作品の出来は悪くないので、自分の感覚も意外なんだけど。 プライドと付き合うのは難しい。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-03-07 20:31:30) |
《改行表示》75.味はあるがサイレントの必要性を感じられなかった派です。 一言で言えばつくりは新しいけど考えは古い映画。 ストーリーの運びもテーマもサイレントどっぷり一色、さらにモノクロでは本作に合うように仕上げたと言うよりも監督の古い趣味ですよ。 もっとサイレントに合うストーリーがあるんだよなー。 それでもアカデミー級名演技のワンちゃんには癒された。 |
74.モノクロ、サイレントでも楽しめた。ラストの2人の息づかいに音の偉大さを感じた。ただ、主人公のサイレントへのこだわり、トーキーの拒絶がイマイチ伝わらないかな。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-06-06 07:36:13) |
73.《ネタバレ》 芸術というか、文化を形成している多くの精神を刺激する分野において、例えば音楽、絵画、文学とかなんですが。もちろん映画もそうです。これらは時代の推移により、技術が進歩すると影響を受ける分野は特に、大きく変わっていくわけです。映画史の場合は何と言ってもトーキーの導入なんですね。革命的な変化・進歩であると思います。もちろん、じゃあ明日からトーキー、という訳にはいかないのであって、そこは旧勢力と新勢力、既得権益勢力と後進勢力、保守派と革新派といった対立が起こるわけです。結局、需要層の、つまりは観客のおもいに従った方向に勝敗が行ってしまいます。その結果、勝者と敗者が生まれます。そして、そこに数多のドラマが生まれるのです。この作品は、それをあえて敗者のツールで描いたところに新鮮さがある訳です。基本的にサイレントで、負けたサイレントスターとトーキー新スターの愛のドラマを描いたところに、観客は思わず引き込まれる。まあ、そういうことかなぁ。それにしても犬の演技は素晴らしい。 【パセリセージ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2016-03-19 18:38:30) |
72.ハイビジョン・3D等といった技術が飛躍的に進歩したこの御時世、あえてサイレントを採用と、かなり勇気ある映画ですね。内容としては、チャップリンの犬の生活やライムライト、雨に唄えばからの影響があるように感じられました。主人公がトーキーの波に乗らず、サイレントにこだわり続ける様は、心から(サイレント)映画を愛するからこそ、崩さない姿勢なのでしょうね。サイレントにこだわり続けたチャップリンしかりモノクロにこだわり続けた黒澤明しかり・・。彼らもきっと、この映画の主人公のように、かなり苦悩されたのでしょうね。いつもそばにいる犬の存在も、映画を引き立てていて、とても良い!この犬にこそ、アカデミー賞を受賞すべきかも。(笑) 【けんおう】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-03-12 14:09:26) |
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《改行表示》71.《ネタバレ》 アカデミー作品賞ですかね。 今の時代にこれを作った意味がよく分かりませんでした。 主人公が、コップをテーブルに置いたり、はさみを放り出したりして、その音に気付き音におびえてうなされる、夢のシーンがありました。世の中、もともと音で溢れていて映画だけが無声だったのに。無声にこだわった意味。 根本的な疑問ですが、無声映画を撮る時、演じてる役者は発声するのか、口パクか?この主人公は、いつも普通に発声していたでしょう。映画を観てるとあたかも無声で人生を送っているような錯覚に陥る。そうではない。映像に音が付く、という技術の前で、それを小馬鹿にして否定するところが分からないです。発声への嫌悪はどこから来るのか。 この映画自体が無声映画であることも、まどろっこしかったです。たまにしか字幕が無いので 、何を言ってるのか分からなかったです。切り替えベタな男の人生を無声で見ても感動しませんでした。 。 【LOIS】さん [地上波(字幕)] 4点(2016-03-03 12:46:17) |
70.《ネタバレ》 題名と話の展開から2人を通してアーティストとしての大衆迎合や時流に乗る事の是非みたいな話に展開し、問題提起するのかと思ったら、甘ったるいラブストーリーであっさり完結してしまい拍子抜け。が、白黒・サイレントという作品形式そのものが大衆迎合しないで、やりたいようにやるというアーティストの矜持とも取れるし、逆に時代に逆行する体裁をとりながら、実は所謂映画通相手に狙っているとも取れるし、何とも評価しにくい作品ではある。という事を考えずに、単純に見ればそれなりに楽しめるのだろうけど。 |
《改行表示》69.《ネタバレ》 スターとしての意地を貫き通すジョージ・バレンティン。 努力もしお金もつぎ込み、その頑張りときたらこちらも思わず肩入れしてしまうほど。 そしてやっぱり、本人の願いは叶わず、時代はトーキーに移っていきます。 その苦悩や葛藤をサイレントで表現しきった素晴らしい作品。 映像、演技、音楽、そして心を癒してくれる可愛い犬も出て、うっとりと観ることが出来ました。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-06-21 21:44:14) |
