1.《ネタバレ》 確かに、ハマのドン、藤木幸夫はかっこいい。話が上手くって、間(ま)がいいんでしょうなあ、うまい落語家みたいなんだ。もっと話を聴きたくなる。一番しびれたエピソードは、野球チームを作って、野球もするけど、みんなで自分の意見をいう勉強をしたというところ。素晴らしい。しかし、本作はこれでいいのか。■映画の終盤に藤木本人も言っていたが、「市民が主役、ワタシは脇役」。かっこいいんだけど、この人はあくまでもドキュメンタリー映画の主役になる人ではないのではないか?■メインの登場人物が全員男の年寄りであったり、山中横浜市長のその後の迷走などを見るにつけ、そう思う。ここで語られていない話が相当ありそうなのだ。この物語の、主人公ではなく一歩引いたバイプレイヤーとして登場できなかったか。【補記】あの選挙で山中候補を勝たせた、もう一人の功労者は林元市長だったのね。敵役から反転した林氏のストーリーも、本作に入れ込めればもう一枚層が厚くなったと思っています。