《改行表示》13.パリのアパルトマンが、登場人物の背景に遠く映し出されたり、上下に(どうやって撮影したのか)移動しながら映し出されたり。特にラストのカメラを引きながらの街並みの様子が、印象的です。 半分はトーキー、半分はサイレント風(セリフ無しで音楽のみ)、という構成がちょっとコミカルですが、サイレント風の部分は字幕も無しの文字通り手振り身振り。一方ではサイレントの対極を行くように、暗闇でセリフを投げつけあう場面なんかもあったりして、さまざまな趣向が凝らされています。 カメラは、表情を捉えたかと思えば、手元を捉え、足元を捉え、セリフ無しの部分はそれが制約になることなく、むしろ表現の自由度が増しているようですらあり、さらにそこに音楽の魅力も加わって。レコードの針が飛んで同じフレーズが繰り返されるところなど、ちょっとミニマルミュージックのはしりみたいでもあります。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2020-03-22 16:05:54) |
12.全体がやたらと慌ただしくて目まぐるしくて、ラブロマンスとしての奥行きが感じられませんでした。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2020-01-25 23:44:37) |
11.《ネタバレ》 「私にも楽譜を1枚!」と言いたくなるような、古い巴里の屋根の下。一瞬サイレント映画のようで所々に会話や歌が入る、その頃の何でもないようなお話。それでいて音楽だけがいつまでも耳に残る。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-04-11 16:26:22) |
《改行表示》10.平和なフランスの、古き良き時代の雰囲気が感じられて、幸せになれる良い作品だが、なんでか知らないが異常に眠かった。 良い作品なんだけど、何故だか眠い。 いや、退屈。 それが私とルネ・クレール監督の相性か。 『巴里祭』も同様の感じだった。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2009-11-21 15:14:44) |
9.音楽や脚本の良さもさることながら、撮影技術に拍手です。いまでこそ普通に見られるようになりましたが、この当時で町の中から上方にカメラをずらし遠ざかっていく撮影の仕方、相当工夫がいったのではないでしょうか。ヘリコプターなどもない状況下、素晴らしいとしか言いようがありません。いやはや。 【トナカイ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-11-21 01:34:33) |
8.ポーラは天晴れな女っぷりですね。ものすごく猫的な女。アルベールはその扱い方をよく学んだんでしょうね。ラストでまた、あの可愛らしい歌が流れて、陽気に唄うアルベール。そしてまた別の女性に対して同じ言葉をかける。彼もまた、天晴な男っぷりでした。 【ロウル】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-11-14 22:13:55) |
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7.これは大好きな作品です。その男気と、この街の情景と建物の質感、一方でサイレントの名残を感じさせ、また一方で試みられたアイデェアの数々、そして主題曲と全編に流れる音楽がが絶妙に溶け合ってます。このハーモニーを存分に味わいつくすて大満足。ポーラがベーッっと舌を出す表情に、ある意味凝縮されたような"粋"に彩られた愛すべき作品です。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-08-17 00:06:21) |
6.最近のガチャガチャしたハリウッド映画に嫌気を感じる今日この頃、何か良い映画ないかなと思い、借りてきたのがこの映画で、噂通り良い映画でした。フランス映画独自の美しい映像とこれまた一度観ただけでいつまでも耳に残りそうな音楽も良い!私にとっては初めてのルネ・クレール監督作品ですが、同じ監督のその他の映画も観たいという気持ちにしてくれました。この映画のタイトルにもなっている巴里の屋根の下のその美しい映像に美しい構図の中で繰り広げられる人間模様も見応え十分です。煙突を映し出すあの時の景色が特に好きです。 【青観】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-12-08 22:52:45) |
5.映像の中の全ての空間が計算し尽くされた芸術で、人と人との距離間や音楽、あとアングルなどには細かな映画の美しさを感じた。また、オープニングとエンディングの映写が同じやり方だったのはとても印象的だった。 【ボビー】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-29 08:34:53) |
4.《ネタバレ》 これは映画中のシャンソンを聞くだけで幸せな気分になれます。アルベールは恋には破れたが、楽譜までは破らず、あいかわらずパリの屋根の下で楽しそうにシャンソンを教えています。「まーまー皆さん、生きてりゃいろんな嫌なことも辛いこともあるかもしりゃーせんが、ここはひとつ、シャンソンでもうたって甘い気分に浸りやしょう」というメッセージが聞こえてきそうです。トーキーな台詞は少ないですが、数々の映像的音使いのセンスあふれる作品です。シャンソンで口説かれたのはニニだけではなく、“パリの屋根の下”で幸せになったのもニニだけではなく、この私もでした。思わずつっこみたくなるストーリィがマイナス1点です。 【彦馬】さん 9点(2004-05-16 23:44:36) (良:1票) |
3.まず、何より音楽が素敵だ。巴里の下町を舞台としてユーモラスに温かみもあるが風刺も利いているという絶妙なバランスのフランス映画であるが,主題歌がこの映画の雰囲気とベストマッチしていて実に気持ちがいいのである。演奏をうるさがるおっさんなど、コミカルな脇役も好きだ。しかし、なんといっても、アルベールが逮捕されている間にポーラがアルベールの相棒とできてしまい、最後、ポーラの元から離れていくアルベールがなんとも切ないわけだが、その後に再び流れる主題歌が、その若者達の恋の行方の切なさを唄い流すというか、若者達を、そして、巴里の下町の人間を暖かく包んでくれているような気がし、なんとも印象的だった。 【たましろ】さん 10点(2004-02-15 17:21:38) (良:1票) |
2.美しい映像とアングル、知らないはずの風景にノスタルジーを感じました。 【omut】さん 7点(2003-08-03 02:20:36) |
1.かつて自主上映会で観ました。アルベール・プレジャンの唄う主題歌は今でも(ハミングですが)くちずさめます。1930年代の巴里の雰囲気が味わえて、この映画が作られた時代には生存すらしていなかったのですが、ひどく懐かしい気分に酔えました。映画史上の革新的意義に関しては↓STING大好きさんの申されるとおりです。小生にとってクレールは、これとか「巴里祭」「自由を我等に」「ル・ミリオン」とかで、チャップリンと並んで、小輩をオプティミスティックな気にさせてくれる映画の偉人であります。 【魯鈍氏】さん 10点(2003-04-10 03:01:15) |