1.《ネタバレ》 明確に、背景・モチーフとなった現実の事件が存在している、ということで、それを知らずして観た場合は(全くヒントが描かれない訳ではないのですが)その意味的なトコロを十分に理解するのはかなり難しそうかな…という作品ではあり⇔一方でその前提条件をしっかり頭に入れて観たのであれば、凡そを理解するのはそこまで難しくもない…という作品にも見えますかね。私は結局、ある意味でその前提を入替えて短期間に2回観て、でその上でこのレビューを書いているって次第では在るのですよね。
んでまた結局、じゃあそのドッチの観方が好かったのかな?てハナシをするのであれば、実は意外とコレ単純じゃない…みたいな感覚であったりもするのですね(⇒それは、その基になった事件というのが歴史的・政治的にも極めて陰惨・グロテスクなモノであることも前提として、非常に個人的な感覚として私自身は初見時の方が「奥行きを持って」今作を観ることが出来た…と思えてたりもしましてですね)。仮に、前提知識無しで観たとしても、それでも極めて不穏で「救いの無い」ナニかを描いていることはごく十分に伝わる…という作品だとは思えるのでして、その意味でもまずは確実に、非常に卓越して・隅々まで行き届いた・実にユニークな表現(のクオリティ)を擁する作品だ、とは思われるのです⇒だから尚更に、そこを主眼に+ニュートラルに(=訳の分らないまま)観るってのも多分悪くないんじゃねーかな…と。んでプラス、もしその様にしたとしたら、確かにコレってホラーに見える作品…かとも思うのですよ⇒それもまた、かなりプリミティブで底の知れない恐怖を孕む高度な方のソレだ、とも。