1.《ネタバレ》 かつて「拷問師」と呼ばれ、その冷酷無比の手口から裏社会で恐れられた殺し屋ネト。そんな彼も警察の執念の捜査で捕まり、今や服役生活を余儀なくされていた。ところがある日、新たな証拠の発見により釈放されることが決定する。当然、過去の因縁を抱えた裏社会の住人や彼を刑務所へとぶち込んだ警察たちが黙っていない。足を洗い、愛する一人息子とともに穏やかな生活を望んでいたネトだったが、彼のそんなささやかな望みはすぐさま絶たれてしまう――。別れた妻の元で育てられた息子フリオが何者かに誘拐されてしまったのだ。しかも国境を越え、メキシコの危険なスラム街に連れていかれたらしい。きっと自分に恨みを持っている奴らの仕業だ。怒りに燃えるネトは、偶然知り合った酒場のウェイトレスとともにメキシコ入国を図るのだが……。息子のために足を洗うことを決意した殺し屋と裏社会の住人たちとの壮絶な攻防を重厚に描いたクライム・サスペンス。ロン・パールマンやティム・ロスといった渋めの役者陣共演ということで今回鑑賞。終始画面が暗くて見辛いし話のテンポも悪いし登場人物誰もが魅力ないしで、率直に言ってさして面白くなかったです、これ。脚本もけっこうテキトー。わるもんのアジトを見つけてまず下見として相棒のウェイトレスが先に乗り込むのだけど、すぐにバレてピンチに陥っちゃう。でもその後から主人公が1人で乗り込んで全員やすやすと皆殺しってウェイトレスさん、先に乗り込んだ意味ないやん(笑)。主人公も「拷問師」と言いながら、熱湯をかけて爪剥がすくらいでちょっと甘い。愛する息子をさらった悪人なんだから、もっと無茶苦茶してくれても良かったんじゃないかな。最後の、「聖人など何処にもいない」と言わんばかりの超バッドエンドも胸糞悪いだけで深みもなんにもない。全編を覆う重厚な雰囲気はそこそこ良かったのでギリ5点ってとこですね。