1.《ネタバレ》 レオス・カラックス作品を観るのは前作「ホーリー・モータース」以来。
私はバリバリのカラックス監督のファンでは無いのでこの場で蘊蓄を並べるのは他の皆様にお任せしますが、
あくまでも前作との比較と言う意味では、「(前作に比べると)かなりまともな作品だなぁ」と言うのが最初の感想。
その反面、前作では観客各々が判らないなら判らないなりに、目の前で繰り広げられる音と映像を追いながら
何を言いたいのかを自分なりに考察する一風変わったスリリングな体験が出来ましたが、本作ではその類の面白みは減少した様な。
詳細は伏せますが、本作で最も映像表現に力を入れなければならないと思える存在を〇〇〇〇にしたのは物凄く興味深い所。
本物の○○〇や〇〇を使ったらクレームが付くのは必至なので、本作の表現方法は止むを得ない事だったのかも知れないが、
結果としてその方法が余計に本作の寓話性を強調する事に効果を発揮している様に思えて面白かった。
他、幾つか列記します。
1.アダムドライバー、人気者ですね。歌は決して上手いとは言えないけれど適役だったかと。
2.マリオン・コティヤールさん、貴方の大ファンとしては只一言「有難うございます」とだけ言わせて頂きます。
(この感想の意味は本作を観れば判ります爆)。
3.私の映画体験上では〇〇〇シーンをミュージカルにしたのは、年齢制限が付くそれ系の専門作品以外では本作が初めて。
もしかして史上初?
4.いくら撮影とは言え、雨の中ノーヘルで二人乗りは危険ですよ。
(2022/4/9 立川シネマシティにて鑑賞)