《改行表示》68.《ネタバレ》 HDの中に録画されていたので取り敢えず予備知識などは全くなしで見ました。 モノクロサイレントは映画の導入部で、いつ色が付いて音が出るのかと思っていたのですが、そうではないと気がついた時には作品にかなり入り込んでいました。 とても可愛らしい作品でした。フランス映画とのことですがハリウッド映画の様に脚本、映像に高い整合性が感じられ、時間も約100分という事も有り、手の中にすっぽりと収まる良く出来た工芸品のようでした。 サイレントという事で、主人公の少し大袈裟な演技も作品に合っていましたし、脇を固める犬とヒロインも良かったです。出演者全員の演技やストーリーに、ほぼ重たい所がないので軽妙に進みます。 また、音がないという事で映像は丁寧に作っている印象でした。当時の町並み(ヒロインが車を運転して主人公の所まで行くシーンの派手ではないカーアクションや、カット割りも含めて俊逸でした)や、〇〇町のみなさんと言ったエキストラではなく、演技の出来ているエキストラは見ていてストレスがなかったです。 音も色も無く、加えてシンプルですが、良質のラブストーリーでした。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-04-13 15:27:39) (良:1票) |
67.《ネタバレ》 サイレントからトーキーへと移行していく時代というと、僕の頭に真っ先に浮かぶのは、チャップリンが『モダンタイムス』で歌を披露するシーンです。その次に思い浮かぶのは、サイレントのおかげで声が良くなくても人気者であれた人々がトーキーの登場で居場所を失っていったことです。しかしこの作品の主人公はどうやら声の質が見かけのイメージとギャップがあるヒドイ声というわけでもなさそうで、単に「サイレントは芸術、トーキーは見世物」的なよく理解できない偏見からトーキーを頑なに避けている感じにしか見えませんでした。サイレントだったはずの本作で犬の吠え声や主人公以外の人間の声が聞こえるシーンで、主人公のみが大声で叫んでも声が全く聞こえてこないという悪夢の描写は、彼が何をコンプレックスにしているのか理解できませんでした。その弱い部分を補うために、ミラーの無遠慮な世代交代のセリフを主人公の耳に入れるという「とってつけたコンプレックス」がプラスされているように思えて、全体的に乗り切れませんでした。そもそも、冒頭の上映シーンで、上映終了直後の舞台挨拶での有頂天でのぼせ上がった感じが「人気スターなんだな」と理解はできても好感持てず、その後の彼の転落にあまり同情できなくさせていました。どうも声にコンプレックスがあるとは思えない主人公だから、最後はセリフを喋るとか、歌声を披露するとか、そういう感じで終わるのかなと思っていたら、ミラーが「名案があるの」と言ったアイデアは「は?」という感じでした。はじめてスタジオで再開した時、二人はタップで踊っていました。その靴音が録音されるかされないかというだけ、というのは主人公がトーキーに対して何を意固地になっていたのか理解できないままですし、「コレ普通もっと早い段階にやるよね?」としか思えず、オチとして期待はずれ過ぎました。劇中劇では全く披露されない主人公の声が、本作のラストシーンで「喜んで」と初めてヒトコト披露されて終わって行くというのも、なんだか僕としては煮え切らない感じがしました。ただ、トーキー移行期のリアルタイムにこのようなテーマを扱ったものがあるのを知らないので、この時代にあえてサイレント主体にトーキー登場の周辺事情を描いて見せてくれたのは楽しめました。 【だみお】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-03-11 01:44:25) |
66.《ネタバレ》 トーキー映像部分(映画内映画)をもサイレントで描くという破天荒な試みもある(トーキーに慣れ切っている状況をあらためて相対化してみるのも悪くはない)。さて突然声が出なくなるというサイレント俳優の悪夢は、サイレント映画の中ではまさに声を根こそぎ奪われた感を表出する。 【ひと3】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-02-20 13:21:23) |
《改行表示》65.わかりやすくていい映画だった、サイレントも よかった 【マンデーサイレンス】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-12-27 14:52:38) |
64.やっぱり今の時代にサイレントはなぁ。あの犬がほしい。 【すたーちゃいるど】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-12-13 17:02:59) |
63.事前情報から面白いものを期待していたけど、主人公の女性があまり魅力的じゃなく、面白くなかった。 |
62.《ネタバレ》 ストーリーは単純ですが素直に共感できる映画です。現代のサイレント・モノクロ映画という目新しさやオスカーに関心があるわけではありませんが、チャップリンの作品に負けず劣らず面白い作品だと思います。思わず泣けてしまうシーンもあり、ラストの起死回生ミュージカルでトーキーに変る場面も印象的です。 【ProPace】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-09-18 20:04:28) (良:1票) |